#69
#69,ただし!
「なにとぞ、なにとぞ、ごようしゃを~~~!!!」
――隣の洋室。
あんな小っちゃい子たちが片づけたとはとても思えない、信じられないくらいにきれいになっていたその場所で、あたしはニックくんと二人きりになった瞬間、土下座を決め込んだ。
理由は……そう。〝バレた〟からである。
〝立派な大人であるお客さんたち〟にも、一度も勘繰られたことすらなかったのに、こんなにも小っちゃい子どもであるニックくんに、それが〝バレて〟しまったからである!
ど~しよ~!!! 土下座をしながらも、必死にあたしは考えた。
すでに〝バレて〟しまっているというこの状況……となればもはや、今さら言いわけをしてみたところで全くの無意味! どころか、下手をしたらさらに状況が悪くなってしまう可能性だってあるのだ!
……だったら、どうするの? どうすればこのことをみんなに言わないでもらえるっていうの!? いっそニックくんを〝買収〟でもして…………はっ!!
そうだ!!! ――あたしは閃いた。
そうだよ、〝買収〟! お菓子でもオモチャでも何でもいい! とにかくそういうものでニックくんを言いくるめて、それでみんなには言わないでもらえるよう――
「……あの、森口さん? もしみんなに言わないでほしいのなら、ボクは言いませんよ?」
――になんとか説得を…………。
「……へ?」
……今…………なんて???
かくん? ……思わず首を傾げると、ですから、とニックくんは改めて話した。
「森口さんはみんなにこの話をされるのが嫌なんですよね? でしたら、ボクはもう何も言いませんよ?」
「!! に、ニックくん……! ありが――」
「――ただし!」
ロリ☆ ショタ☆ みにミニあーみ~♪




