#58
#58,微妙に違う!
「――じゃ、じゃあ、ポテンちゃん! 今日はポテンちゃんの好きな物、一個だけだけど買ってあげるね! だいじょうぶ! お姉ちゃんには私からちゃんと説明してあげるから!」
そうポテンちゃんに言って、私が最初に向かったのは、〝野菜売り場〟だった。
――普通はこういう時、お菓子売り場につれて行って好きなのを選んでもらうべきなんだろうけれど、ポテンちゃんはたぶん、それすら知らない。それなら、本来のおつかいのルートでもある野菜売り場に行って、そこで何か好きなフルーツを買ってもらおう! そう思ったのだ。
「さ、ポテンちゃん! ここから好きなのを選んでね! 何でも買ってあげるよ!」
「おお! これはすごいであります! 色んな色の木の実や果物がいっぱいであります! 本当にここから好きな物を取ってもいいのでありますか!?」
「うん! いいよ~。――あ、ただし、食べる時はみんなでいっしょに食べようね? そっちの方が絶対おいしいから!」
「無論であります! ――さて! では何にするでありますかね~!」
興奮気味に話すポテンちゃんに、私は思わず、ふふっ♪ と笑顔になってしまった。
ポテンちゃんのおウチのことを聞いた時はびっくりしちゃったけど……でも、こんなことで喜んでくれるんだったら、私も一緒にきたかいがあるってものだよ!
「えーと、あれは〝ロメン〟で、こっちは〝グロープ〟! それに、〝ナナバ〟! なん~だ、地球にもポテンの知っている物がたくさんあるのでありますね!」
……まぁ、何だか色々名前を微妙に間違って覚えているみたいだけど……と、とにかく! ポテンちゃんがこんなに喜んでくれるんだったら、一緒に住んでいたアミちゃんたちも同じように喜んでくれるはずだよね! そしたらお姉ちゃんだって、私が勝手に買ってしまったのを許してくれるはず……だよね?
ま、まぁ、何とかなるよ! そう私が思ったのと、ほぼ同時だった。
「――決めたであります! これにするであります!」
カゴを置いたまま、いつの間にか遠くの方まで行ってしまっていたポテンちゃんが、選び終わった物を右手に掲げて戻ってきたのだ。
ロリ☆ ショタ☆ みにミニあーみ~♪




