#37
#37,ツッコミ禁止!
「……実は、仕事の関係上、ボクにはもう、この子たちの面倒は見てあげられないことになってしまったんですよ…………」
「え……見てあげられないって……」――後ろにいたロタが聞こうとしたけれど、聞き辛いことだったために思わず口ごもった。それはあたしも同じで、何も聞けない。……だけど二創さんは、そんなあたしたちの様子を見て、ははは、と静かに笑い、ゆっくりと説明を始めた。
「……この白衣姿を見ていただければ分かるかとは思うんですが、ボクは小学校で理科を教えている、教師という立場にありまして……すごく個人的なことではあるんですが、色々な理由で〝転勤〟が決まってしまいまして……この町からはかなり遠く離れた所に行かなくてはならないことになってしまったんですよ」
「転勤って……あの、それじゃあ、この子たちは……」
「……はい。ボクも何とかしようと色々考えてはみたんですが……ボクの所属しているボランティア団体全体の考えでは、住み慣れたこの町から離れ、しかもボク自身が初めてとなる地で、一人この人数の面倒を見ることは、事実上〝不可能〟だろう。ということで、意見が合意してしまったんですよ……だから、この子たちとはもうお別れをしなくてはなりません……」
「そ、そう……だったんですか……」
……あたしは、何も言えなかった……いや、そもそも、たった半日面倒を見ただけのあたしには、何かを言う資格なんて最初からなかったのだ。
複雑な気持ちの中、あたしは静かに目を逸らし、俯いた。
「森口さん!!」
――その時だった。二創さんが必死の形相で、あたしの肩を掴んできたのだ。
あまりにも突然なことだったため、あたしは思わず、ビクン! と跳ね上がってしまったけれど……二創さんはそれにすら気づかないくらい、必死にあたしに向かって訴えかけてきた。
「――他にもボランティアは大勢いるとはいえ、一家庭で面倒を見るのにはあまりにも人数が多すぎる。そのため、このままではこの子たちは〝離れ離れ〟になってしまうのです! だから……お願いします! ボクの代わりに〝この子たちの面倒〟を見てはくれませんか!!?」
ロリ☆ ショタ☆ みにミニあーみ~♪




