#30
#30,動物天国!
――ポテンちゃんも無事に復活し、交番へと向かう道中。
あたしの住んでいるアパートから交番までの距離はせいぜいが五百メートルくらいだから、タクシーなんて呼ぶ必要はないだろう。そう思って歩いていると……アパートから十メートルくらい進んだその時だった。
「何あれー!!」と突然、アミちゃんが左の方を指差し、叫んだのだ。そこにいたのは――
「わふっ!」
ご近所さんが飼っている犬。柴犬混じりのジャックラッセルテリア。通称ムギこと、麦丸くんだった。――アミちゃん他三名はその勢いよく振られる尻尾に誘われるように、ムギに向かって突撃した。そこで各々声を上げる
「すご~い! これって何て動物?」「これは確か、犬とかいう動物だ。人懐っこいらしいぞ」「かわいいであります! 持って帰りたいであります!」「お座り! お手! なのよ~」
こ……こらこら~! あたしは慌てて走り寄り、四人に声をかけた。
「ダメでしょ! 今はおウチに帰る方が先! ……だから、ね? ムギとはまた今度いっしょに遊ぼうね?」
「は~い」「了解」「分かりましたであります!」「ムギくんまたね~。なのよ~?」
……よし、なんとか興味を――その時だった。
「わうぉ~ん!! あふあふ!」
この声は……同じくご近所が飼っている犬。純正チワワのハナちゃん!!? ――と、あたしが思うが早いか、アミちゃんたちはまたそれに向かって突撃した。
「また犬だ!」「今度は先ほどのムギとやらよりも小さいな!」「色んな種類がいるのでありますね!」「伏せ! よ~しよし、なのよ~」
「……いや、だからみんな…………」
「んにゃ~!」
「――あ、お姉ちゃん。今度はご近所(以下略)トラネコのニャーおばあちゃんが……」
「……あー…………」
ロリ☆ ショタ☆ みにミニあーみ~♪




