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 ログインしました。

 時刻は午前0時30分。

 完全に深夜ですね。

 真っ暗だ。

 まあこんな時間にログインするのは初めてではないけどね。

 問題ない。


 では。

 一旦、夜の召魔の森の様子を見てから祝福の湖に行こう。

 まあ、何だ。

 ポーセリンは馴染んでますかね?





 防柵なんですが。

 その外側にジェリコがいる時点で防柵じゃないよね?

 まあそれはいいか。


 最初の建屋の中に入る。

 《アイテム・ボックス》があるからだ。

 ハンネスから貰った苗木はこの中に入れておこう。

 紅水晶、黄水晶は幾つかあったので、これは持っていく事にしましょうかね?

 売り物になるし。



 森の中にはフラッシュ・ライトの光のある場所が。

 その光の下は新たな建屋の建築現場になっていた。

 近松、ポーセリンだけでなく、逢魔までもが作業に参加してます。

 なんと。

 ジェリコもそう言えば作業をしていたような。

 建屋の中の細かい作業は確かにジェリコ向けではないか。

 合理的ではあるな。


 大丈夫、かな?

 ではオレは出立する事にしましょう。

 布陣は、どうする?

 夜だからね。

 テロメア、フローリン、赤星は確定で。

 鍛えるのは誰だ?

 キールから、だな。

 教官役はヴォルフで。

 厳しく指導するように、お願いしますよ?

 では、祝福の湖に向かいましょう。



「リターン・ホーム!」


 視野が反転する。

 さあ、夜の狩りだ。

 馬が相手だけどね。


 主目的は?

 ブールカ。

 ナイトメアに騎乗したデスナイト達。

 面倒な相手なのは間違いない。

 そして空中担当がスケルトンペガサスなのだ。

 これがまた面倒。


 しかし、だ。

 今回は参加する人数が多い。

 面倒事を纏めて解決出来るだけの手数がある。

 特にブールカの幻影は自爆するからな。

 あれを強引に潰しながら、となると人数が多い方が有利だ。

 狩りは捗ってくれるだろう。






「おはようございます!」


「深夜だけどねー」


「おはようございます」


 時刻は午前0時50分。

 祝福の湖で最初に会ったのはミオとマルグリッドさんだ。

 確かに、おはようというには周囲は暗すぎる。

 明るい雰囲気で挨拶を交わす時間帯じゃないよね?


 だが。

 2人の雰囲気が一気に冷え込んだようです。



「この子って一体?」


「ス、スペクター?」


「あ、うちの子ですから。大丈夫ですよ」


 何故だろう。

 2人とも、赤星を見て腰が引けている?

 テロメアと並んだ所とか、確かに怖いかもしれないが。

 でもね。

 夜だとこれほど頼りになる子ってそうそういませんよ?




 本日のメンバーは昨日のメンバーと一部で入れ替えがあったみたいだ。

 与作、東雲、ハンネス、レイナ、マルグリッド、ヘルガのパーティは変更はない。

 もう1つのパーティはフィーナ、サキ、リック、ミオ、不動、篠原。

 レン=レンと優香はログインが遅れるようで、不動と篠原が入る形だ。


 戦力的にはそう大きく変わらないのだろう。

 全員、種族レベルで20を超えているのだ。

 一番上なのが与作、東雲、マルグリッドさんのレベル26です。

 一番下でもリックと不動のレベル22だ。

 それでも単独パーティで言えば5マス先が適正、とされているレベルなのだそうで。

 中には冒険で6マス先に行けなくもないらしいですけど。

 7マス先ともなると、レベル25相当のパーティであれば3つ以上がユニオンを組むべきなんだとか。


 オレの場合はどうだろう?

 良く分かりません。


 そして今夜は昨日と大きく異なる点がある。

 騎乗戦闘ではないって事だ。

 地に足を着けた戦いになる。

 与作、東雲などは意気軒昂、実にやる気になってます。

 得物が本来の武器だから、なんでしょうね。

 見てるだけで怖くなりそうな重量物を装備している。

 うむ。

 真正面からああいうのとは戦いたくないね!



『では、行くわよ?』


『おうっ!』


『皮、剥げるといいなあ』


 簡単にミーティングを終えたら早速出発です。

 ブールカへの対策は?

 王道です。

 幻影もまとめて、踏み潰す。

 これあるのみだ。


 ナイトメアに騎乗したデスナイト達?

 王道です。

 やはり遭遇したら踏み潰す。


 スケルトンペガサスは?

 踏めないけど踏み潰す。


 オレなりに翻訳してみたらこうでした。

 把握しました、フィーナさん!

 コール・モンスターで色々と呼んでいいですよね?

 いや、言われなくても分かってます。

 PK職が寄れないように、全員がレベルアップしてしまえばいいのですよね?

 分かります。


 オレの得物は?

 周囲にこれだけの仲間がいるのです。

 普段は使っていないけど、騎馬の迎撃に最も有効な武器を使ってみよう。

 亜氷飛竜のパイク。

 最初の一撃しか使えないけど、恐らく有効だ。

 使ったら別の武器で戦う事が前提になりかねないけど。

 間合いが、長い。

 ブールカの幻影は物理攻撃で直撃させると爆発する厄介な存在だ。

 だが、この間合いがあれば爆発した所で影響は少なく出来そうです。

 これにサブウェポンも用意しておこう。

 背中に珪化木のトンファー、腰ベルトに三鈷杵と劣剣竜の小刀。

 肩に風天羂索も用意しておこう。

 まあ間に合わなくても格闘でどうにか出来るかな?

 それに、だ。

 いざともなればブーステッドパワーも使い易い状況でもある。

 コール・モンスターは使いたいから濫用は控えたいけどね。










《只今の戦闘勝利で【両手槍】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【連携】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『フローリン』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



『ちょっと、ハード?』


『だな』


『でも皮は剥げてるわよね?』


『これは装備の修復が大変そうだなあ』


『文句言わない!どうせなんだし稼げるだけ、稼いじゃお!』


 時刻は?

 午前3時10分、か。

 怒涛の2時間でしたね?

 いいペースだ。

 もっとハイペースでもいい。


 フローリンのステータス値で既に上昇しているのは筋力値でした。

 もう1点のステータスアップには敏捷値にしましょう。


 フローリン レミックバットLv2→Lv3(↑1)

 器用値 22

 敏捷値 39(↑1)

 知力値 15

 筋力値 16(↑1)

 生命力 15

 精神力 15


 スキル

 噛付き 飛翔 反響定位 回避 奇襲 吸血 毒

 忘却 高周波



 アイテムを剥ぐ権利はオレにもあるようです。

 でもね。

 やはり芳しくない?

 それでも幻跳馬の皮と幻夢馬の皮は3枚ずつ確保しているのですけどね。


 あれ?

 インフォに続きがあるようだ。



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『キール』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 恐ろしい事にユニオンでの戦闘時間は実に短く感じます。

 特にブールカ。

 フィーナさんの判断で、これはダメージ覚悟で速攻で仕留める方針なのだが。

 結果的には確実にダメージは喰らうけど、それは1回で済むだけだったりする。

 まさに、速攻。

 ブールカも幻影を追加で生み出す前にスペル・バイブレイトで散らしているのも大きい。

 特にマルグリッドさんの支援が実に早いのだ。

 武器技能では杖を徹底的に鍛えているそうで。

 納得だ。


 キールのステータス値で既に上昇しているのはに筋力値になってました。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定します。



 キール ブラックウルフLv7→Lv8(↑1)

 器用値 14

 敏捷値 38(↑1)

 知力値 14

 筋力値 17(↑1)

 生命力 17

 精神力 14


 スキル

 噛付き 疾駆 裂帛 夜目 聞耳 危険察知 追跡 闇属性



 筋力値は偶然だろう。

 ちょっとだけ美しくなったな。



『キースったら普段もこのペースで狩りをしてたりするの?』


「まさか。手数が足りないから戦闘時間は倍以上、掛かってますよ?」


『本当に?』


 フィーナさんは謎めいた笑みで疑念を表明する。

 困るなあ。

 本当ですって。


 もう少し、このペースに慣れて欲しい、かな?

 ちょっとした野望があるのです。

 このユニオンで、隣のマップに突っ込んで、キムクイを狩る。

 しかも連戦で。

 今はまだ、そんなの無理と言われかねない。


 でも、いずれはね?

 このペースのまま、感覚を麻痺させていけばいい。

 そうだ。

 苦戦するのが当たり前。

 次々とレベルアップしていく様を目の当たりにして、麻痺してしまえばいい。


 そしてS3W5マップのエリアポータルにだって行けるだろう。

 夢は果てしなく広がるのです。

 そして煩悩にも底はないのでした。











《只今の戦闘勝利で【小剣】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【関節技】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【投げ技】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヴォルフ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 教官殿もレベルアップですか。

 お疲れ様です。

 しかしヴォルフは実に安定している。

 その活躍には淀みがない。

 キールを追従させていて安心出来ます。


 ヴォルフのステータス値で既に上昇しているのは知力値でした。

 そこが上がっちゃうのか?

 少し困っちゃいます。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定しましょう。



 ヴォルフ シルバーウルフLv10→Lv11(↑1)

 器用値 16

 敏捷値 44(↑1)

 知力値 17(↑1)

 筋力値 28

 生命力 28

 精神力 16


 スキル

 噛付き 疾駆 裂帛 霊能 隠蔽 追跡 夜目 気配遮断

 自己回復[小] 魔法抵抗[小]



 そしてインフォはまだまだ続く。

 次は、誰だ?



《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『キール』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 教官と併せてレベルップしたのか。

 いいぞ!

 実に、いい。

 ここ数戦、レベル高めの相手と連戦だったからな。

 うむ。

 偶然だぞ!


 キールのステータス値で既に上昇しているのはに知力値になってました。

 そんな所まで教官の真似はせんでいいのに。

 仕方ないな。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定します。



 キール ブラックウルフLv8→Lv9(↑1)

 器用値 14

 敏捷値 39(↑1)

 知力値 15(↑1)

 筋力値 17

 生命力 17

 精神力 14


 スキル

 噛付き 疾駆 裂帛 夜目 聞耳 危険察知 追跡 闇属性



 うむ。

 いいペースだ。



《これまでの行動経験で【解体】がレベルアップしました!》


 ほう。

 幻跳馬の皮も追加です。

 つかこのユニオン全体でどれ程の馬の皮を剥いできたんだろうか?

 文字通り、追剥ですな。

 しかも洒落にならない程に酷い。

 PK職も真っ青だ。


 だがここまで、かな?

 狩りは一旦休止です。

 時刻は午後5時20分。

 少し早いが、ここでインスタント・ポータルを展開することになりました。

 午後6時ちょうどまで、休憩です。


 オレ達のパーティだけで狩りを続けてもいいんですけどね。

 対戦で時間は潰しましょう。

 料理は?

 今はログアウトしているが、再びログインしたミオが担当する事になっている。


 待つ時間は?

 無駄にする事はないな。

 対戦で時間を潰しましょう。

 相手はどうする?

 テロメア、そして赤星だ。


 これは相当、手強いだろう。

 共に盾を持っているから防御は堅い。

 しかもテロメアは空を飛ぶのだ。

 さすがに赤星の特殊能力は封印にしておきましょう。

 不利になるなんてもんじゃない!

 MPバーを削られたのでは狩りに差し支えるしな。


 周囲にギャラリーの目?

 気にしない、

 気にしてはいられません。

 体を動かしていないと、鈍りそうなのだ。

 そう。

 今夜の狩りなんですが、ちょっと楽な感じがしてならない。

 苦戦?

 苦戦は確かに、ある。

 大変ではあるのだが、周囲に助けてくれる仲間が多いってだけで楽に感じるのかもしれない。

 ここは更なる厳しい戦いを所望する。

 では。

 やるか。








《只今の戦闘勝利で【耐睡眠】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【耐混乱】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【耐沈黙】がレベルアップしました!》



 赤星に邪気を使わせたらこれです。

 なんという罠。

 睡眠も混乱もしなかったが、沈黙は喰らっています。

 どうやら、複数の状態異常を引き起こすのが邪気の能力であるのか?

 もしかすると他にも麻痺とか、あってもおかしくはない。

 さすがに石化や魅了、即死はないと思いたいが。

 赤星のMPバーも一気に減ってるし。

 そうポンポンと気楽に使って良いものではないな。



「しかし、凄いな」


「うん?確かにこのスペクターは凄いなあ」


「いや、凄いのはキースの方だと思うけどな」


 与作はそう言いますけどね。

 今夜の戦う様子は実に恐るべきものであった。

 ナイトメア相手に、両断。

 しかも胴体を、である。

 あんな真似はよう出来んわ!

 胎蔵秘刀を使ってクリティカルか、ブーステッドパワーの上乗せが欲しいよ。



「そうは言ってもこっちはその重量物を振り回せる自信はないけどね」


 オレの目の先にあるのは与作の武器。

 両手斧だ。

 柄も長く、しかも太い。

 その表面は何かの皮が巻かれているが、滑り止めなのだろう。

 いい感じで使い込まれている。

 そして巨大としか言いようのない斧頭。

 横から見たら盾に使えそうなサイズだ。

 こんなの、素で振り回せる方がよっぽど化け物だよ!



「こっちから見たらどっちもどっちだけどねえ」


 ハンネスはそう言うとニヤニヤとこっちを見てます。



「一緒じゃないだろ?」


「いや、真似出来ないし」


「そういう所も似てるんだよねえ。自覚がないのって怖いよ」


 そう言うハンネスの場合は?

 スタンダードに剣、それに盾。

 装備品にしても、何から何まで標準的に見える。

 むう。

 反撃の言葉は出ませんでした。




 だが与作や東雲の戦う様子は見ていて良かったのかもな。

 【手斧】それに【槌】だ。

 取得して【両手斧】や【重槌】を狙って、アレと同じ事が出来るのか?

 自信なんてない。

 ブーステッドパワーがないと、無理だな。

 諦めもしますよ、そりゃ。





 ミオが作った料理は?

 完全に炊き出し状態だったのはまあいいとして。

 スープ、唐揚げ、それにおにぎりだ。

 ミネストローネ、美味しいです。

 問題は唐揚げだ。

 この人数である。

 レモンを真っ先に使ってみたらどうなるか?

 殺伐となる可能性は高い。

 いや、必ず殺伐な雰囲気になるだろう。

 だが。

 ちゃんと小皿が用意してありました。

 レモンも別盛です。

 良かった。

 戦争の危機は回避されたようです。




『では食後の残り2時間、狩りを続けるわよ!』


『応ッ!』


『もうちょっと稼ぐぞ!』


 フィーナさんの号令に応じる声には張りがあるな。

 うむ。

 いい傾向だ。

 不安を口にするプレイヤーは、いない。

 そう、これでいいのだ。



 計画通り。







 朝食後は騎乗戦に変更です。

 オレの布陣は?

 リグ、蒼月、スパッタ、キール、オンディーヌです。

 本日も支援をメインに得物は杖を選択した。

 昨日と同様、臨機応変に空中でも行動をする事になっている。

 空中からは直接攻撃よりも支援の方が効果が高い。

 戦場を俯瞰出来ますからね。

 キールだけが地上で遊撃になるが、自由にやらせてみよう。

 ヴォルフだってもっとレベルが低い時に単独で遊撃で牽制攻撃を行っているのだ。

 出来る。

 やれば、出来る。

 信じるのだ!










《只今の戦闘勝利で【高速詠唱】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【耐暗闇】がレベルアップしました!》



 それにしてもバイコーンにバイコーンナイト。

 昼間はこいつ等が面倒だな!

 闇の帯なんだが、確率はそう高くないものの、暗闇の状態異常がある。

 スペル・バイブレイトが間に合わないと?

 結構、いや、かなり面倒な事になります。

 たまに蒼月を駆って突撃をするんですがね。

 ま、これは妥協しましょう。

 直接、殴ってやりたい所なんですが。


 うむ。

 いかんな。

 オレの中で何かが溜まっていく。

 いかん。

 自重しろ。



 魔物共は経験値となって行くのみである。

 別の魔物にリベンジしてみた所で仕方ないのだ。



 それでもやっぱり、抑えきれるか、自信なんてないです。









《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『オンディーヌ』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 祝福の湖の近くでも容赦なしです。

 空中にいたパッシブなヒッポグリフ。

 ついでに騎乗しているデスナイト達。


 空中で秘かにコール・モンスターで呼び寄せていたのは内緒だ。



 オンディーヌのステータス値で既に上昇しているのは精神力ですか。

 もう1点のステータスアップは敏捷値を指定します。



 オンディーヌ ローレライLv7→Lv8(↑1)

 器用値 19

 敏捷値 19(↑1)

 知力値 25

 筋力値 11

 生命力 11

 精神力 21(↑1)


 スキル

 両手槍 回避 水棲 変化 夜目 怨歌 MP回復増加[微]

 水属性 闇属性



 時刻は午前9時30分。

 本日の狩りは終了なのでした。



 得られたアイテムは?

 オレの場合、皮装備は既にあるから売る形になるのですが。

 ついでだ。

 フィーナさんに色々と売っておこう。


 裁きの閂は?

 売りません。

 後で何かに加工してみようかな。

 召喚モンスターの成長が優先だけど。

 地獄の閂みたいな効果があるかもしれない。


 乾燥寒天(赤)はどうするか?

 ちょっと保留。


 海で得られたアイテム、どうする?

 南洋海亀の甲羅とかは売ろう。

 フカヒレもいいか。

 そのままだと料理には使えないし。



「これはまた重量級よねえ」


「フカヒレ?フカヒレ?」


「これって乗馬鞭に使えるの?」


「フカヒレ!フカヒレ!」


「リック、この数だけど精算出来そう?」


「フカヒレー!フカヒレー!」


「大丈夫でしょう。まだまだ余裕はありますし」


 まあ色々あるようですが。

 精算後、オレの手元には魔晶石が5個。

 結構、稼げたかな?



 つかさ。

 ミオ、それに優香がはしゃぐ様子は見てて微笑ましいのですが。

 フカヒレってまずは乾燥させないとダメそうな気がするぞ?


 それに、気になる。

 一緒にはしゃいでいるアデルとイリーナは何だ?

 いつの間にいたんだ?




「相変わらず元気そうだな」


「ちょっとテンションが上がり過ぎなのが心配ですけど」


「もうちょっとでユニコ!」


 聞けばこの2人、レイナの件で協力しに来ているそうです。

 どうも内々にだが、PK職対策を強化するみたいな雰囲気だ。



「これから、狩りか?」


「本当は夜も狩りをして皮を狙いたいんですけど」


「装備はもう入手したし!」


「普通に経験値稼ぎに挑戦ですね。レムトから7マス先ですから緊張します」


 ほほう。

 確かに彼女達の装備も幻跳夢馬の革鎧のようだ。

 魔術師向けであるのか、薄手で重量も軽めになってるようですけど。

 それに2人とも種族レベルは26か。

 中々、だよな?


 ふむ。

 悪くない。

 【英霊召喚】の保険は?

 あるよな?

 MPバーを半分どころか8割ほど削られると思うが、使える。

 今日は朝食後、蒼月に騎乗していたからMPバーは現時点で9割以上をキープしているし。



「経験値稼ぎか。ここも悪くないが、もっといい場所もあるぞ」


「えっ」


「キースさん?」


「少し手が欲しい所だったんでね」



 計画は少し変更だ。

 サモナー系同士であれば経験値の分配で気を回す事はない。

 今日は夕刻までログイン出来るって?

 いいぞ。

 時間もたっぷりありそうだ。



「一緒に狩りに行ってみるか?」


「まさか」


「ハード、なんですか?」


 これこれ。

 何故、腰が引けているのか?

 大丈夫。

 いざとなったら助けるのは英霊様になるだろう。



「まあ少し難易度は高い、かな?」


「ここでも相当、怖いんですけど!」


「まさか、8マス先じゃ?」


「うん」


 言葉はない。



「さすがに、無理!」


「それ、少しじゃないですよね?」


「そうかな?大丈夫だとは思うんだが」


 うーむ。

 ここはアデルとイリーナの分断から始めるか。



「ところで、2回目のクラスチェンジをした召喚モンスターなんだが結構増えたぞ?」


「えっ?」


「キースさん?」


 アデルの目の色が変わった。

 イリーナも興味深そうな雰囲気だが、まだ堅いな。


 蒼月の鞍に止まっていたスパッタがオレの肩に飛んで来た。

 翼を広げてみせている。

 いいぞ。

 アピールしておきなさい。



「おお!サンダーバード!」


「他にも色々といるぞ?」


 アデル、陥落。

 イリーナ、続けて陥落。

 まるで紙のような防御力だった。





『でも勝算ってあるんですか?』


「何回か狩りには行っているからなあ。一戦して勝つだけなら大丈夫」


 そう。

 嘘は言っていない。

 連戦しながら先に進むのが厳しいだけだ。


『でも、亀かあ』


『鶴、なんですね』


 騎乗して移動しながらこの先にいる魔物の説明をしたんだが。

 そう心配しなくていい。

 いずれ、慣れる。

 オレだって慣れ切れている訳ではないけど。



 で、確認です。

 アデルの布陣は?

 ホワイトホース、金毛狐、ファイティングファルコン、ピクシー、オルトロス。

 以前と見栄えそのものは変わっていない。

 だが。

 ホワイトホース、金毛狐、ファイティングファルコンはレベル11でクラスチェンジ直前。

 ピクシーもレベル10でクラスチェンジが近そうだ。

 オルトロスはレベル4で最初の捕食融合を果たしているそうです。

 中々の戦力と言っていい。


 イリーナの布陣は?

 バトルホーク、バトルホース、ピクシー、シルキー、ウェアウルフ。

 こっちも以前とそう変わっていないが。

 バトルホーク、バトルホースはレベル11でクラスチェンジ直前だ。

 ピクシー、シルキーが共にレベル10とレベル高め。

 ウェアウルフはレベル3だがこれは融合組なのだ。

 戦力的に申し分ない。


 2人共、意識が隣のマップに向いているようですがね。

 結構、いいペースでペガサスの英霊様やらバイコーンにバイコーンナイトを狩ってる訳ですが。


 まあ現時点の戦力はかなりいい感じなのは把握出来ました。

 いいよ、いいよ!

 隣のマップでもその調子で進みましょう。


 昼食はS2W5マップの南端で摂る予定として、だ。

 午前中は馬狩りで過ごしましょう。





「何か感覚が麻痺してきそう」


「この感じって久し振り?」


「何、すぐに慣れるよ」


 うむ。

 麻痺していいんですよ?

 慣れちゃえばいいんですよ?

 馬狩りもその準備運動みたいなものなのです。



 時刻は午前11時20分。

 もう目の前はS3W5マップだ。

 ここでインスタント・ポータルを使って小休止です。

 無論、昼食を摂るのですけどね。


 2人がログアウトして行くのを見送ると、オンディーヌを帰還させました。

 文楽を召喚する。

 食事は3人前、作らせよう。

 昼飯はオレの奢りです。

 後は、分かるな?

 僅かでも心理的に追い詰めて断れない状況を作り出すのも有効なのだ。



 リグ、それにキールも帰還だな。

 ヘザーとクーチュリエを召喚します。

 待っている時間で何をしようか?

 木工で行こう。

 裁きの閂。

 まずは基本の杖で。




【武器アイテム:杖】裁きの杖 品質B レア度7

 AP+26 M・AP+0 破壊力3+ 重量1+ 耐久値450

 魔力付与品 属性なし クリティカル発生確率上昇[中]

 天界の門番が使う殴打武器。魔法発動にはほぼ寄与しない。

 天界の素材で出来ており、多量の魔力を秘めている。

 魔を寄せ付けない聖なる杖とされる。



 ほう。

 手に持って少し振ってみると?

 なんだろう、この感覚。

 普段使っている珪化木の杖に慣れていると軽く感じるけどね。

 基本、やや重たい。

 だが、感覚的には実によくフィットしてる?

 クリティカル発生確率が高まるのもいいな。


 これに珪化木を加工したら?

 トンファーにしたら?

 色々とやりたい事が増えていくな、こりゃ。






「バルキリー、魔豪蜂女王、それにゴールドスキン?」


「何この子、欲しい!」


 これこれ。

 ヘザーは譲れませんよ?

 それにイリーナも配下にシルキーがいたな。

 この狩りが無事に終われば新たなバルキリーが生まれているかも?

 いや、それはさすがに進み過ぎかな?


 いやいやいやいや。

 連戦を勝利したら分かりませんよ?


 ヘザーが必殺微笑返し。

 だがそれはナイアスのようにはいかなかった。

 にぱぁ!

 擬音にするならそんな感じです。

 まだ少し、幼さが残ってますね、はい。




「シルキーがクラスチェンジしてバルキリー、ですか。噂にはなってましたけど」


「うむ。他にも選択肢がもう1つあった筈だな」


「ハチ、どうするかなー」


 食事のメニューは?

 チャーハンです。

 でもニンニク抜きで。

 その代わりに香草とスパイスが効いている。

 闘牛肉も当然、入ってますよ?

 午後からは2人にも活躍を期待したい。

 いや、確実に当てにしたい所だ。



 食事を摂り終え片付けも済ませると出発だ。

 アデルとイリーナが召喚を進めている間にオレも布陣を変更しよう。

 文楽を帰還させてナインテイルを召喚します。



「え?」


「可愛い!」


 やっぱりか。

 アデルが早速、釣れました。

 実に分かりやすいな。


 ナインテイルは簡単にアデルの誘いに乗ってるし。

 何故か匂いを頻繁に嗅ぎ回る様子だが。

 うん。

 今はご褒美はダメ。



「キ、キースさん、この子も欲しい!」


「銀毛狐はいたんじゃなかったかな?クラスチェンジしたらすぐだと思うぞ?」


「あ、そうか。そうですよね」


 何だ?

 ナインテイルに向ける熱視線が尋常ではない。

 うっとりしてます。

 まあ、これがいいモチベーションに繋がるといいのですがね。

 イリーナも視線がヘザーの方に向いてたりするし。

 気になる?

 気になりますよね?


 大丈夫。

 いずれ彼女達の配下にも加わる事だろう。

 上手くいけば、すぐにでも。

 では、行こうか? 

 アデルとイリーナの布陣は?

 元の布陣のままだ。

 結構。

 さて、一回の狩りでレベルアップはするかな?

 最初は軽く外法蛇亀がいいんだが。

 まずはマップに進入して様子を見てみないといけないな。






『本当に8マス先に来ちゃった!』


『緊張しちゃいそう』


 さすがに2人共、不安の色は隠せない。

 まあそれも今のうちだ。

 いずれその暇はなくなる。


 コール・モンスターを使ってみると?

 いる。

 外法蛇亀は6匹。

 キムクイも2匹、いるな。

 相変わらず、スカスカだ。

 でも油断は禁物。

 獣人亀仙や鳥獣鶴仙は神出鬼没らしいからコール・モンスターも磐石ではない。

 ま、今は狙っているのは外法蛇亀だ。

 これで十分に役に立っている。


 最初に狙うのは当然、一番近い奴だ。

 外法蛇亀です。



「空中から攻撃し続けている間は地上を気にする余裕はない筈だ。基本、後方から狙えばいい」


『空中から攻撃し続けるって』


『大丈夫なんですか?』


「いける。もう何匹か倒しているからな」


『えっ』


『えっ』


「イベントと違って魔人はいないし取り巻きの魔物はいない。攻撃出来る隙はいくらでもあるさ」


 2人とも言葉がない。

 生ける彫像?

 オレって何か変な事を言ったかな?

 相手は亀の魔物だ。

 機動力はない。

 守りがやたらと堅いけどね。

 特殊能力は厄介だが対策は?

 八部封印の効き次第だ。

 これが決まればアデルとイリーナも攻撃の際のリスクは大幅に低下するからな。

 突撃のついでだ。

 試してみましょう。


 では。

 仕掛けますよ?


主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv41

職業 アークサモナーLv8(大召喚魔法師)

ボーナスポイント残 15


セットスキル

小剣Lv13(↑1)剣Lv20 両手剣Lv13 両手槍Lv19(↑1)馬上槍Lv22

棍棒Lv18 重棍Lv9 小刀Lv13 刀Lv20 大刀Lv13

刺突剣Lv17 捕縄術Lv21 投槍Lv17 ポールウェポンLv18

杖Lv32 打撃Lv30 蹴りLv30 関節技Lv30(↑1)投げ技Lv30(↑1)

回避Lv31 受けLv31

召喚魔法Lv41 時空魔法Lv30 封印術Lv24

光魔法Lv27 風魔法Lv27 土魔法Lv27 水魔法Lv27

火魔法Lv27 闇魔法Lv27 氷魔法Lv26 雷魔法Lv26

木魔法Lv26 塵魔法Lv26 溶魔法Lv27 灼魔法Lv26

英霊召喚Lv3

錬金術Lv22 薬師Lv12 ガラス工Lv10 木工Lv14

連携Lv30(↑1)鑑定Lv29 識別Lv30 看破Lv11 耐寒Lv19

掴みLv29 馬術Lv29 精密操作Lv29 ロープワークLv17

跳躍Lv21 軽業Lv21 耐暑Lv18 登攀Lv14 平衡Lv20

二刀流Lv25 解体Lv26(↑1)水泳Lv14 潜水Lv15

投擲Lv18

ダッシュLv21 耐久走Lv21 隠蔽Lv12 気配遮断Lv12

身体強化Lv29 精神強化Lv29 高速詠唱Lv30(↑1)

魔法効果拡大Lv29 魔法範囲拡大Lv29

耐石化Lv11 耐睡眠Lv12(↑1)耐麻痺Lv16

耐混乱Lv13(↑1)耐暗闇Lv12(↑1)耐気絶Lv16

耐魅了Lv8 耐毒Lv15 耐沈黙Lv11(↑1)

耐即死Lv9


装備

三鈷杵×1 五鈷杵×4 摩尼宝剣×3 降魔宝剣×3

金剛秘剣×3 倶利伽羅剣×1 胎蔵秘刀×2

玻璃光刀×2 瑠璃光刀×2 虚空蔵槍×2

護霊樹の杖×1 呵責の杖×2 珪化木の杖+×1

雪劣竜の杖+×1 裁きの杖×1(New!)呵責のトンファー×2

珪化木のトンファー+×2 呵責の捕物棒×1 ダツ顎の槍+×1

白象の長槍+×1 白象の投槍×2 獅子賢者の騎士槍+×1

亜氷飛竜の騎士槍+×1 雪劣竜のメイス×1

獅子賢者のフルーレ+×1

亜氷飛竜のエストック+×1 亜氷飛竜のパイク+×1

獅子賢者のククリ刀+×2 劣剣竜の小刀+×2

ダツ顎の投槍×1

守護宝鎚×2 双珠竪杵×2 宿曜弓×3 金縁亀の強弓+×1

三叉戟×3 劣竜戟+×1

怒りのツルハシ+×2 白銀の首飾り+×1

斑雪豹の隠し爪×1 疾風虎の隠し爪×1

殺人蠍の隠し爪×1 雪豹のバグナグ×2

草原獅子のバグナグ×1 幻跳夢馬の革鎧+ほか

呵責の腕輪+×2 呵責の足輪+×2 風天羂索×4

戦争馬のベルト+ 背負袋 アイテムボックス×1


召喚モンスター

ヴォルフ シルバーウルフLv10→Lv11(↑1)

 器用値 16

 敏捷値 44(↑1)

 知力値 17(↑1)

 筋力値 28

 生命力 28

 精神力 16

 スキル

 噛付き 疾駆 裂帛 霊能 隠蔽 追跡 夜目

 気配遮断 自己回復[小] 魔法抵抗[小]


フローリン レミックバットLv2→Lv3(↑1)

 器用値 22

 敏捷値 39(↑1)

 知力値 15

 筋力値 16(↑1)

 生命力 15

 精神力 15

 スキル

 噛付き 飛翔 反響定位 回避 奇襲 吸血 毒

 忘却 高周波


キール ブラックウルフLv8→Lv9(↑1)

 器用値 14

 敏捷値 39(↑1)

 知力値 15(↑1)

 筋力値 17

 生命力 17

 精神力 14

 スキル

 噛付き 疾駆 裂帛 夜目 聞耳 危険察知 追跡 闇属性


オンディーヌ ローレライLv7→Lv8(↑1)

 器用値 19

 敏捷値 19(↑1)

 知力値 25

 筋力値 11

 生命力 11

 精神力 21(↑1)

 スキル

 両手槍 回避 水棲 変化 夜目 怨歌 MP回復増加[微]

 水属性 闇属性


召魔の森 ポータルガード

黒曜、ジェリコ、獅子吼、逢魔、雷文、近松、ポーセリン


同行者

アデル&イリーナ

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― 新着の感想 ―
弱点を突かれ即陥落する一番弟子コンビ…w
[気になる点] 誤字報告です。 教官と併せてレベルップしたのか
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