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 町の喧騒の中で食事を調達して昼飯は立ち食いで済ませた。

 周囲をヴォルフ達に見張らせながら、行き交う人々を観察する。

 時折、奇妙な存在が紛れているようだ。

 レベルは低いのばかりだが、NPCの盗賊らしき奴がいたりする。

 大抵は子供だ。

 あんなのまで盗賊稼業かよ!



 プレイヤーにも僅かな数ではあるが、いるな。

 まあ街中で派手な事をする訳にもいかないし、放置しているのだが。

 PK職らしき相手を追跡するPKK職もいるようだし。

 ああいうのは邪魔しちゃいけないよなあ。

 そして、オレの【看破】では良く分からない奴がいたりもする。

 誤認してPKKに迷惑を掛ける可能性も考えないと、な。


 何か逃げ出した犯罪者を追い掛ける依頼もあるそうだが、オレには向きそうもない。

 特定のアイテムを採取して来い、とかならまだいいが。

 まあそれだって納期次第かな。

 実際にやれるものなのかどうか。




《これまでの行動経験で【看破】がレベルアップしました!》



 観察してるだけでこれかよ!

 人の数がそれだけ多かったのは確かだが。


 もう1回、冒険者ギルドに顔を出してみようか?

 いや、この人の多さでは混雑緩和は望めそうもない。

 そうだな。

 もう少し、人の少ない場所に移動してみようか。

 そう言えばサモナーの交流会の準備をしているんだっけ?

 顔を出してみよう。

 オレが手伝える事はなさそうだが、文楽に出来る事はありそうだしね。



 移動しよう。

 黒曜を帰還して残月を召喚する。

 川沿いの場所だったかな?

 行ってみよう。





 そこは川原の筈だ。

 バーベキューをするには都合が良さそうな場所である。

 何もない。

 それなのに仮想ウィンドウに点滅するユニオン申請画面。

 申請元のプレイヤーはイリーナです。

 既にインスタント・ポータルを展開してあるのだろう。

 承認すると?

 そこは交流会の会場なのだろうけどさ。

 明らかにバーベキューパーティの様相である。




「キースさん、まだ早い時間ですけど?」


「レムトが騒がしいのでね」


「お昼は?」


「大丈夫。済ませてあるからね」



 イリーナは相変わらず、料理番か。

 何か煮込んでますよ?

 それに会場の設営は既にある程度、終わっているようである。

 準備万端、ですな。


 だが。

 ヴォルフの背後に脅威が迫っている。



「おお!これは新感触?」


 アデルだ。

 ヴォルフは気が付いていたようだが、最早抵抗はしない。

 諦めが早いな、おい!





 他にもサモナーらしきプレイヤーの姿もある。

 対戦をしているみたいだ。

 まあやるべき事が終わっているみたいだし、時間を潰すにはいいよね?



「あ、キースさんもインスタント・ポータルをお願いしてもいいですか?」


「勿論」


 インスタント・ポータルはユニオン中のプレイヤー同士で繋げる事が出来る。

 どうも今回の交流会、規模がかなり大きくなりそうなのだとか。

 その一端が目の前にある。



「あら、早いのね?」


「何をしてるんです?」


「見ての通り、愛でてるのよ」


 マルグリッドさんは愛でていると言うのだが。

 オルトロスをソファの代わりにするのって、愛でてると言うのかね?

 違うと思います。


 そのオルトロスはアデルのおーちゃんか。

 気持ち良さげにしているようだし、いいのだろう。

 聞けば他にも生産職の面々は来ているようです。

 テントはインスタント・ポータル内にいくつもある。

 ログアウト中なのだそうで。


 では、オレはどうする?

 ヴォルフがアデルと戯れている間、オレがすべき事は?

 啓明を帰還させて文楽を召喚する。

 ま、交流会の手伝いは文楽にやらせておこう。

 料理の一品位はオレも材料を提供してもいいだろう。

 まあ唯のモツ煮込みな訳だが。


 オレ自身は対戦でもして時間を潰そう。

 相手は?

 ヘリックスを帰還させて護鬼を召喚する。

 おお、そうだ。

 モジュラスも召喚させておこう。

 アラクネのお披露目は先にしておいていいだろうしな。

 ところで、逢魔は?

 狼形態になってヴォルフ共々、アデルに捕獲されてますが。

 ま、あれは放っておこう。




 最近、護鬼との対戦は楽しい。

 いや、木剣だって攻撃を喰らえば痛いんですけどね。

 オレも色々と工夫しないと簡単に勝てないのが、いい。

 戦鬼も中々、工夫が要る相手になるのだが、まるで戦闘スタイルが違うからな。

 今も少し、工夫を試してます。

 木刀で二刀流。

 1対1で二刀流、というのはあまり有効じゃない、というのは基本だと思う。

 でもそれだって工夫次第だ。


 先制で、片方の木刀を投擲する。

 そこから変化。


 二刀で木剣を組んで防御してからの反撃。


 片方の木刀で足の甲を突いてからの変化。


 まあ色々とある訳だが。

 卑怯、とも思える変化もある。

 まあ護鬼は盾があるので、大抵はそう簡単に有効になってくれないが。

 それもまたいい。

 鍛錬になりますからね。






《只今の戦闘勝利で【投擲】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【魔法効果拡大】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【魔法範囲拡大】がレベルアップしました!》



 勝ち星はオレが先行している。

 先行してはいるのだが。

 1つだけです。

 護鬼は護鬼で堅実な戦い振りを見せている。

 ここで少し、目先を変えてみよう。

 護鬼に木剣を2本、持たせてみた。

 そう。

 二刀流だ。

 元々、剣と手斧で変則二刀流で戦う事もある護鬼なのだ。

 やれる、と思うのですが。

 興味があります。







《只今の戦闘で【二刀流】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『護鬼』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 勝ち星が並んでしまった。

 むう。

 二刀流は防御において有利、というのを実感してしまうな。

 盾を持ってる時とそう変わらないような気もする。


 おっと、いかんな。

 護鬼のステータス値で既に上昇しているのは器用値だ。

 もう1点のステータスアップは筋力値を指定する。



 護鬼 羅刹Lv9→Lv10(↑1)

 器用値 22(↑1)

 敏捷値 18

 知力値 17

 筋力値 22(↑1)

 生命力 22

 精神力 17


 スキル

 弓 手斧 剣 棍棒 小盾 受け 回避 隠蔽

 闇属性



 何となくフラットに近いステータスの護鬼。

 スキルを含めて、器用貧乏になりそうな予感もする。

 それにしても弓の出番が最近ないんですよね?

 どうしたもんだか。



 ちょうど区切りがいいな。

 護鬼は帰還させて戦鬼を召喚する。

 今度は格闘戦だ!





「呆れて物が言えなくなりそうねえ」


 マルグリッドさんに突っ込みを入れるのはスルーしておくとして。

 少ないながらもギャラリーが増えてます。

 生産職の皆さんだ。

 サキさん、ミオ、リック、ヘルガ、レン=レン。

 それにサモナーも何名か。

 その中には春菜と此花もいるようです。



「そのレッサーオーガの装備品のいいプロモーション活動になりそうよね?」


「言えてるわ」


 サキさんの言う通りですね。

 アデルと春菜のレッサーオーガなんですが、戦鬼と同様、ハゲ恐竜の防具に身を固めてたりしますし。

 此花もシルバーバックを召喚して新装備の確認をしている。

 若干、シルバーバックの場合はサイズ調整が要るようで、サキさんが何やら作業しているようだが。

 商売人、ですね。

 確かに目で見ると装備の効果も分かり易いよね?

 つか観戦するよりも対戦するのがいいと思うんですけど?




 サモナーの数が増えつつある。

 気がつけば各所で対戦が繰り広げられているようだ。

 その一方でヴォルフ、逢魔は撫でられまくっている。

 モジュラスは春菜と此花と一緒に何かをしてますが。

 どうも何やら編物をしているみたいです。

 何を作っているんだか。


 だが気にしている時間も惜しい。

 戦鬼を相手に格闘戦を続けよう。

 何しろ勝ち星で先行されているのだ。

 挽回せねば。





《これまでの行動経験で召喚モンスター『モジュラス』がレベルアップしました!》

《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》



 あれ?

 モジュラスってば編物で経験値の上乗せをしてレベルアップしちゃったのか?

 まあ今までにも戦闘で経験は積んでいるんだろうけどさ。

 ちょっと複雑な心境ではある。


 モジュラスのステータス値で既に上昇しているのは器用値です。

 もう1点のステータスアップは知力値を指定する。



 モジュラス アラクネLv1→Lv2(↑1)

 器用値 24(↑1)

 敏捷値 24

 知力値 27(↑1)

 筋力値 10

 生命力 10

 精神力 28


 スキル

 噛付き 回避 振動感知 反響定位 気配遮断 魔法抵抗[中]

 MP回復増加[中] 出糸 罠作成 縫製 時空属性 光属性

 闇属性 土属性 水属性 毒 麻痺



 ところで、先刻から何を作ってたんだ?

 春菜と此花だけでなく、レン=レンも一緒に作ってたみたいですが。



「春菜、それに此花。何を作ってたんだ?」


「これです」


「あ、キースさん達の分も持っていって下さいね?」


 それは何か?

 ミサンガ?



【装飾アイテム:腕輪】天斑馬のミサンガ 品質C レア度6

 Def+0 重量0+ 耐久値50 即死防止

 天斑馬の毛で編み込まれたミサンガ。

 装着者の代わりに即死攻撃を防御するお守り。

 発動すると切れてしまい修復は出来なくなる。



 うおい!

 凄く、欲しいです。

 つかサモナーだと誰もが欲しがる装備じゃないのか?


「天斑馬の毛は貴重なんで、サモナー1人につき限定2個までで!」


「あ、キースさんにはお世話になっているんで、無料で進呈しますので」


「つかこの子も作っているんですけどね」


 そうか。

 このミサンガ、モジュラスが作ったのね?



「お願いですけど、ちょっと量産するのにこの子を貸して欲しいんですけど?」


「ま、仕方ないか」


 先払いですか?

 労働力の提供はいいんですけどね。

 その対価にミサンガ2つなら十分とも言える。

 どうせ暇だし。





 オレは対戦を続ける。

 戦鬼を相手にした格闘戦だ。

 アデルは撫で続ける。

 ヴォルフと逢魔だけでなく、他のサモナーの狼達とその感触を比較しているようでもある。

 春菜と此花はミサンガを丁寧に作り続けている。

 モジュラスも手伝っているようなのだが、細かい作業、としか分からないな。

 イリーナと文楽は煮込み料理の手を暫し止めている。

 別の料理の仕込を始めていた。

 ブロック肉の炙り焼きのようだ。



 サキさん達は召喚モンスター向けの装備の販売だ。

 主に呵責の首輪なのだが。

 大物となると例のハゲ恐竜の頭骨で作られた防具も売れているようだ。

 なんという実演販売。

 まあいいけどさ。



 ここ!

 ここ、ポイントですよ?

 防具に見えるでしょ?

 でもね、これ、鈍器!

 鈍器なんです!

 レッサーオーガのパワーで振り回したらご覧の通りっ!

 一発で大ダメージ間違いなし!


 今なら腕カバーとブーツ、兜もセットで!

 1万4,800ディネ!

 やっすいでしょ?

 サイズ調整もお任せ!

 返品は1週間以内でお願いします!



 こんな感じかな?

 いや、これだと通販か。







《只今の戦闘勝利で【関節技】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【投げ技】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【回避】がレベルアップしました!》



 ようやく勝ち星で並びました。

 しかし、あれだな。

 投げ技から関節技に移行する戦い方にも少し飽きた。

 タイミング的には打撃や蹴り、受けもレベルアップしておかしくない。

 立ち技で勝負とするか?

 不利は承知。

 でもやってみたい。





 やっぱり無茶か?

 いや、無理ではないかな?

 通じない訳じゃない。

 単純に装備が邪魔で受け切られるだけだ。

 呪文による強化でスピードそのものは互角ではある。

 でも手数はオレの方が多い。

 いかに戦鬼の攻撃を捌くか?

 いかに戦鬼の防御を掻い潜るか?

 これも面白いな。

 スリルもある。



 だがこれも続けるとダレてしまいそうだ。

 相手を、変えよう。



「アデル、逢魔を解放してくれないかな?」


「えー」


 こら。

 もう堪能し尽くしたでしょ?



「もしかして、この子と対戦?」


「そうだが」


「むー」


 こら。

 名残惜しそうにしてるんじゃない!

 またの機会はあると思うぞ?



 戦鬼は帰還させてナイアスを召喚する。

 明らかに周囲の空気が変わった。

 どんな風に?

 表現するのは難しいな。

 それにマーメイドを連れたサモナーの姿が散見されている。

 以前のあの雰囲気が生まれようとしていた。





 逢魔は半獣半人のスタイルである。

 これで、いい。

 これが、いい。

 オレと逢魔ではステータス値が当然違うから、その差を埋めるように呪文で強化している。

 それでも逢魔の敏捷値はオレよりも高い。

 それ故に、速い。

 これもまた、いい。

 護鬼とは違う。

 戦鬼とも違う。

 それでいて、難敵。

 こうでなくては、ね?



 先刻から引き続いてテーマは打撃に蹴りである。

 今度は立場が逆転している。

 逢魔の方が速いのだから、その迎撃が基本になるのは当然だ。

 いかに攻撃を凌ぐか?

 これがまた厄介なテーマではある。

 何しろ逢魔の動きは獣のそれなのだ。

 どうしても反応で遅れる。

 それを乗り越えるにはどうする?

 うん。

 これはいい鍛錬になるぞ?








《只今の戦闘勝利で【打撃】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【蹴り】がレベルアップしました!》

《只今の戦闘勝利で【受け】がレベルアップしました!》



 当面の目標となるレベルアップを果たした訳だが。

 既に時刻は午後6時を回ってました。

 早くもフラッシュ・ライトが点灯されている。

 獣系の召喚モンスター達の数が一気に増えていた。

 無論、ヴォルフは撫でられまくっている。

 モジュラスは作業を終えていたようで、その周囲にはサモナーが数名、興味深そうにしてたりする。


 ナイアスは?

 メロウやローレライ、マーメイド達と一緒に集団の中にいました。

 さすがに前回とは異なり、恥ずかしげな様子でいるマーメイドはいないようだ。

 確かに壮観だな。

 男性サモナー達がしきりにポジションを変えて眺めているのは撮影なのだろう。

 まあ気持ちは分かる。

 春菜と此花の気持ちも分かるが。

 ここは勘弁して欲しい所ではあるな。

 主に男の本能として、だが。



「ちょっと早いけど始めるよ!」


 此花の宣言は遅かったのかもしれない。

 既に交流会は始まっているのも同然だったのでした。





 食事が振舞われる一方で召喚モンスターが入れ替わりで披露されていく。

 オレは?

 まだ日が落ちる直前まで、残月やヘリックス、クーチュリエといった昼間向けの布陣にしておきました。

 ヴォルフとナイアスはずっと召喚したままです。

 本格的に夜になると、3つの召喚枠で入れ替えながら披露させていく。

 注目なのは?

 バンパイアのテロメアとアラクネのモジュラス、それにウェアウルフの逢魔だろう。

 数が少ないのだから当然だ。


 実はバンパイアがもう1体いる。

 イリーナが東の鬼ヶ島で集中して鍛えた結果、最近になってフューズ・モンスターズで誕生したそうです。

 名前がボーマン。

 何とテロメアとは反対で男性型バンパイアだ。

 やや病的な印象はあるのだが、美形の優男である。

 佇む姿はまさに執事?

 近寄りがたい雰囲気なのはテロメアと同様だ。


 アラクネとウェアウルフは他に見ない。

 それだけに注目されているようだ。

 まあ、そうだよなあ。




「お久しぶりです、キースさん」


「やあ」


「本当は相方も来る予定だったんですが時間が合わなくて」


「それはいいけどヒョードルくん」


 後ろ、という台詞は間に合わなかった。

 その前に捕捉されてしまっていた。


 どこから出現したのか?

 あの女性サモナーの集団だ!

 ヒョードルくんは早速愛でられている。

 そのまま、拉致されてしまった。


「お久ー!」


「やっぱし、かわいい!」


 お姉様達に大人気です。

 羨ましい?

 半分だけはそうですけどね。

 召喚モンスター以上に注目されてるとか、ある意味で凄い事だ。

 誇っていい。

 でも逃げて!

 逃げてね?

 但しオレは手助け出来ないのでした。

 恐ろしいのだ。

 恐ろしすぎる。

 お姉様達の雰囲気は有無を言わさぬ迫力があった。

 アデルの方がまだマシだ。


 お姉様達に連行されるヒョードルくんの背中には無言で詫びるしかなかった。





「遅くなってゴメン!」


 到着したのはフィーナさん達でした。

 レイナと篠原を従えて馬車で到着です。

 慣れた感じでマルグリッドさんの隣に座り込む。

 オルトロスがいるんですけど?

 どうも気にならないみたいだ。

 この人もかよ。


 後続の馬車の列から久しぶりなプレイヤーもこっちに来る。

 カヤ、そしてジルドレだ。



「キースの話は周囲からは聞こえてくるけど、本人からも聞いておきたいわよねえ?」


「ま、そりゃそうだけど」


「何か面白そうな話ってある?」


 いや、ネタを振れって事ですか?

 そうだな。

 アレにしますか。



「じゃあ私が逃げた相手でも見て貰いましょうかね」


 ブロンズドラゴンの動画でいいか。




 喧騒が止んでいた。

 あれ?

 受けが悪かったかな?



「どうしました?」


「キース、これを相手に戦ったのかな?」


「まさか、仕留めたか?」


「逃げただけですよ」


 カヤとジルドレのツッコミには苦笑するしかない。

 オレだって逃げますよ?



「ドラゴン系の召喚はあったんですか?」


 これはイリーナだった。

 うん?

 いなかったと思うぞ?

 以前に確認したが、確かにいなかった。

 あれ?

 不安になってきたぞ?

 モジュラスを帰還させて召喚出来るモンスターのリストを確認する。

 ありません。

 召喚リストの一番下はドルフィンのままだ。




「ないな」


「いないんですか」


「下位であってもドラゴンが召喚出来るとか、それこそ大変じゃないかにゃ?」


 アデルはそう慰めるがオレも同意見だ。

 長じたらあのブロンズドラゴンになるような代物が召喚出来たら?

 洒落にならない気がする。

 つかアデルの口調がおかしい。



「ドラゴンスレイヤーみたいな存在がいずれ出るのかもよ?」


「さすがにすぐは無理じゃない?」


「いやーレッサーが仕留められてるし、分からないわよ?」


 やめて。

 フィーナさんもマルグリッドさんもやめて。

 オレにその視線を向けないで。

 ドラゴンを倒すとか、何時になったら出来るって?

 無理っぽいんですが。



「S5マップも連戦は厳しい、と言ってた数日後には単独で踏破出来てるようなんですが?」


「そうだっけ?」


 イリーナの指摘はスルーで。

 そんな事もあったかな?

 記憶にない。

 ないったら、ない!

 断言しよう。



「ま、それはいいですけど」


「そう!キースさんって私達と別れた後、何処を回っていたんですか」


 アデルがネタ振りですか。

 ちょっと長くなると思うけどいいのか?



「そうだな、思い出せる範囲で、いいか?」





 概ね説明を終えた後。

 フィーナさんとマルグリッドさんに挟まれて問い詰められているオレがいます。

 何がいけなかったのか?

 町です。

 ロムドの町の件はさすがに見過ごせない、という事らしい。

 2人とも、笑顔だ。

 その笑顔が何故か怖い。


 カヤもジルドレもオレと視線を合わせようとしない。

 誰か、助けて!



「まだ他に隠している事ってあるのかしら?どう思う?」


「あらやだ、フィーナったら脅しているように見えるわよ?」


「マルグリッド、貴方だって怖い笑顔に見えるけど?」


 いかん。

 間接的に脅されているぞ、オレ。

 逃げ出せるか?

 体が動かない。

 フィーナさんもマルグリッドさんも脚を組んでいるのだが、その脚がオレの両足の上に。

 夜の接待じゃあるまいし。

 どこのバーだよ!


 何よりも心が休まらない。

 女性に囲まれていながら、楽しくないです。

 恐ろしい事に、楽しくない。



「からかうのは、その辺でええじゃろうに」


 非難するように指摘してくれたのはジルドレでした。

 ありがとう。

 本当に、ありがとう。

 北方面に行く時は贔屓にします。




「フィーナよ。今度の大会じゃがな」


「なにかしら?」


「気にならんかな?」


「追加で何かイベントを期待してるのかしら?」


「心配しとる方じゃよ」


「事前に保険が欲しいけど、こればかりはねえ」


 どうも難しい話が始まりそうだったんですがね。

 フィーナさんは許してくれたようだが、マルグリッドさんがまだ残っている。

 そしてフィーナさんのポジションにはサキさんが座り込んで来た。



 あ。

 しまった。

 脱出の好機だったのか?



「あちこちを攻略して回っているんでしょ?お話、聞かせて。ね?」


「これも貴方が掲示板に何も書き込まないからなのよねー」


「理解してくれるかしら?私達だってこんな事はしたくないのよねー」


 完全にネタとしてからかってますね?

 分かります。

 まあある程度は付き合いますけど。

 お手柔らかにお願いします。

主人公 キース


種族 人間 男 種族Lv29

職業 グランドサモナー(召喚魔法師)Lv15

ボーナスポイント残 20


セットスキル

剣Lv12 両手槍Lv11 馬上槍Lv9 棍棒Lv11 刀Lv11

刺突剣Lv10 捕縄術Lv10 杖Lv21 打撃Lv19(↑1)

蹴りLv19(↑1)関節技Lv19(↑1)投げ技Lv19(↑1)

回避Lv19(↑1)受けLv19(↑1)

召喚魔法Lv29 時空魔法Lv17 封印術Lv11

光魔法Lv17 風魔法Lv17 土魔法Lv17 水魔法Lv17

火魔法Lv17 闇魔法Lv17 氷魔法Lv16 雷魔法Lv16

木魔法Lv16 塵魔法Lv16 溶魔法Lv16 灼魔法Lv16

錬金術Lv13 薬師Lv9 ガラス工Lv8 木工Lv11

連携Lv20 鑑定Lv20 識別Lv20 看破Lv6(↑1)耐寒Lv9

掴みLv16 馬術Lv17 精密操作Lv19 ロープワークLv10

跳躍Lv10 軽業Lv10 耐暑Lv12 登攀Lv9 平衡Lv10

二刀流Lv18(↑1)解体Lv16 水泳Lv6 潜水Lv6 投擲Lv4(↑1)

ダッシュLv9 耐久走Lv9 隠蔽Lv3 気配遮断Lv3

身体強化Lv18 精神強化Lv18 高速詠唱Lv18

魔法効果拡大Lv18(↑1)魔法範囲拡大Lv18(↑1)

耐石化Lv6 耐睡眠Lv5 耐麻痺Lv6

耐混乱Lv4 耐暗闇Lv4 耐気絶Lv6

耐魅了Lv1 耐毒Lv1


装備

独鈷杵×2 三鈷杵×2 摩尼宝剣×2 玻璃光刀×2

虚空蔵槍×2

呵責の杖×2 珪化木の杖+×2 呵責のトンファー×2

呵責の捕物棒×1 ダツ顎の槍+×1 旗魚の槍+×2

鍛鉄の騎士槍×1 獅子賢者の騎士槍+×2 太刀魚の刀×1

雪獣のメイス×1 獅子賢者のフルーレ+×2

獅子賢者のククリ刀+×2

守護宝鎚×1 宿曜弓×1 金剛戟×1

怒りのツルハシ+×2 白銀の首飾り+×1

斑雪豹の隠し爪×1 疾風虎の隠し爪×1

殺人蠍の隠し爪×1 雪豹のバグナグ×2

草原獅子のバグナグ×1 牛馬の革鎧+ほか

エインヘリャルの腕カバー×2 天斑馬のミサンガ×2(New!)

呵責の腕輪+×2 呵責の足輪+×2 獄卒の黒縄×1

暴れ馬のベルト+ 背負袋 アイテムボックス×2



召喚モンスター

護鬼 羅刹Lv9→Lv10(↑1)

 器用値 22(↑1)

 敏捷値 18

 知力値 17

 筋力値 22(↑1)

 生命力 22

 精神力 17

 スキル

 弓 手斧 剣 棍棒 小盾 受け 回避 隠蔽

 闇属性


モジュラス アラクネLv1→Lv2(↑1)

 器用値 24(↑1)

 敏捷値 24

 知力値 27(↑1)

 筋力値 10

 生命力 10

 精神力 28

 スキル

 噛付き 回避 振動感知 反響定位 気配遮断 魔法抵抗[中]

 MP回復増加[中] 出糸 罠作成 縫製 時空属性 光属性

 闇属性 土属性 水属性 毒 麻痺

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