9.夜しか寝れない。
「責任……取ってくれるなら。……いいよ?」
「ハア?」
プリン頭はやけに潤んだ瞳で俺を真っ直ぐに見つめる。
言葉の溜めが憎らしい。
嘘だと分かっていても心臓の音が高まる。
最近のコイツはどうしたと言うのだろうか?
出来ておる喃……
「オタク君? こう言うの、好き……でしょ?」
今日はやけにねっとりしている、ヤバイ、ドキドキする。
カワイイ、好きだ。
「お、オタクじゃねーし!? そんなの全然好きじゃないし!!」
女豹か? 女豹なのか?
「じゃあオタク君に甲斐性のあるところ見せて貰おうかな?」
「い、イイゼ、お、俺本気だから……」
「ありがと、じゃ行こっか……」
どこに?
LVIOな奴?
連れて来られたのは近所のスーパー『ハナマルストアー』
「ここは?」
「今日は卵のLサイズが100円でおひとり様ひとつ限りなんだよ!
あたしと弦司で2個買えるだろ!」
……お、俺の盛り上がったこの気持ちはどこに持って行けば……
「ほら、ぼーっとしてないで行くぞ、スーパーは戦場なんだよ、責任取ってくれるんだろ?」
責任と言うか、それは何か違うと思う! もっとこうLVIOな奴期待してた!
「レッツラゴー!!」
やけにいい笑顔でプリン頭が突撃の音頭を取る。
「おお~……」
結局3回並んで、6パック買った、コスイなぁ……
「いやー買った、買った! ありがとな弦司!」
「どういたしいまして……」
「なんだよ浮かない顔して、もっと喜べよ。晩飯は弦司の好きなお好み焼きだぞ!」
まだキャベツあったのか……
男の純情を弄ばれたダメージはデカイ。
「しょうがねぇなあ……帰りにジャ〇プ買ってやるから」
「ジャ〇プ!!」
ジャン〇……ジャン〇かぁ〇ャンプ、うん、ジ〇ンプ……
なんかこれ母親と買い物してるシュチュエーションみたいだな?
おお盛り上がって来た!? そうだよこれは結構尊いんじゃないか?
『落ち込んだ子供を慰める為に母親が子供に何か買ってあげる』
うん、ちゃんとプレイしてる。
うんうん、キチンとエロイよ!!
「機嫌直ったみてーだな? やっぱまだまだ子供だな弦司は!」
なんとでも言うがよい。
復活の速さが若さの特権だ、後でプリン頭にママ枕(膝枕)でもして貰おう。
「まだまだ弦司に責任を取って貰うのは早そーだな。早く大人になれよ!」
『カカカッ』とプリン頭は男の様な笑い方をした。




