82.第二部完結編:乙女
「Y〇uTubeで弦司との勝負を発表するぞ!」
「ハイマネージャー!」
「早速収録と作戦会議だ! 忙しくなるぞ覚悟はいいか風!」
「ハイ!!」
「あの~俺別に勝負するとは言ってないんですけど?」
真雪さんと真風くんは人の話も聞かずに部屋を飛び出して行ってしまった。
……ねえ人の話を聞いて?
せめて勝った時、俺にメリットがある事にして?
え~なんなのこの絶望感……
無理矢理はしないって真風くんの事信じてたのに!?
裏切られた気分……
……いや思い出してみるとセクハラの数々は無理矢理しかなかったわ……
「弦司も大人気で大変だな」
真清がニヤニヤとしながら話し掛けて来た。
「んでどうすんの? 負けたら真風に処女捧げるの?」
「つーか意味分からないんだけど? アタマオカシイ……」
「まー同感、負けた時どうすんの? 奪われる前にあたしでドーテー捨てとく?」
「真清……お前真風と『浮気してる!!』とか騒いでた癖に、
俺の処女が奪われてもいいって言うのかよ!」
「いやまあ真風はあんなんだし、弦司が良いならあたしは真風と一緒でも……」
真清も大分毒されているなぁ……
と言うか元々阿我妻家一員だからな、しょうがないのかも知れない。
「真清、自分の事はもっと大事にしてくれ。
俺は大学入学と同時に真清にプロポーズする、それまではお互い清い体でいよう」
俺は真清を真っ直ぐに見つめて出来る限りイケメンの顔をした。
つもり。
「え~? 面倒くさいなぁ……弦司はなんかこじらせ過ぎじゃない?
貞操観念明治の乙女かよ!
あたしはもう別にいいかなぁと思っているんだけど、大学入学でプロポーズかぁ……」
「駄目か?」
真清はちょっとびっくりしたような顔をした。
「うわ!? ズッル!! そんな顔で言われたら『嫌だ』なんて言える訳ないだろ!!」
口では文句を云いながらも真清は紅潮した顔をして笑っていた。
しかしそんな驚くようなに変な顔してたかな?
「う~ん……まあ、あたしの事大事に思っていてくれてサンキューな。
でも、もっと乱暴でもいいんだぜ弦司?」
いやまあそう言われれば、普通の男子としてはおかしいとは思うのだけど。
『そう言う雰囲気』にならないのは真清の鍛え上げられた筋肉の所為もあると思うよ?
たまに『格好良い抱いて!』ってなるからな。




