70.みつどもえ②
ムリムリムリ絶対ムリ!! 絶対に大きくなる!!
この三人だと最悪の事態もありうる!!
真風くんだってヤバイだろ!?
「僕お風呂の前にちょっと準備してきます」
真風くんがそう言って俺の写真を持って立ち上がった。
「待ったー!! 真風? 俺の写真を持って何を準備するの?」
「……女の子にそんな事を聞くのは失礼ですよ? 弦司」
真清は赤面して顔を背けて宙を見ている。
真雪さんは引きつった真顔で『あはは……』と笑っていた。
「真清! お前はいいのかよ皆でお風呂とか!! 恥ずかしくないのか!?」
真清は腕を組んで悩みは始めた。
「――あー……みんなとお風呂かー……
皆と一緒に入った方が相対的にあたしの裸も目立たなくなって、恥ずかしさと言う点では半減するな……
それに女三人なら弦司にとってアウェーだし、むしろ優位な立場に立てる。
正直『勢いで言い過ぎたな』と言う後悔もある……
ひざまくら券五十九回もあれはあれでしんどかったしな……」
なんて事を普通に聞こえる音量でブツブツと呟いた。
「あー……あたしはいいぜ、それで約束の一回な?」
「嫌な合理的判断だな。真清とのお風呂はなんかこうもっと甘酸っぱいのを想像していたよ」
真清は顔を真っ赤にして押し黙ってしまった。
「弦司! 鬱陶しーぞ!! 早くしろ!!」
真雪さんがイライラし始めた、ヤバイ……
真雪さんはガチのヤンキーだからな、怒らすと普通に怖いし殴ってくる。
これだから平成一桁は困るんだ。
いやしかしヤベーなこれ……絶対逃げられんは……
せめて条件の緩和を目指すか。
「真雪さん、水着着ません? ほら年頃の男女が裸っておかしいと思います」
「ゴチャゴチャうるせーな。はよ脱げ!!」
何このラスボス……話が通じない……
竜王だって『世界の半分をやろう』位は譲歩するぞ?
「なあ真清? お前もそう思うだろ?」
「まあそうかなー……でもまあみんな一緒ならあたしは別に……」
そこは乙女らしい恥じらいを持った方が男の子に需要があると思いますよ!!
少なくとも俺はそっちの方が好きです!!
「ま、真風くんもそう思うよね?」
「そうですねー……僕はですねー……」
真風くんは嬉しそうに目を細め口の端を上げていた。




