69.みつどもえ①
「うっわっ!? エッロ!! 弦司お前恥ずかしくねーのかよ!?」
「お前も『やれ』って言っただろ!!」
真雪さんが持って来た写真を居間でお披露目していた最中の真清とのやり取りだ。
正直ムカついた、そんなん恥ずかしいに決まってるだろ!
――真清にすっげぇ意地悪したい気分になった……
『復讐するは我にあり!』
言葉の響きが格好良いから言ってみた。
「……そういや真清一緒に風呂入る約束してたよな?」
真清は顔を真っ赤にして、いきなり俺の首根っこを掴んで耳元で小さな声を囁く。
(ば、馬鹿こんな所で!? ママも真風もいるんだぞ! 場所を弁えろ!!)
「ふーん、真清は俺が恥ずかし思いをして頑張ったのに約束を破るって言うんスか? ふーん」
(いや、だから、時と場所!!)
「ん? 何? 風呂がどうかしたの?」
真雪さんがそう言った。
「……姉さんと一緒にお風呂に入るんですか? 僕も一緒に入ります」
写真から目を一切離さずに、真風くんは感情のこもらない声で淡々とそう言った。
地獄耳過ぎる……写真に集中してるんじゃないのかよ……
こえー真風くんマジこえー……
「おー風呂か!? いいな! 家族みんなで入るか! 当然弦司も家族に入っているからな!
今から入るか!! お前ら準備しろよ!」
真雪さんが名案でも思い付いたかのように明朗でほがらかな声で提案をする。
ゲゲ!? 真清にちょっと意地悪するつもりだけだったのに、事態が思わぬ方向へ転がってる。
ええ? ちょっと待って? 真清、真風くん、真雪さんの三人でお風呂に入るの? 全裸で?
ムリムリムリ絶対ムリ!! 絶対に大きくなる!!
この三人だと最悪の事態もありうる!!




