51.焼肉!①
「おーし!」
七月の頭、晴れ渡り日差しに暑さが混ざり始めた、土曜日の午前中
真風くんが話しかけてきた、ひじょうに機嫌が良さそうだが、何かあったのだろうか?
「真風くん機嫌良さそうだな、何かあった?」
「この前ぇ……ジャーマネのぉ……公認貰ったじゃないですかぁ?」
あー……この前の風呂場の常識が無いラスボスのお言葉かぁ……
「それでぇ……根回しの必要が無くなったんでぇ、晴れ晴れとした気分なんです!」
『ニシシ』と真風くんは機嫌良さそうに笑った。
「フーン……よかったね(塩)」
怒りと言う物は後悔が伴う物だ、余裕を無くしマジ切れした自分を思い出すのは恥ずかしい。
松葉クズシを見られたのも思い出したくない過去だ。
あの時俺の益荒男は一体どうなっていたのだろうか?
今となってはもう思い出す事が出来ない……
「――すっごい気分が良いんで、今日は弦司と遊ぼうかなって」
「いっつも遊んでる気がするが……と言うか遊ばれてる気が……」
「弦司で遊ぶんじゃなくて、弦司と遊ぶんです」
「まあいいけど、何して遊ぶ?」
「弦司がエスコートして下さい、僕は女の子ですから」
「え~? マジかよ無茶振りするなぁ……」
あー……そう改まって言われると困るなぁ……
財布の中身は……三千円かぁ……
うーん、さてどうするか……
「庭でBBQでもする?」
「ハイ! よろしくお願いします!」
――道具と炭は有るから……百均で網を買って、野菜は冷蔵庫の適当に使って、肉だけ買うか。
「じゃあ真風くん冷蔵庫の野菜適当に切っといて、俺買い物に行ってくるから」
「ハーイ」
「汚れても良い恰好に着替えといて、火を使うから露出度高いのは無しね」
「ハァ~~イ」
スーパーで手早く買い物を済ませ、自転車を走らせる。
(今日は良い肉が買えた、アメリカ産牛カルビ塊が100g108円! 激安! これを1.5キロ
真風くんの好みである豚ホルモンを300g後は適当に買って計2500円!
で税込みでアイス買ったから大体3000円予算以内)
大満足、まー明日から赤貧極まりないが。いざとなったらお年玉貯金を崩そう!
家について庭に回るとバーベキューコンロとテーブル、ディレクターチェアが四脚出されており、
そこに真雪さん、真清、真風くんの三人が仲良く座っていた。
「おー、遅かったな弦司!」
ビールを片手に椅子に深く腰を掛けリラックスした雰囲気なのは真雪さんだ。
(ゲッ!? 肉足りるかな……)
真風くんは肘掛によし掛かり膨れている。
「弦司なんか手伝う事あるか?」
真清がそう言った。
「この肉厚さ2㎝に切って皿に並べて、他の肉も頼むは
(……後真風くんも連れて行ってくれ)」
「あー分かった。オイ真風、膨れてないで行くぞ!!」
「ハ~~イ」
ま、想定外の事が必ず起きるのが戦争だ。
そうBBQとは戦争なのだ。
ここから熟練した兵士の戦い方をお見せしよう。




