47.お風呂②
真風くんと肩を隣り合わせて湯船に浸かっている。
「弦司知ってますか? お風呂に入ると副交感神経の働きで血流が良くなって感度が上がるって」
「へー……」
真風くんは長い髪が湯船に付かない様に髪を上の方でまとめている。
これ好きなんだよなぁ……
女性のちょっとした日常が垣間見えるリアルさに、エロスを感じる。
これを身近にマジマジと見れるって事は、同意の上に風呂に入っているって事だからな。
男女仲の親密さを表している事でもある訳だ。
髪をまとめた女の子とゆっくりお風呂に入るのはいい……最高だ。
まあ真風くんは男の子だけど……
「弦司! あったまったので湯船から上がって僕の背中流してください!」
「いや自分で洗えるだろ何で俺が……」
「髪の毛長いと一人で洗うの大変なんですよ? 知らないんですか?」
「説得力ある様な無いような……」
まあいいかと言うかしょうがない。ここで逃げても一生逃げられるわけでもない。
ここは自分の理性に期待しよう。
真風くんが鏡の前に座る。
……なんか無駄にデカイ鏡だなぁ……真風くんが鏡越しにこっちを見ている。
本当可愛いな、何なのこの可愛い生き物?
「じゃあ身体を洗うから水着外しますね……」
くるりと回って体の正面をこちらに向ける真風くん。
「なんで水着脱ぐのにこっち向くの?」
「鏡があるから逆を向いてもどっちみち弦司には見えますよ?
こっちの方が弦司も嬉しいですよね?」
「う、う~んそう言う物か?」
面積が異様に少ない乳首を申し訳程度に隠している殆ど紐の水着に手を掛け。
真風くんはゆっくりとその紐を外した。
真風くんのピンク色した乳首が外気に晒される。
うーん、男の子の乳首なんだから普段から晒してよい物の筈なんだが。
こう隠されたり脱衣シーンを加えると、恐ろしい程にエロいな。
なんか感動すら覚える、写真集じゃ隠されていたからな。
何か見てはいけない物を見ている気がするな。
これは見て大丈夫な物なのだろうか? なんか分からなくなって来た。
続いて真風くんは下の水着の紐に手を掛け結び目を外した。
すっと水着が外され、真風くん下半身が露わになる。
「――弦司……僕……どうですか?」
真風くんは顔を紅潮させ、変に潤んだ目でこちらを見つめる。
「うん、男の子だね」
「お、弦司は何て言うか……ドーテー力が高いですね! 僕一応アイドルですよ?」
「子供の裸は、真清で耐性あるしね。長年の修行の成果だな」
「そ、そうでした……もういいです身体と髪洗って下さい」
ナイロンタオルに石鹸を付けて泡立てていると真風くんから注文が入った。
「手でお願いします」
「え、なんで?」
「ナイロンなんて使ったらシミになるじゃないですか、常識ですよ?」
「はいはい、お姫様の仰せの通りに……」
足先から真風くんを洗いは始める、両足、両脛、両脹脛、両太もも。
若く張りのある下半身を手を使って丁寧に洗った。
真風くんは口元を抑えながら声を漏れ出るのを必死に我慢している。
時折『くふっ』と呼吸とも声とも判別が付かない音が口から漏れた。
なんかいけない事してるような気になるな、倒錯的だ。
ふと真風くんの股間を見るといつもと違い全然反応してないようだ。
『珍しいな』と思った。
「な、なんか今日の真風くんはいつもと違うね?」
直接は聞き辛いので遠回しにセンシティブな話題に触れてみた。
真風くんは俺をじっと見つめる、真っ暗な暗闇のような何処までも先が見えない瞳
フッと息を漏らして、真風くんは三日月のような口をして笑った。
「弦司と風呂に入る為に八回出しときましたから……」
――出した? 何を八回“も”出したのだろう?
俺には想像も付かない。




