38.アイドル活動
カチャリと音を立て部屋の鍵が閉められた。
「弦司ボイストレーニングしましょう」
「ハア?」
真風くんは真っ直ぐと立ち男らしくそう言い放った。
「理解した、百合アイドルへの一歩という話だろ」
ボイストレーニングかー……
よくよく考えたら俺もオタクなんだから声優は選択肢の一つだよなー。
百合アイドルはどうかと思うけど、ボイストレーニング自体は興味あるな。
でも真風くんブレーキ壊れてるからな、
このまま百合に一直線と言う可能性は否めない。
「アイドル活動に付き合って下さい! やっぱり僕には弦司が必要なんです……」
うーん、必要と言うのは否定しきれない……
真風くん安定感無いからなー
「落ち込んだ時は助けてくれて、一緒にアイドル活動もしてくれる。
僕の理想のパートナーです」
「いやアイドル活動は俺の意志じゃないからね?
無理矢理だからね?」
「冥府魔道を彷徨う地獄のアイドルマラソンに一生付き合って欲しいんです」
「――おっも!?」
すっごく重たいよ? 言う事が重すぎる!
ボイストレーニングの話がそこまで飛躍するの?
「付き合ってくれたら弦司には僕が提供できる全てをお渡しします。
エッチな事でもいいんですよ?」
「エー……ヤダー……スゴイオモイー……」
「じゃあ僕にどうしろって言うんですか?
無理矢理がいいんですか?」
「エー……ソレモヤダー……」
「ヤダヤダばかりで弦司は我儘ですね、そんな所も可愛いです。結婚しましょう」
えー? 常識的に考えて重すぎない真風くん。
君本当に小〇生なの? 天才の人未来を生きてて怖いわー。
つーかその活動止めちゃ駄目なの?
「アイドル活動止めちゃ駄目なの?」
素直に湧いた疑問をぶつけてみた。
「……考えた事も無かったですけど、それも良いかもしれませんね……」
お? 好反応、これはいけるかも。
真風くんには普通の小〇生として生きて貰って。
同級生と健全なお付き合いをして頂きたい。
「他に何かしたい事ないの?」
「い、言っていいんですか?」
「どうぞ、どうぞ」
顔を赤らめる真風くん。
人に話すにはちょっと恥ずかしい夢なんだろうか?
サッカー選手や漫画家?
小〇生に人気のYo〇Tuberは……もうなってるか……
真風くんは意を決したように言葉を紡ぎ出す。
「お、弦司のお嫁さんになりたいです……」
――――!?
さ、流石天才……結論は同じだ……




