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32.第一部完結編:浮気①

「朝起きたら生えてた……」


「ハア?」


 物陰が濃くなる、通学路

 真清(まきよ)はスカートを両手で掴み初手(しょて)から顔を赤くしてそう言った。


 ――もしかして真風(まかぜ)くんとの仲を疑われている?


 『男が好き』と真清に思われているのではないだろうか?

 いや俺は、女の子の方が好きだからね?


 真風くんは……ほら人間愛と言うか、正直な事を言うとたまに勃起するけど。

 それは気の迷いと言うか、分るだろ?


「オタク君、こう言うの好きでしょ?」


 これ試されているんだよなぁ……

 珍しく面倒臭い彼女みたいな事するな真清


 ①「直接触って確かめてやるよ!」→「いやーんまいっちんぐ」

 ②「見せてみろよ」→「ご主人様、軽蔑いたします」

 ③出方を伺う→「センパイ? 確かめて見ます?」


 ④の単刀直入に聞いてみるで。


「真風くんと何かあるかって疑っているのか?」


 真清は驚きの表情を見せる。


「だ、だって!? 毎朝弟の部屋で何してるんだよ!!

 必ず歯を磨いてから弟の部屋に行くなんて、どう考えてもおかしいだろッ!!」


 『何も無い』と言ったら嘘になるんだよなー。


 中途半端とは言え膝枕とかして貰っている訳だし。

 好きか嫌いかで言えば好きだし、正直結婚してもいいと思っているし。


 そりゃどっちか選べと言われたら、間違いなく真清なんだが。

 真風くんと雰囲気に流されてしまいそうな気もする。


「正直に言おう、ママって呼んで、膝枕して貰ったのと、二人で女装を楽しんだだけだ」


 真清は安堵して良いのか、怒ってよいのか、呆れているのか。

 よく分からない感情がない交ぜになった顔をしている。


「畜生ッ!!」


 そう叫ぶと走って行ってしまった。


 走って追いかけるのが筋だが、真清は足が速すぎて追い付かない。

 無駄だと分かっても追いかけますけど(半ギレ)


 しかし追い付いたとしてどうすれば良いのだろうか?

 浮気……浮気に当たるのかコレ?

 

 うーん、自分でもよく分からない。

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