101.すり合わせ
「あたし達結婚するんだろ?」
「ちょっと待ってくれ」
阿我妻家で昼飯を食べていると
真正面に座っている真清が俺の顔を『じー』っと見た後そう言った。
「ごめん、その話これ食ってからでいいか?」
「ああ」
目の前のパラパラした真清特製の炒飯をかきこむ。
真清は黙って俺の顔を『じー』っと見ている。
食い辛い……
「真清の作る炒飯マジで美味いな! パラパラしている所なんてサイコー!」
「まーね、ありがと」
リアクションが薄い!
「ごちそうさま!」
「お粗末様でした」
食器を洗って終わって。真清から話の続きを聞く事にした。
「話の続きは和室で聞きたいんだけど、いい?」
「いいけど、なんで和室?」
「これには深い訳が……」
真清の奴、絶対人が身悶えする様な攻めた話をするつもりだ。
地面に転がらないとストレスに耐えられそうにない……
「まーいいけど」
和室に移動して、真清の話を聞く。
「あたし達結婚するだろ?」
「そ、そうしたいと思っています!」
真清は真っ直ぐに俺の顔を見ている。
「んでだ、首尾よく行けば大学入学前とかに籍を入れたいと思うんだよ」
「ハイ」
「結婚式は上げなくていいから、フォトウェディングやろうぜ」
「フォトウェディング?」
「ドレスとタキシード着て写真だけ撮るやつな」
「へーいいね」
「それとハネムーンな! これは卒業旅行と兼ねて二人でどっか行こうぜ!」
「いいねー」
「で、子供なんだけど……あたしは早く作りたいんだけど……」
「だけど?」
「レスリングで推薦なのに、
妊娠でレスリングできないのは流石に問題だと思うんだよ」
真清さん意識高すぎっス!
「そ、そうっすね。ひとまず保留と言う事でいかがでしょう?」
「そーだな。まあ状況を様子みてだな」
将来設計としては案外普通の話が続く。
このまま話が続くのなら、畳の上を転がらなくて済みそうだ。
近い将来の話は結構楽しい。




