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第104話:助っ人登場。

晶龍君とパイリンさんに何があったのかはまたいずれ。

 ラビです。登場したのが随分と久しぶりだった様な気もしますが、ぼくらが江戸こうと城から急いで草原に駆けつけてる間の話なのでその辺はご了承ください。


 ぼくらは城で例の四馬鹿たちが挙兵したというのを聞いて急いで向かった訳です。なんというかぼくらに出来ることは無いのかと思いながらも止めないとと急いで。


 名目的にはモンドさんが上様の御内書ごないしょという命令書のようなものを以て戦を止めるというものなんだけど、何もなしに解決してくれるかな?


「上意、上意でござる!」


 モンドさんは軍隊のかなり手前で大声を張り上げた。ジョーイって誰? 女医さんの名前?


「これはこれは、三芳野殿ではありませんか」


 顔色が悪そうな男がテントから出てきた。どうやら相当に偉い人みたいだ。


神原じんばら殿! ちょうど良かった。今すぐにこれをおやめくだされ。上様の上意でござる!」


 そう言うとモンドさんはなんか丁寧に包まれた手紙のような物を悪そうな男に差し出した。


「そうか、上様のなあ。三芳野殿、つかぬ事を聞くのだが、ここに来たのは貴殿らのみか?」

「そうだ。旗本を動かすには時間がかかるのでな。上様の命で止まるならばそれで良いと仰った」

「そうか。ならばまだ時間はあるのだな」


 モンドさんの横にすっと大きな影が立った。そこから凄まじい攻撃がモンドさんに飛ぶ。


「なっ!?」

「くたばれぇい!」


 間一髪、モンドさんが刀を抜いて一撃を受け止める。それでも威力が凄まじかったようで、モンドさんは吹っ飛ばされて地面に転がった。


「くっ、お主は種井しゅい殿!」

「ほほう? 我が一撃を止めるとはさすがは三芳野殿、と言っておこうか」

「何の真似だ? 上意に背くというのか?」


 見せつけるように封書を見せる。表には達筆な字で「上」と書いてある。なんかこれで上様の命令書って意味なんだって。


「残念ながら上様の命令書はここには届かなかった。そういう事ですよ」

「バカな、現にここにこうして」

「三芳野よ。お主、頭の方は上手く巡ってないようだな。皆まで言わせるな。輝臣、やれ」

「言われずとも。一度は剣を交えてみたいと思っておったわ。ふぅん!」


 巨漢が武器を振り下ろす。あれはどんな武器なんだろうか。先端に刃が付いてる長い棒だ。


「ぐっ、何という威力。万夫不当と呼ばれるのも納得というものだ」

「褒めても何も出んぞ。抵抗して我を楽しませてくれんか? あやつらては欲求不満なのだ!」


 言いながら斬撃を右に左にと叩き付けてくる。よく刀が無事だと思うよ。


「幸之助さん! 篝火かがりび、クロ、援護を!」

「させませんよ」

「あうっ!?」


 篝火さんとクロさんが巨漢に挑みかかろうとした時、地面に張り付けられた様に動けなくなっていた。あ、ぼくは掛かってなかったよ?


「三芳野の加勢に行かせる訳にはいかんからな。貴様らの相手はこの私がしてやる」


 どうやらあの悪男は魔術師だったみたいだ。何やら動けなくする感じ。マリエさんに主に掛かってるから篝火さんも動けないみたい。またぼくしか動けないの?


 これはぼくのやる事は頑張って走って旗本とやらを呼んでくる事。ぼくが着いた時に分かってくれて旗本とやらを出してくれればいいんだけど。普通に帰ったんじゃあモンスターの襲撃とか出陣前の獲物とか思われて攻撃されそうなんだよなあ。


 なんて言ってたら巨漢の一撃でモンドさんの刀が砕けた。ぼくの聞いた限りだと余程の粗悪品でない限りは刀が折れるなんてないって事だったんだけど。あのモンドさんの刀が粗悪品な訳ないし。これはダメージが蓄積されていたか、よっぽどすごい一撃だったか、ってやつだね。


「三芳野よ、安心しろ。貴様の細君は我らで引き取ってやるわ!」

「貴様のような獣に渡せるか!」

「はっはっはっ。あの世で悔しがるがいい!」


 ダメだ、やられちゃう。やめろぉ! こんな時にぼくの力はなんで使えないんだ? やっぱりお肉食べなきゃダメなのか? くそう、ここまでなのか?


 凄まじい一撃をガシッと受け止める影がいた。えっ? モンドさんにあんな事は出来ないし、篝火さんもクロさんも動けない。他に誰が?


「モンドのおっちゃん、何やってんだよ。トロくせぇなあ」

「お、お主は!?」


 聞き慣れた声。でもここにいるはずのない声。御宇ぎょうの街で旅籠やりながら尻に敷かれてると思ってたんだけど。


「よう、ラビ。遅くなったな」

『なんで晶龍君がここに居るのぉ!?』


 そう、受け止めた人影は晶龍君だった。って、そうじゃなくて、なんで? あの、パイリンさんは? リンファさんは?


『ラビさん、私たちもいますよ』

『ラビちゃん! わーい、ラビちゃんだ!』


 そう言いながらリンファさんがぼくを抱え上げる。パイリンさんがその横で優しく微笑んでいた。

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