幕間 ー13ー
「最後に残ったのもアレが目的であれば、メアリと考えていいのだろうが」
館の主であるゴールド=ゴールの目的。それはツヴァイの召喚。
彼は昔にツヴァイと会い、未来だけでなく、事件の知恵を与えた。もしかしたら、ツヴァイと再度会うための方法として、教えたのかもしれない。
メアリが呼ばれたのも、彼女と姿を酷似していたため、依代として選ばれた可能性がある。
「彼女の記憶の本がある事から、死んでいるのは確実。三の言葉は嘘なのか」
三だけでなく、館の主も儀式が成功するかは分からない状態なのだろう。
儀式が失敗し、メアリが生き残っていたとすれば、カイトがいる場所へ戻っているはず。
彼のために継承権争いに参加したのだから。
誰に殺されたのかも不明な理由はディアナ達と同じ。魔法使いのプライドではなく、従者達の偽装された死体を見ていたからだろう。
従者達も侵入者のマスクを付けていたのだとすれば、正体が分からなかった事も考えられる。
とはいえ、カイトの介入により、本来起きた事件とは違った展開にはなっているはず。
「未解決事件の方が、アイツが本当に描いた筋書きとは違っていた。カイトが来る事を彼女達は知っていた事になる」
どちらの可能性もあったというのが、正しいのかもしれない。
「だが、そうなってくるとおかしな事が出てくる。ツヴァイが都合の良い話で嘘を付いたのだろうが……」
館の主の目的はツヴァイの召喚。それはメアリを媒体にする事。そう伝えた可能性はある。
ツヴァイ自身はメアリを候補者に選ぶ事によって、カイトを参戦させる事によって、アインズを介入させ、謎解きの勝負を仕掛けるのが目的だと思われる。
とはいえ、それによって矛盾、おかしな点が出現してしまう。
一つ目。アインズの元に辿り着くのが、カイトだとツヴァイは分かっていた。
アインズがいる探偵事務所、図書館に辿り着くのは未解決事件に未練のある被害者や関係者だ。
この事件で一番に未練があったのが、カイトだったという事なんだろう。メアリとの関係を知り、命尽きるまで事件を調べようとしていたのだから、当然といえば、当然だ。
だが、ディアナやアルカイズの従者達はどうなのか。十や三ではなく、残された従者達だ。
中には可愛がられた従者はいたはず。彼等は急に従者ではなくなり、地位を失った。
未練というより、恨みを持つ者もいたはずだ。
そんな人物でも辿り着く事は可能ではある。
そんな中でツヴァイはどうやってカイトを引き当てる事が出来るのか。




