25人の兄弟姉妹
夢の中で不思議だったけど違和感もなかった。
それは私と同じ年頃の女の子。
「あなた誰?」
私は急に話し掛けられ動揺してしまったが返事を返す前に
「姫様!ここでしたね」
私をヒョイっと抱え本殿の方に連れて行かれた。
あれ?私は『雛姫』じゃないのに間違えて連れて行かれるの?でも夢だから夢だからって言い聞かせ落ち着いていた。
周りの空気も人の格好も変な服装だった。だってこれは夢なんだもん!
「こちら許嫁の……」
「皇宮の規律を乱す輩が以前におりまして。無理を承知でお頼み申し上げました。」
「お気に召されありがたき幸せでございます。」
この人達は何を言ってるんだろ?
小さな男の子が現れた。
まだ小学生?5才ぐらいなのかな?
お辞儀をしていて、あまり顔も見えなかったが私は子供だったけど以前、どこかで見た風景と確信していた。
私は額、頬に赤い色を付けられ右側、左側に私の着物を持つ人が居て…………。
はっ!!寒い!
夢だった。
本殿に目をすると親が何かの受付をしていた。
夢で見た本殿はこんなに古びてなかった。
変なの……。
あんなに小さい子どもでも化粧したり子供なのに結婚も勝手に進められてするんだ?
あれは違う!夢だから夢だから…………。
「雛ぁ~こっち来なさい」
親に呼ばれ急いで列の中に並ぶ。
早く千歳飴貰って帰りたい。
最前線になって神主の前に立った時、私はさっきの夢を思い出した。
少し似てる風景だった。
あの夢の中はこの着物と全然違ったけど『許嫁』と言ってた子と結婚して……から。
でも相手の顔が思い出せない。
何となくは覚えているんだけど夢だったもん、あまり意識していなかった。
神主は私の顔を見るなりビックリし少しお辞儀をされた。私は全く意味がわからないから私の顔に何か付いてるのかなって思った。
神主に正式的な一礼をされ
なんだか難しい言葉を言ってるけど一言だけは聞き取れた
『転生に…………雛姫様の……』
初めての七五三ってこんな感じなんだろって思い本殿から去ろうとした。
『姫様…………』
やっぱり聞こえた。
両親には聞こえてないみたいで変な気分だった。あまり深く思わなかった。
私は千歳飴を持って車の方に走って行った。
その時、私は何も怪しいとか違和感も感じなかった。




