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らぶ・ぱら☆  作者: 黒猫
47/50

第46話:爆裂!!お兄さん。その2

 「テメェ…何人聞きの悪い事を」


 いつものように、どこからかわいてきた誠を睨み付けながら言う。


 「事実ではないか。いたいけな萌少女をたぶらかす悪人めがッ!!」


 拳をぐっとにぎりしめ言葉を返してくる。…コイツは萌から離れれんのか?


 「もうブームは過ぎたぞ?」


 「なッ!?なにをぅッ!!」


 俺の冷静な指摘に、ガーンと擬音を背景にたてうろたえている。

 苺はと言うと誠をナゼカ睨み付けている。なんでだ?

 頭を捻っていると

 


 「ツインテールのおさげ娘は、定番だぞッ!?」


 ビシィッと苺を指差し喚く。定番って萌の…?あんまり興味ないなぁ。


 「誰に指差してるのよッ!?ゲス野郎ッ!!」


 その一言で凍り付く俺と誠。外見からはあまりにも不釣り合いな言葉に、驚くしかない俺を置いて、言葉を続けて行く。


 「まったく、あんたみたいなのがいるから世の中おかしくなるのよね。なんて言うの?クズ?家に篭って二次元妄想するしか脳の使い道のない猿は、さっさと保健所にでも送られれば良いのよ!!…ね?お兄さんッ♪」


 「えッ!?いや…あ…う」


 マシンガントークの後に、いきなりふられても。いくら語尾に可愛く♪つけても恐いですよ貴女?


 呆然とする俺だったが、慌てて誠を見る。いくら誠でも傷ついたかもしれん。


 「つ…」


 「つ…?…何だ?」


 誠に次の言葉を促す。


 「ツンデレェェーーーーーーッ!!!?」


 「やかましいわぁーーーーーッ!!!!」


 誠の叫びに負けないくらいに、叫ぶ俺。何がツンデレだッ!!心配して損したじゃないかッ!


 「見よッ!御子柴よッ!他の男にはツンとしてお前にはデレッと。まさにツンデレ少女!!」


 「おーい誠くん?」


 「気持ち悪いわねッ!…薫お兄さんダメよ?こんなのに関わっては。私だけを相手にして☆」


 「か、完璧だッ!今神が舞い降りたぁッ!!」


 いかん…。壊れてる。てかこんなのツンデレじゃないじゃん。ツンドラだな。凍り付くくらいキツイんだもん。


 「と、とにかく。家に帰らしてくれ」


 「だから今から帰るんじゃない?私達のスィートホームへ」


 何を言うかッ!?プチ月姫ッ!!これ以上変なのは増えないでくれ。その時


 「あれぇ?何してるの?」


 どこか間延びした声に振り返ると、星野由香。


 「星野?」


 「お姉ちゃん!」


 俺と苺の言葉が重なる。…はい?お姉ちゃん?


 「苺?何してるの?」


 「旦那さまを迎えに来たの」


 「ちょい待ち!お前達姉妹か?」


 「「うん」」


 見事にハモる姉妹。なるほど謎がとけたよ。俺の事知ってるのも、どこか頭のネジが緩んでいる理由も。


 「あらあら。苺ったら。だめよ独り占めは」


 「じゃ半分こね」


 「馬鹿言うんじゃねぇよッ!!」


 ほのぼのしながら、さらっと恐ろしい事言いやがって!!


 「とにかくもう帰る!!」


 「「えぇーーッ!?」」


 「ハモるなッ!!」


 これ以上は付き合ってられん!!キッと一睨みすると俺は踵を返した。誠はと言うと…。まだ夢の国から帰ってこないみたいだった。


 「ツンデレェェーーーーーッ!!!」

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