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63.奴隷発見

「馬車ありましたよ、馬も」

「これ俺らでもらっていいか?」

「え?いいですよ。てかお金も山分けですよね?」

「いや俺ら何もしてないからお前が全額もらってニーナとカシムに少し分けてやれ。額は考えろよ!お前と違ってギリ普通の子供なんだから」

「僕も普通の子供ですよ。まあわかりました。お金とかはもらいますので、馬と馬車はヒューズさんがもらってください」


話し合いは終了した。

ヒューズさんが馬車と馬を見ていると、

ジジジジジジ!

ノコが洞窟の中から出てきた。


「ヒューズさん。洞窟の中チェックしてきます」

「大丈夫だと思うが気をつけろよ」

「はい!」


ノコとシモンと一緒に洞窟の中へ。

洞窟の中には食べ物が入っていたであろう箱が散らばっていた。

さらに奥へ進むと、

「え?」


奥には牢屋があり、首輪をつけた20人近い人が入っていた。

人間の男性と女性・獣人の男性と子供が3人いた。

これは異世界あるあるの奴隷だろう。


とりあえずみんなを助けよう。

「みなさんは盗賊に襲われた奴隷の方で間違い無いですか?」

何人かが頷く。

「盗賊は討伐し、確保しました」

「「えっ!」」

「皆さんがこれからどうなるかわかりませんが、一度ここを移動しましょう」

「無理です。動くなと命令されてるので、立ち上がることすらできません」

泣き出す女性。

つられて何人か泣き出した。


「クリーン!!」

牢屋と身体と服を綺麗にしてあげた。

「ちょっと待っててください。どうにかします」

俺はそういうと洞窟から出た。



「ヒューズさん!」

「どうした?なんか見つかったか?」

「奴隷の人が20名いました。救出しようにも命令で動けないみたいなんですけど。どうすれば」

「まさか奴隷商も襲ってたのか。ってことは奴隷契約をできる人間が盗賊の中にいるか、奴隷の主人を殺して契約を移行させたかのどっちかだが、多分後者だ」


ヒューズさんは奴隷のシステムについて教えてくれた。


・奴隷は契約で主人に刃向かわないように管理される。

・奴隷になると奴隷の証が手の甲にできる。

・奴隷には借金奴隷、犯罪奴隷、違法奴隷がいる。

借金奴隷は金を返せず、奴隷になることで借金を返済した奴隷。

犯罪奴隷は犯罪を犯し、奴隷へ落とされた奴隷。

違法奴隷は拉致など違法な方法で捕まった奴隷。

・主人が死ぬとフリー奴隷になる。

・フリーは本人の意思と相手の意思で新しい主人を決めることができる。

・戦争が多発してた時に、主人がいない奴隷が増えたことで生まれたシステム。

・大半は戦争で主人がいなくなった奴隷が、親族と契約するためにできた。

・フリー奴隷は見つかると奴隷商に強制連行される。

・フリーになった奴隷は強制連行される前に良い主人を探そうとする。

・奴隷解放は奴隷商で金貨1枚かかる。



「盗賊のお頭がフリーになった奴隷を脅して自分の奴隷にしたんだろう。

お頭を殺したら奴隷達はフリーになるけど、大変な思いをすることになるな」


「なるほど、決めました。僕の奴隷にして解放します。たまたま見つけただけですけど、手に届く範囲で助けられる人は助けたいです」

「わかったが、20人の中に犯罪奴隷がいるかもしれないから、解放は奴隷商で確認してからにしろ、犯罪奴隷は解放するのは良く無いからな」

「わかりました。じゃあお頭を倒してきますね」

「まて!俺がやる。お前はまだ人を殺すな。盗賊なんて殺してもいい人間だが、ライルは殺さなくちゃ自分や仲間が死ぬって状況以外は人を殺すな。もし人を殺さなきゃいけなくなった時、俺が近くにいたら俺が代わりにやる。まだ5歳なんだ、何でもやろうとするな」

「わかりました。ありがとうございます」

「お前はどんどん強くなる、いつかは人を殺すときが来るだろう。その時のために俺が剣を教えてやる。相手の命を絶つんだ。自分の手で責任を感じれるようにな」


ヒューズさんは本当に良い先生だ。

「わかりました。ありがとうございます」


ヒューズさんは盗賊のお頭をやりにいった。

懸賞金があるため、首だけは持っていくようだ。



俺は洞窟に戻った。

奴隷達に聞いてみたが、みんな違法奴隷と言っていた。


「今仲間が皆さんの主人になってる盗賊のお頭を殺しにいってます。皆さんはフリーの奴隷になったらどうしますか?」


ざわざわする奴隷達。


「僕を主人として認めてもらえるのなら、カラッカの街で奴隷から解放します。帰りたい場所がある方には少しですがお金を渡します。帰る場所がない人は、僕が住んでる村で僕の仕事の手伝いをしてもらえるなら安全な生活を保障します。どうですか?」


「本当ですか?今の主人にも同じようなことを言われたし、君が子供ということが心配なのだが」

「信用できないのは分かっています。信用できないのであれば、無理に僕の奴隷にならなくても良いです。ここで解散にはなりますが、少しばかりお金を渡すので頑張って生活をしてください。僕は助けたいと思っていますが、助かりたいという意思がない人を無理矢理助けるつもりもありません。時間は短いですが、どうするか考えておいてください」


奴隷達の手の甲が光った。

多分、ヒューズさんがお頭を殺したのだろう。


「どうしますか?僕について行かず、ここで解散する方はいますか?」


誰も手を上げなかった。


「では僕は皆さんを僕の奴隷として認めます」

すると、俺の手の甲と奴隷達の手の甲が光った。


「多分これで良いんだよね?あ!自己紹介を忘れていました。僕はライルと言います。とりあえずここから出ましょう」

俺は奴隷達を連れ、洞窟を出た。


ヒューズさんと合流した。

「大所帯になったな。お前達、大変な思いをしたな。ここにいるライルの護衛のヒューズだ。

このアホガキがお前達を解放すると言っているから安心しろ。信じられないかもしれないが、ライルを信用してやってくれ。とりあえず移動するから馬車に乗ってくれ。御者ができるものはいるか?」


奴隷の1人が手を挙げた。

「よし!お前はこっちの馬車を頼む。俺の馬車についてくるだけで良いから。馬車はどっち乗っても良いからな」


シモンは気絶してる盗賊7人を糸で動けなくして、

馬車に突っ込んだ。

バッグに入りきらなかった武器も突っ込んだ。


「よし、行くか!」

ヒューズさんが座る御者台に乗りこんだ。



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