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46.契約更新

「到着致しました」

馬車移動はとても快適だった。

まったく揺れを感じなかった。

「マジック馬車すごかったなー」


馬車の中では虫軍のみんなとコミュニケーションを取っていた。

キリーもキリー隊も言葉の理解はできるようで、頷きなどである程度コミュニケーションはとれた。

キリー達が長時間飛べないのも、そのコミュニケーション方法でわかった。


馬車を降りる。

「すげぇ快適だったわ。虫軍のみんなは申し訳ないけど、ここから厩舎まで帰ってくれる?フリードはここで待機、ゴーレは俺についてきて」

「承知しました」

ヒヒーン!

ジジジジジジジジジジジジ

チチチ!

シャリ!


虫軍は厩舎に向かって行った。



学び舎から自称弟子達が出てきた。

「「「「師匠!」」」」

「ライルく、師匠」

「みんなおつかれ。ニーナちゃんは無理して師匠って呼ばなくていいんだよ」

「う、うん」

「なにしてたの?師匠!」

「ちょっといろいろね。みんな暗くなるから早く帰りな。あ!あと明日は午前中だけだから、お弁当はいらないからね」

「「「はーい!わかった!」」」

「じゃあ、みんな気をつけて帰ってね」

「「「「「じゃあね!」」」」」

自称弟子達が帰るのを見送り、学び舎へ入った。


中に入るとヒューズさん達が片づけをしていた。

「お、ライル。どうした?」

「明日は俺とヒューズさんが用事あるので午前だけにしましょう。今日の授業はどうでした?」

「わかったわ。授業だけど、算術はみんな優秀よ。2日目とは思えないスピードで吸収していくわ」

リリアンさんはみんなの成長に驚いているようだ。


「座学はいいが、身体を使うものはまだ時間がかかるな。子供だから身体ができてない。言い方は悪いが、食事の影響もあると思う」

「なるほど。野菜メインで量も多いってわけじゃない。うちの村はみんな貧乏ですからね」

食事を整えるのも今後の課題だな。


「魔法はチャールズが何かを掴みそうよ。ニーナはまだかな?すごい熱心に話は聞いてくれるわ」

「カシムは優秀!昨日家に帰ってからも練習してたみたい!あと追いかけっこは今日も楽しかったよ!」

「よかったです。それで、本題を話したいので座りましょうか」

ゴーレも含めた5人で座った。

「ヒューズさん。モンスターって100体以上まとまって出てきたら大量発生ってことですか?」

「そうだな。群れで行動するモンスターもいるが100体ってなると大量発生だな」

「ちなみにホーンラビットとリトルデビルラビットは群れで行動しますか?」

「あんま聞いたことないな。だいたい1匹2匹、多くて10匹とかでしか見たことないが、そんな質問するってことは・・・」

「大量のラビット型のモンスターを討伐してきました。ゴーレ、内訳教えてくれる?」


「ホーンラビット203羽

リトルデビルラビット156羽

ロングホーンラビット121羽

デビルラビット113羽

デビルホーンラビット7羽

となります」


「「「は?」」」

疾風の斧の3人は驚いた。

「あと、スライムの時のように、卵がありました。」

疾風の風の3人はなぜかキョトンとしてる


「聞いてます?」

「すまんすまん。それは完全に大量発生だな。その数をライルが倒したのか?」

「いや、ホーンラビットとリトルデビルラビットはシモンがほとんど倒して、上位種はフリードとゴーレが、デビルホーンラビットは6羽は俺が倒しました」

俺の話を聞いたヒューズさんは呆れているようだ。

「はぁー。やっぱりお前は異常だよ。デビルホーンラビットなんて単体でもDランクパーティが倒せるレベルだぞ?」

「ちょっとランクについて詳しくないんで」

異常と言われて腹が立ったので冷たく返答してやった。


「とにかく、5歳の性格の悪いガキが1人で倒すなんて異常なんだよ」

「異常って言わないでくださいよ。お父さんも俺の事を異常って言うようになったのはヒューズさんのせいですよ?あー矢が刺さったところが痛むなー」

「刺さってねーだろ!やめろその脅し!」

「はいはい。やめまーす」

「話戻すぞ。それでライル、どうやって倒したんだ?」

「角とか素材になりそうだし、肉も食べられそうだったので、あんまり傷をつけたくなかったんですよ。

でも俺の魔法だと、ダメージ与えすぎるものと全く与えないものしかなくて、突進してきたのをエアアームで弾いて方向をずらしてたんです。2羽同時に弾いたら、2羽がぶつかって、お互いの角がお互いの頭に刺さってくれたんで、何回も弾いて、同じ現象を起こさせて倒しました」


疾風の斧はあきれた表情で俺を見ている。

「なんでそんなバカみたいな戦い方してんだよ。全力じゃなく、手心入れて倒したのか!異常!異常!やっぱり神童ってことにしないか?」

「そうなりたくないから、ここにきたんですよ?わかってます?」


ヒューズさんはため息をついた。

「また俺らの実績にしろってことか?」

「実績だけでなく、上位種の魔石とデビルホーンラビット以外の角をあげますよ」

「だめだ!それは本当に利が多すぎる。実績をもらうのは不本意だがしょうがないから認める。魔石と素材に関しては俺らで買い取る。俺らもギルドに売るから損はしない。あと、大量発生の報告と解決で報酬がもらえるだろうから、それは全部お前に渡す。これならいいぞ!」

「うーん。じゃあ報酬は半分もらいます。半分あげるんで、俺の依頼受けてもらえます?」

「内容は?」

「なんとなくわかりません?短い付き合いですけど」

「何日だ?」

「さすが!ヒューズさん!うーん50日とか?」

「よし!それでいい!」

「それじゃあ、村の子供達の師匠を50日追加で契約更新ってことで」

俺と疾風の斧と契約更新はスムーズに終わった。


「あ!素材と魔石もう渡していいですか?」

「出せ。アイテムバッグがある。金もこの場で払う。スライムとゴブリンの分の金貨5枚も先に渡しといてやる」

ゴーレは馬車から素材とバッグに入りきらなかった魔石とを持ってきた。


ロングホーンラビットの魔石 121個

デビルラビットの魔石 113個

デビルホーンラビットの魔石 7個

ホーンラビットの角 203本

ロングホーンラビットの角 121本


「魔石は上位種は銀貨1枚、混合種は銀貨5枚

角は上位者は銅貨8枚、その他は銅貨3枚

合計が、金貨4枚・大銀貨2枚・銀貨6枚・銅貨7枚

おまけと金貨5枚を足して金貨9枚と銀貨30枚だ」


「おー儲かった?お金使ったことないからわからないけどたぶん儲かった」

「どうせ金貨は土地に使うからそのままにしたが、カラッカの街で使いやすいように大銀貨は銀貨に両替しといたからな」

「ヒューズさんって、口悪いくせに優しいですよね」

「そこがヒューズのいいところよ」

「そうだ!そうだ!」

「3人ともうるせーよ!」

ヒューズさんは少し照れくさそうにしていた。


「素材と同じくらいの量の身体があるんですけど、何かに使えます?」

「解体したら、毛皮は売れるから買い取ってやる。街に行ったときにギルドに売ってもいい。

解体に時間かかるから、ギルドで解体してもらってもいいが解体料を取られるぞ」

「ヒューズさんは解体の仕方わかるんですか?」

「俺らは全員わかるぞ」

「じゃあ、授業の一環でやっちゃいません?」

「いいなそれ!」

「カシムのお母さんが解体系のエクストラスキルらしいんで、カシムのお父さんとお母さんも呼んでやりましょう」

「そんな大量なら、肉をあげるって言えば村の全員手伝うんじゃないか?」

「そうですね。明日土地を買う時に村長に相談してみます」

「そんときも俺らがやったことにしたほうがいいのか?」

「それでお願いします」

「なら、カインさんとマイアさんには本当のこと言っておけよ。味方は多いほうがいいぞ」

「わかりました。なんか、ありがとうございます」

「なんかは余計だよ!」



交渉は終わり、解散となった。

ラビットの肉があれば食糧問題が少しは解決して、みんなの体づくりもできるだろう。


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