19.でっかいクワガタ
今日は朝飯を食うとすぐ森に向かった。
『ガチャ』で手に入れた鞍の乗り心地は最高すぎた。
「朝からお母さんの説得大変だったなー」
俺は朝からお母さんの説得に力を使ってヘトヘトになっていた。
「フリード、今日も乗った状態で戦闘するぞ!大きくなった身体を使い慣れるようにしよう」
ヒヒーン
▽ ▽ ▽
大量のスライムに囲まれていた。
「エアショット!エアショット!ウィンドアロー!!」
風魔法がスライムをどんどん倒していく。
「今日はいつもより多くないか?エアショット!エアショットの威力えげつなくなったな。ウィンドアロー!」
フリードも足元のスライムを踏み潰している。
大量のスライムを殲滅し、『掃除』で魔石を回収する。
「やっぱり多いぞ今日。ガチャの資金が集まったからいいけど」
現在の成果
スライムの魔石 161個
▽ ▽ ▽
場所を移動して、ゴブリンと戦闘をしていた。
「フリード、右だ!最後のゴブリンがいるぞ踏み潰せ!」
ヒヒーン
フリードの前脚が、ゴブリンに突き刺さる。
グギギ
最後のゴブリンを倒し、『掃除』で魔石を回収。
現在の成果
スライムの魔石 161個
ゴブリンの魔石 36個
ゴブリンの棍棒 3本
「なかなかの成果だな。まだまだ時間あるし、まだまだ戦うぞ!ってあれ?ゴブリン1体取り逃した?」
視線の先には、背を向けて逃げ出してるゴブリンがいた。
「追うぞ、フリード!」
▽ ▽ ▽
逃げたゴブリンを追っていたが、
スピードの速いフリードでも、木々が生い茂って狭いところでは本領が発揮できず、見失ってしまった。
ブルルルル
「あんまり気にするなよ、俺も一緒にいて見失ったんだから二人のミスだよ」
フリードは静かに頷いた。
「そういえば、ここって昨日行った花畑の方だよな?最初のガチャで昆虫ゼリーをゲットしてたの忘れてたんだよ。使ってみたいし、ちょっと寄っていこう」
▽ ▽ ▽
花畑に着いた俺達は、昨日と景色が全く違うことに驚いた。
一面に咲いていた花は踏み潰されていて、
地面には虫モンスターの死骸が無情にも転がっている。
「なんでこんなことになってるんだ?」
色々調べていると、地面に転がっている死骸は虫モンスターだけではなく、ゴブリンの死骸もある。
花畑には所々、焦げ跡がある。
「ゴブリンとゴブリンメイジと戦闘になったんだろうな。中立のモンスターだったのに、ゴブリンにちょっかい出されたんだろうな」
このまま放置するのはわけにもいかず、『掃除』を使い、虫モンスターの死骸を集め、木の棒で掘った穴に埋めてあげた。
「魔石をもらってもいいんだけどね。なんか気分が乗らないな。よーし、気分を入れ替えてゴブリンでも探しに行くか」
出発しようとすると、虫の死骸が一つ放置されていた。
「『掃除』もミスするんだな。範囲とかあるのか?」
そんなことを考えていると、その死骸をフリードが咥えて持ってきた。
「少し動いてる、まだ生きてるぞ!このクワガタ」
ヒヒーン
フリードは何か伝えようと嘶いた。
「わかってるよ。お前の境遇に似てるもんな」
バッグからモンスター用ポーション1本を取り出し、クワガタのモンスターに飲ませた。
だがクワガタの身体がまだ元気にならない。
「あれ?まだ元気にならないのなんでだ?」
フリードがどこかに行ったかと思ったが何かを咥えて戻ってきた。
口に咥えられていたのはゴブリンのナイフだった。
「毒ってことか?それなら」
手のひらをクワガタのモンスターに向けた。
「癒しの風!」
暖かい風がクワガタに当たる。
「こういう時こそ、鑑定必要なんですけど。異世界転生の定番セットだろ!毒がなくなったかわかんないじゃん」
もう一度手のひらを向ける。
「癒しの風!癒しの風!」
クワガタのモンスターが少しずつ動き出した。
俺はもう1本のポーションと昆虫ゼリーをクワガタに飲ませてあげた。
クワガタのモンスターはしっかりと動き始め、懐いたように頬擦り?をしてきた。
「フリードと同じ感じだな。ガチャアイテム最強!新しい仲間ができ、え?」
クワガタのモンスターは俺とフリードに頭を下げているような動きをした後、どっかに飛んでいってしまった。
「うーそだー!懐いてた感じがすごく可愛かったのに。大きく強そうなクワガタとか、男の子の夢だったのにー」
落ち込んでる俺の顔を舐めるフリード。
「慰めてくれてるのかな?ありがとありがと。大丈夫だから。仲間にはできなかったけど、クワガタの命を救えたんだからよかったよな」
ヒヒーン
「よし!当初の目的であった、魔石集めを再開するぞ!」




