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転生先が公爵令嬢だったのでちょっと世直しして来ます♪〜昭和世代の倫理観で勧善懲悪世直し祭り〜アベさん!カイさん!やっておしまいなさい!  作者: 石上 三歳
2章 学生編突入!騎士軍学校は敵だらけ〜高貴な者には義務が無い?〜

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3.5話 二人の騎士の誓い〜再び〜 後編

セシル「前回後書きで言わなかったケド...お話、前後編に別れたわね」

三歳「前回の後書きで言ったケド...毎回は要らんだろ?小さな突っ込み止めようぜ」

リア「ココはそう言う場所なんじゃろ?」

クレア「たまには優しくしませんか?」

一同...(ニヤリ)

クレア「は、始まりますぅ〜」

...コン、コン...


「入りなさい」「失礼します」


私の呼びかけに応じてカーウィンが入室してきた。合わせて私はクレアに退室するよう促す。


「アヴェイルを部屋まで運んでくれてありがとう」


「いえ、アレは私がやるべきでしたので」


私の労いに当然の事だと言ってカーウィンは軽く頭を下げた。


そんなカーウィンを見ながら私は誰も居ないのに周りを見渡してから(クレア)の方を見て


「カーウィン」と小声で呼び、眼で部屋の隅にある寝具(扉から一番遠い場所)を見る。


私が寝具(ベッド)の横まで移動するとカーウィンがモジモジしており...


「何してるの?近づいてくれないと...」


そう言って(クレア)の方を指差すと


「...あぁ!?」と言ってカーウィンが足早に近づいてきた。


「申し訳有りません」


カーウィンは私を見て謝る時、頭を下げながら視線だけ...一瞬だが私の寝具を見た。


「...何を考えたの?」「...も、申し訳有りません!」


私の意地悪な問いに耳まで赤くなるカーウィンを見て、なんだかもっと...


(...イケナイ...イケナイ...)


クレアの存在以前に今何をすべきか思い出す。


「ごめんなさいカーウィン。あなたの誠実さが微笑ましくて...ついね♪」「......」


私の言葉にカーウィンは器用に頭を下げたまま、軽く頷き礼をした。


「では...カーウィン」「ハッ!」


私が水を向ける事でカーウィンが祖父の最後をゆっくりと、語りだした。






「...以上が、ヴェルノア様の最後と...()()が次の正当なるクランドール家当主並びに公国の宗主になると、仰っておりました」


カーウィンの言葉を最後まで聞き、私は一呼吸置いて頷きながら返事をする。


「...そうですか」


私の声を聞き、より深く頭を下げるカーウィン。


祖父の最後と、父が本当に祖父が瞬殺されるのを防いだ事を聞きながら...私は感慨にふけた。

だが...


「カーウィン...私が何故、次の宗主なのか...祖父からは聞けなかったのですね」


「...はい。申し訳「それは違います!」...殿()、いや姫様」


カーウィンが私の問いに不要な謝罪をしようとしたので(たしな)め、続けて(さと)す。


「良いのです。もうお祖父様にその時は残されてい(私の素性を話す時間は)なかったでしょうから。それよりも...」


私は寝具に腰掛け


「カーウィン、アナタもずっと跪いてるのはつらいでしょう。楽にして下さい」


そう言って私はカーウィンに立ち上がるよう手を差し向けたが


「このままで構いません」「ダメですよ...この後アナタにはしてもらう事がありますから、(足が)痺れてしまっては困ります」


案の定断ってきたので私は再度立ち上がるよう促すが、何故か赤くなるカーウィン。


「どうしたのですか?」「...で、姫様!もう一枚何か羽織っては如何でしょうか?」


もう一枚?カーウィンが私に着るもので意見なんて珍しい...そう思いながら自分の服を見下ろすが特に

(はだ)けたりしておらず...いや見えて当たり前だが、見せてはイケナイもの(突起物)が!!


挿絵(By みてみん)


私はカーウィンの胸を何度か叩いてから立ち上がってカーディガンを羽織り、もう一度寝具に腰掛け


「カーウィン?アナタもずっと跪いてるのはつらいでしょう。楽にして下さい♪」


笑顔でカーウィンに立つよう指示した。カーウィンはゆっくりと、やや前傾姿勢で立ち上がる。

胸に手をやり、主人に敬意を示している()()をしている...顔を赤らめて。


(誤魔化そうと必死ね)


私はカーウィンの少し膨らんだ(やっぱり男の子な)部分を見て、もう一度言葉(意地悪)かける(言った)


「腰が痛くなっても困るわ。背を正して楽にしなさい♪」


カーウィンはプルプル震えながら両膝をつき


「誠に申し訳ありませんでした」


私が教えた本気の謝罪(日本の土下座)をした。


「(何がとは言えない)...収まったら足を崩すか、立ち上がって聞きなさい」


一息つけてから私がそう言うと「もう大丈夫です」と言ってカーウィンは立ち上がった。


「そう...なら、話すわね」


私はカーウィンに両親と私の血について由来と、父が最後の男系男子になった理由を聞かせ始める。


まず...男系男子が父で最後である事、コレは公国民なら知っていてもおかしくない。貴族なら周知の事実である。

だからこそ男子が生まれる前に父を亡き者にしたい4大公家と付き従う残りの8公家...

だが、ここで公国民が知らない?又は忘れてしまっているのか...ドール家に嫁いでいるのは素性を隠していた訳では無いが今まで全て聖女の家系なのだ。

そしてこれも知られていないが、ドール家に男子が生まれなくても...ドール家から嫁いだ女性が男子を産んでいた場合、養子(公表しない)にしたり取り換えたりも行われる。

もし今いたら私か(ランシェ)が取り換えられていただろう。

だが残念ながら傍系に男子はおらず、聖女の家系も(父と子を成せる女性は)母が最後となり今生きているドール家の人間は以下の三人だけである。


父…フェルナンド=ノア=クランドール【男系男子】

私…セシル=リア=クランドール【男系女子(ドール家子女)であり女系女子(聖女の家系)】

妹…エマ=ランシェ=クランドール【私と同じであるが母から聖女の儀未収】


因みに母、シェリア=クランドールはエルラント家(聖女の家系)唯一の女性で後はみな男である。

みなと言っても私から見て祖父(母の父)はもう子作り出来ない((祖母)が他界した為)、勿論私の叔父(母の兄)であるヤーシスが結婚して子どもが出来れば途切れはしないがコチラもドール家女子及び聖女の家系が居ない為そもそも婚姻出来ない。

一方で私と妹は唯一両家の特性を持っているが...如何せんドール家存続(直系男子に聖女の家系の婚姻)には血が濃すぎる。

わかり易く言えば私か妹がヤーシス(又は祖父)と婚姻を結ぶ。

だが先程も言ったが血が濃くなりすぎて現実的では無い。

なので聖女の血を引いた男子(クランドール家)聖女の血を引いた女子(血の半分が聖女の家系)の婚姻は近親相姦しか残っていない。

現実的で無い以上、父が再婚し男子をもうけ男系男子相続を継続する事でドール家の歴史存続は名目上可能だが...真の継続が不可能である事は12公家には知られているだろう。


「ここまで聞いて理解出来たかしら?」


私はカーウィンに問うと


「姫様は、お父上と相対されるおつもりですか?」


「それは...正直分からないわ。私からすれば...」


(ずっと後手に回ってい(やむなく事後対応して)るだけ)


父が私に疑惑を向けた理由が(なぜ日本人の生まれ変わりだと断定したのか)分からない為、こちらからは何も出来ないのだ。父が答えてくれない限り...


「申し訳有りません。私の覚悟が足りない事を、姫様に負わせるような物言いをしてしまいました」


私の逡巡を見てカーウィンが謝罪してきた。どういう事かと疑問に思っていると


「フェルナンド様が何をお考えであろうと、私がヴェルノア様に見出され姫様に仕えるよう育てられた事実は未来永劫変わりません。また、忠節に生きると決めたのは私自身でありその誓いは既に済ませております。なれば!」


カーウィンは跪き頭を垂れ、臣下の礼をとる。


「我が生命(いのち)尽きるまで、姫殿下に尽す所存です」


私はカーウィンの肩に手を添え「良しなに」と告げ、カーウィンの前に膝をつき言葉を添える。


「そなたに聖女の儀を授けたく思います」


私の言葉に眼を見開くカーウィン。

予想はしていただろうがアヴェイルと違い、聖女側の事由を知ったばかりで儀式を予備知識無しで受けよと言われたのだ。驚くのは当然だろう。


「大丈夫。アヴェイルも私の指示に従い、聖女との契約の儀を結べたわ」


私がそう伝えた事でカーウィンは安堵したようだ。そんなカーウィンに鍵を出すよう言ってアヴェイルの時と同様に手を繋ぐ。顔を赤らめるカーウィンに私は笑顔を向けてから呪を口にす(儀式を始め)る。


接続せよ(コネクトゥ・トワ)


私の呼びかけに静寂の鍵が共鳴しだす。


我が呼びかけに答え(レポン・ア・モン・)混じり合うその力を(アペル・エ・リベール)我が名と共に解放せよ(・トン・プヴォワール)!」


聖女の呪と今までカーウィンが込めてきた精霊との繋がり(静寂の属性)を混ぜ合わせ一つにする事で、私たちを護るように半円(ドーム)状の防御壁(紫色の壁)が生まれた。

アヴェイルの時と同じように私が念じると、半透明の壁はその姿を変え大盾の型(シールド状)になる。


私はカーウィンに「やってみて」と言うとその意を汲み取り、もう一度半円状にしたり真後ろに展開したりした。


「手を離すわね」


私はカーウィンに告げ手を離しアヴェイルのように魔力切れを起こさないか様子を見てると


「お気遣いありがとうございます。辛うじて枯渇までは(魔力を)使わずに済みました」


「そう。流石カーウィンね」


アヴェイルを運んだ経緯を覚えている所がカーウィンらしいと思い、素直に称賛していると...


扉が不自然に開いていた。多分ほんの少し開けて足で押さえつつ聞き耳を立てているのだろう。

私はカーウィンに扉の前に移動するよう伝え、ひと芝居打つ。


「カーウィン!力を緩めて頂戴...もう少し優しく、ね♪」


扉に到達したカーウィンが顔を少し赤らめ非難の眼を向けるが、私は自分の頬に揃えた両手を添えゴメンねと口パク(謝りつつウインク)してから扉を開けるよう腕の動きで指示する(ゼスチャーで伝えた)


スゥー


丸見えに気付かないクレアに私は一言


「アナタって本当に分かり易い性格してるわね」


「ウヒィ~!?」「ウヒィじゃないわよ!」


逃げ出そうとしたクレアを追い掛けようとしたら、その前にカーウィンがクレアの首根っこを掴み部屋に放り込み


「失礼します」


と言って部屋を後にした。


怯むクレア、冷笑しながら近付く私...


「も、申し訳ございませんでしたぁ~~!!」


本日二度目の土下座を見ながら、私はクレアにどんな処罰を与えるか悩むのだった。

三歳「処女作オープニング5話でクレアのやらかし伏線はった回収1発目がコレか」

セシル「厳密にはコレからやらかすんだけどねぇ」

クレア「次の話に続きますぅ〜」

一同(ガシッ!)「まぁまぁそんなに急がなくても♪」

リア「普段の行いには気を付けんとのう」

クレア「人の事言えないと思いますケド〜!」

石上「それより文字数いつもより千文字程多い事の方が気になるんだが」

セシル&三歳「お疲れ様でした!」

リア「直す気は無いんじゃのうw」

クレア「続きます♪」

石上「皆が忘れてるので補足。血統の分かりにくさは歴史の授業をお待ち下さい」


読んで頂きありがとうございます(╹▽╹)

☆☆☆☆☆評価…可能であれば…

リアクション……お気軽にして頂だけたら幸いです♪

感想、レビュー…ハードル高いと思いますが頂だけたら嬉しいです(≧▽≦)b"


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