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Geister Kontinent   精霊大陸での日常  作者: うぃんてる
第一部 賢者の学院編
12/234

登場人物紹介 その3 ※ネタバレ注意

最終改稿2015/04/11

賢者の学院関係者編


☆印は登場人物紹介初登場です。



***




「ねぇ、エレンちゃん。新しいお菓子焼いてみたの…………食べる?」

「いつも助けてくれて……ありがとう。大好きだよ、エレンちゃん」


☆リリー・オルテリィート


 エレンの同級生で幼なじみの18歳の賢者の学院神官戦士科の最上級生。身長148cmと、エレンと同じくらいの身長ではあるが成人した女性らしく体型的に幼いという感じはしない、艶やかな背中までの黒髪が美しい少女である。

 基本的には大人しい性格で趣味もお菓子作りや料理、刺繍や編み物など家庭的な印象を受けるが戦闘訓練ともなれば愛用するライト・メイスとスモールシールドを手に前衛を支援し癒しの手をかざす凛々しい光の精霊神官として力の限り活躍する。

 オルテリィート家は古くはダナン帝国時代から続く光の精霊神を奉ってきた家系で現当主は古王国ウィシュメリア王都ラドルの光の神殿にて副神殿長を務めている高司祭であり、幼少期はしょっちゅう神殿敷地内にてリリーは過ごしていた。

 6歳~15歳にかけて入学が義務化されている賢者の学院【基礎教育・職業訓練課程】に入学してエレン達と知り合いそれからずっと行動を共にしている。

 その可愛らしい容姿からこれまで何度と無く多くの男性に告白されたり言い寄られたりしているが本人にはその気はなく、あまりしつこい場合はエレンたちが追い払ってきた。その過程でいつのまにかエレンに対して淡い恋愛感情を抱いてしまっていることに最近気付いてしまいどうしようかと思っていたが、相談したラミエルに思いっきり応援されてしまい戸惑いながらも自分に正直に生きようと思い始めている。

 光と生命の精霊神、エリシアの『寵愛』持ち。




「ほ~ら、治療完了だよ!さ、勝つまで負けちゃだめだよ、頑張って来てね!」

「神様は別に恋愛に制限なんて設けてないんだよ?だからリリー、自分を偽っちゃダメだからね」


☆ラミエル・フィーレハルト


 エレンの幼なじみで18歳の賢者の学院神官戦士科の最上級生。身長165cmの年齢の割には周囲の視線を集める魅力的な体型ではあるが学業に勤しむ真面目な少女である。

 義務教育時代はセミロングだった赤毛の髪の毛をエレン達と一緒に学院に入学後ばっさりとショートカットにしてしまったときは周囲から何かあったのかと心配されたが、本人としては戦闘訓練に邪魔だから切ったと言うのみでそれ以上は何も言わなかった。実際は炎の精霊神に寵愛を受けた際、そっちのほうが似合うと言われたので切ったのであるけれども正直に言えることではないので取り敢えずそう言うことにしたらしい。

 フィーレハルト家は代々炎の精霊神を信仰するダナン帝国時代から家系であり、ラミエルの母親は王都ラドルにある炎の神殿で高司祭であるとともに神殿娼婦たちの管理責任者でもある。

 そんな環境で育ったためかラミエルは別段恋愛や神殿娼婦の仕事に抵抗心は全くなく、恋愛対象がたとえ同性であっても純粋に愛しいと思えるのならば問題ないと普通に考えられる子に育った。

 なのでリリーのエレンへの想いを告白されたときはその想いを否定しないで自分に正直にあるべきだと応援しているが、自分の場合は相手が相手だけにどうしようかと思いつつも嫌いというわけではないので取り敢えず保留している。

 恋愛と戦争、炎の精霊神ファリシエールの『寵愛』持ち。




「ここから先には通さないぞ。どうしても行きたいなら俺を倒してから行くんだな」

「俺の幼なじみ達に手を挙げるとは…………覚悟出来てるんだろう?半殺しで勘弁してやるよ」


☆ドゥエルフ・ドンガー


 エレン達の幼なじみで18歳の賢者の学院神官戦士科の最上級生。身長175cmの鍛え込まれた筋肉質な肉体を誇示するがっしりした体型ではあるが、幼少からエレン達女の子と一緒にいたせいか女の子には基本的に優しい好青年に育った。

 元々は冒険者育成課程にまで最初の頃進む気は無かったが、エレンの進学目的や幼なじみ達の行動力を鑑みて少し心配になり男手もあった方が良いだろうと付き合うことにした経緯がある。

 実家は代々大地の精霊神を信仰する防具専門鍛治師の家系で繁忙期には家業の手伝いをバイトとして行うこともあるが学院に入学後は学業を優先している。卒院後は家業の修行を再開し幼なじみ達の防具を作れたらいい、と思っていたが一緒に冒険者として働くことも最近将来の選択肢に浮かんできていて少し悩んでいる。

 エレン達幼なじみと4人でパーティを組むときはドゥエルフが防御を受け持ち、エレンが攻撃に専念している間は背後のリリーとラミエルへの攻撃を許さない気迫の籠もった牽制と防御術を見せ、自分の肉体がいくら傷つこうとも一歩として逃げるようなことはしない。

 また、普段の生活では何事もなければクラスメイトとバカを言いながら穏やかな暮らしを過ごすものの、エレン達に何らかの未遂を含む危害が加えられたりすると鬼の形相で割り込んで反撃したことが数度あり、そのことが今では学院中に知れ渡っているためちょっかいを出されることもない平穏な生活を送っている。




「世界の知識はまだまだ奥深い。……ふふっ私の探求心がこんなにも疼くとはねぇ」

「…………たまにはフェルリシアの作った食事が食べたい。出来合いの食事にはもう飽きたよ、なぁ母さん」


☆メンドゥーダ・ドレン


 賢者の学院学院長にしてドレン侯爵家当主であり、フェルリシア・ウィンター伯爵夫人の実父でもある、見た目はまだまだ現役で通用するような若さに見える65歳。一人娘のフェルリシアが嫁いでしまったため引退後は王家に爵位を返上予定でいるがまだまだ引退するつもりはない。

 孫に当たるエレンとウィンテルの抱えているらしい何かの秘密に興味は持っているが、娘のフェルリシアが怖い笑顔を向けてくるため機会が来るまでは手を出すつもりはない…………が、やっぱり気になるらしく機会を見ては誘導しようとするもことごとく拒まれている。

 基本的には悪い人ではないのだけれども、熱心なフェンリル信徒でもあるため知識探求に夢中になると我と立場を忘れる悪い癖を持っている。

 最近の楽しみは壊滅的に料理のできない妻に代わって月に一度料理を作りに来てくれるウィンター伯爵家に嫁いだ娘、フェルリシアの手料理を食べることである。




「よぉ、魔術の申し子。久しぶりだな。また寝込んだんだって?」

「いいか、あの少女に返す礼は一人残らず生還することだと肝に銘じろ。では各員突撃開始!!」


☆ヨーク・シルフィール


 賢者の学院に所属する戦闘技術専門の教官で無駄な筋肉の付いていない未だ現役の冒険者でもある42歳の英雄候補級戦士。ウィリアム・ウィンターとは昔パーティを組んだこともありその縁でたまに学院生の実地研修引率を頼むことがある。

 戦闘技術の訓練中は怪我をしない程度をきちんと見極めた上でのスパルタ訓練が有名で『鬼軍曹』の通り名を持つが、普段は生徒思いの優しい気遣いが出来る側面を持っているため特定の時期が来ると女子生徒からの贈り物で教官室が溢れるというのは既に学院の風物詩になってしまっている。

 学院長の悪癖を知る数少ない人物で、学院長が暴走しそうな案件の情報が耳にはいるとなるべく側にいられるように自分から動いて学院生への被害を最小限にしようとする苦労性な性格でもあるが、未来を支える冒険者の卵達への被害を考えればマシだと割り切っている。

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