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トーコさんの騒霊な日々  作者: 氷桜
トーコさんの騒霊な日々
36/51

トーコさんと長い夜③

今回やっと天太に主人公スキル(エロ補正付き)がっ!?




「天太、先にお風呂使いなよ。あたしは明日の朝入るから」

「いいよ、先使えよ、疲れてんだろ?」


「覗かれるから、ヤだ」

「誰が覗くかっ!」




「すげー、豪華なお風呂」

 TV、というかカラオケも出来るヤツが風呂場の壁に埋め込まれている。


 湯船に入りながら唄えるのかぁ。

 つーか、風呂に入ってまで誰がカラオケするんだよ!

 って、トーコさんしか居ないわな。


 風呂場そのものも6畳一部屋くらいの広さがあるし、ジャグジー付きのバスタブ。

 窓はオーシャンビューでレインボーブリッジが見える。

 さっき、あそこで戦ったのがウソのように平和だ。


 トーコさんもこの湯船に入ってるのかぁ……むふv


 トーコさんと同じシャンプー使って、

 トーコさんと同じコンディショナー使って、

 トーコさんと同じボディーシャンプーを使って、


 これで全身トーコさんまみれだなっv




「珠璃ぃー、上がったから入っていいぞー?」

「はぁーい。判ったよー」


 しばらく待ってみたけど、珠璃はお風呂に入った気配が無かった。

 くっそー、やっぱり明日の朝入るつもりなのか?


 たぶん、俺が寝てから入るつもりだな……覗けねーじゃねーかヨっ!

 このままじゃ悔しくて眠れネーっ!!


 ……とりあえず、それは脇に置くとして、

 俺はこのチャンスを生かすべく、目的の部屋を探すために移動する。


 トーコさんのお部屋っ♪ お部屋っ♪




 ここか!?


 大きな部屋の真ん中にキングサイズのベッド。

 壁には、ずいぶん若いトーコさんの写真が貼られている。


「黒帯か、中学生くらいかな?」


 つか、すげぇな、中学生でこの胸か。


「袖に一撃って縫込みがあるのは極真カラテだっけ? 押忍(オス)のポーズが可愛いなぁ」




 壁にビルトインされた白い大理石風の……もしかしたら本物の大理石?を使った家具


 とりあえず、上から順番に引き出しを開けていく。


 一番上は、ハンカチやスカーフなんかの小物類

 二番目は、ブラウスやカジュアルなシャツ

 三番目に目的の物が入ってた、いぇ~ぃ♪




『そこにナニがあるのか、あらかじめ知ってれば全部見える』


 そう、これはトーコさんが普段、何を身に着けているのか?

 事前に情報収集しておけば、まるっと全部丸見えだぜ!作戦だ。


 ふふ、これで次にトーコさんがここにある下着を身に着けていれば、スカートの中は手に取るように判るってモンだぜ!


 ふふふふふ……


 綺麗に整頓されて畳まれた布切れを一枚手にとって広げて見れば……


 ……(@@;


 中学生?


 これも、

 これも!

 こっちも!


 全部白の木綿パンツ。

 ブラもっ!?


 え~~っ!?

 カラフルなのがちっとも無いヨ。


 ダメだ。

 これじゃ、ダメだ。


 ここは一つ、俺が。

 トーコさんにもっとエロエロ~ンで、ビッグなマグナムが無意識にロックオンしちゃうぜっ

 ってな下着をプレゼントせねばなるまいっ!!


 そのうちナ~


 ……今は先立つものが無いんだよっ!

 しがない貧乏な男子高校生には女性用のエロ~ンな下着なんて手が出ないぜ。

 下着じゃなくてもイイケド


 甲斐性が無い男にゃ、いい女をくどくチャンスもねぇってか?


 俺は漢泣きしつつ、部屋の真ん中にデ~ンと置いてあるベッドに横たわる。

 今日の収穫はトーコさんのサイズがEからFだって判ったことくらいか。

 身長が170cmなのに、ジーンズの股下が86cmってスゲ~。


 トーコさんの艶姿を思い出してたら……たぶん、5秒後には意識失ってた。

 んなもんだから、うっかりUGOのサングラスを掛けたままだった……




 その夜、俺は、トーコさんがあのクリスを持って演武をする姿を夢に見た。

 夢の中ですら、トーコさんの動きは華麗にして鮮烈、俊敏にして苛烈だった。


 トーコさんのえぐるような腰の入った膝蹴りで、ヒラリと翻るミニスカート。

 目にも留まらぬはずの連続技の中、なぜかホンの一瞬、まるでスローモーションのように、舞い続けるミニスカの中身を見ることが出来た。


 黒!!


 あの刺繍は俺のお気に入りのアレだ!

 距離もそこそこ遠く、視認も難しいほど素早く動いているのに、なぜなのかハッキリとその刺繍を視認出来た。


 やっぱりトーコさんは俺のためにそれをはいてくれたんだね!

 何の根拠も無いのに、そう思えるのは夢の中だからか?


 シュッ・ヒュッ・ビシッィ

 前蹴り、回し蹴り、後ろ回し蹴り。


 一通り蹴り技を行うと、次々と《形》を演武し始める。

 わっかんねぇ、俺が知ってる空手の形の名前って、太極くらいだしな。


 軸が全くブレ無いトーコさんの演武と、ヒラヒラと舞うミニスカ、そこから覗くフトモモ。

 健康で真っ白い贅肉の一つも無く、かといって筋肉質でも無い細くて長い足。


 俺に気付かないのか、それとも俺に見せ付けてるのか?

 クリスを華麗に振り回すトーコさんと、ミニスカと黒がクルクルと舞い続ける……

 ぁあ、トーコさん……いつか……いつか、俺のビッグ・マグナムで……






『ピッ』

 システム・メッセージ:守護霊アリアンロッド称号デリュージョン・マスターにより、スキル《ファントム・リアリティ》が呼び覚まされました。


『ピッ』

 システム・メッセージ:《ファントム・リアリティ》は《Unreal Ghost Online》システム管理者権限により使用制限中です、現在ご使用は出来ません。


『ピッ』

 システム・メッセージ:規定に従い《ファントム・リアリティ》使用許可の申請を行います。



ファントム・リアリティとは、いわゆる《妄創力(もうそうりょく)》です。

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