トーコさんと長い夜③
今回やっと天太に主人公スキル(エロ補正付き)がっ!?
「天太、先にお風呂使いなよ。あたしは明日の朝入るから」
「いいよ、先使えよ、疲れてんだろ?」
「覗かれるから、ヤだ」
「誰が覗くかっ!」
「すげー、豪華なお風呂」
TV、というかカラオケも出来るヤツが風呂場の壁に埋め込まれている。
湯船に入りながら唄えるのかぁ。
つーか、風呂に入ってまで誰がカラオケするんだよ!
って、トーコさんしか居ないわな。
風呂場そのものも6畳一部屋くらいの広さがあるし、ジャグジー付きのバスタブ。
窓はオーシャンビューでレインボーブリッジが見える。
さっき、あそこで戦ったのがウソのように平和だ。
トーコさんもこの湯船に入ってるのかぁ……むふv
トーコさんと同じシャンプー使って、
トーコさんと同じコンディショナー使って、
トーコさんと同じボディーシャンプーを使って、
これで全身トーコさんまみれだなっv
「珠璃ぃー、上がったから入っていいぞー?」
「はぁーい。判ったよー」
しばらく待ってみたけど、珠璃はお風呂に入った気配が無かった。
くっそー、やっぱり明日の朝入るつもりなのか?
たぶん、俺が寝てから入るつもりだな……覗けねーじゃねーかヨっ!
このままじゃ悔しくて眠れネーっ!!
……とりあえず、それは脇に置くとして、
俺はこのチャンスを生かすべく、目的の部屋を探すために移動する。
トーコさんのお部屋っ♪ お部屋っ♪
ここか!?
大きな部屋の真ん中にキングサイズのベッド。
壁には、ずいぶん若いトーコさんの写真が貼られている。
「黒帯か、中学生くらいかな?」
つか、すげぇな、中学生でこの胸か。
「袖に一撃って縫込みがあるのは極真カラテだっけ? 押忍のポーズが可愛いなぁ」
壁にビルトインされた白い大理石風の……もしかしたら本物の大理石?を使った家具
とりあえず、上から順番に引き出しを開けていく。
一番上は、ハンカチやスカーフなんかの小物類
二番目は、ブラウスやカジュアルなシャツ
三番目に目的の物が入ってた、いぇ~ぃ♪
『そこにナニがあるのか、あらかじめ知ってれば全部見える』
そう、これはトーコさんが普段、何を身に着けているのか?
事前に情報収集しておけば、まるっと全部丸見えだぜ!作戦だ。
ふふ、これで次にトーコさんがここにある下着を身に着けていれば、スカートの中は手に取るように判るってモンだぜ!
ふふふふふ……
綺麗に整頓されて畳まれた布切れを一枚手にとって広げて見れば……
……(@@;
中学生?
これも、
これも!
こっちも!
全部白の木綿パンツ。
ブラもっ!?
え~~っ!?
カラフルなのがちっとも無いヨ。
ダメだ。
これじゃ、ダメだ。
ここは一つ、俺が。
トーコさんにもっとエロエロ~ンで、ビッグなマグナムが無意識にロックオンしちゃうぜっ
ってな下着をプレゼントせねばなるまいっ!!
そのうちナ~
……今は先立つものが無いんだよっ!
しがない貧乏な男子高校生には女性用のエロ~ンな下着なんて手が出ないぜ。
下着じゃなくてもイイケド
甲斐性が無い男にゃ、いい女をくどくチャンスもねぇってか?
俺は漢泣きしつつ、部屋の真ん中にデ~ンと置いてあるベッドに横たわる。
今日の収穫はトーコさんのサイズがEからFだって判ったことくらいか。
身長が170cmなのに、ジーンズの股下が86cmってスゲ~。
トーコさんの艶姿を思い出してたら……たぶん、5秒後には意識失ってた。
んなもんだから、うっかりUGOのサングラスを掛けたままだった……
その夜、俺は、トーコさんがあのクリスを持って演武をする姿を夢に見た。
夢の中ですら、トーコさんの動きは華麗にして鮮烈、俊敏にして苛烈だった。
トーコさんのえぐるような腰の入った膝蹴りで、ヒラリと翻るミニスカート。
目にも留まらぬはずの連続技の中、なぜかホンの一瞬、まるでスローモーションのように、舞い続けるミニスカの中身を見ることが出来た。
黒!!
あの刺繍は俺のお気に入りのアレだ!
距離もそこそこ遠く、視認も難しいほど素早く動いているのに、なぜなのかハッキリとその刺繍を視認出来た。
やっぱりトーコさんは俺のためにそれをはいてくれたんだね!
何の根拠も無いのに、そう思えるのは夢の中だからか?
シュッ・ヒュッ・ビシッィ
前蹴り、回し蹴り、後ろ回し蹴り。
一通り蹴り技を行うと、次々と《形》を演武し始める。
わっかんねぇ、俺が知ってる空手の形の名前って、太極くらいだしな。
軸が全くブレ無いトーコさんの演武と、ヒラヒラと舞うミニスカ、そこから覗くフトモモ。
健康で真っ白い贅肉の一つも無く、かといって筋肉質でも無い細くて長い足。
俺に気付かないのか、それとも俺に見せ付けてるのか?
クリスを華麗に振り回すトーコさんと、ミニスカと黒がクルクルと舞い続ける……
ぁあ、トーコさん……いつか……いつか、俺のビッグ・マグナムで……
『ピッ』
システム・メッセージ:守護霊の称号により、スキル《ファントム・リアリティ》が呼び覚まされました。
『ピッ』
システム・メッセージ:《ファントム・リアリティ》は《Unreal Ghost Online》システム管理者権限により使用制限中です、現在ご使用は出来ません。
『ピッ』
システム・メッセージ:規定に従い《ファントム・リアリティ》使用許可の申請を行います。
ファントム・リアリティとは、いわゆる《妄創力》です。




