8-4 遠話の魔道具・・・って!
お兄様に支えられながら廊下に出ました。
アルンスト侯爵家のみなさまがいました。
叔父様がすごい形相です。
私の顔を見るとみなさま近づいてきました。
「セリアテス無事か。無茶なことをされてないか」
叔父様が心配そうに私の顔を見てきます。
叔父様だけでなく他の方も心配そうにしています。
「はい」
「そうか。よかった。たくっ、こっちの気持ちや都合を考えやがれ」
叔父様・・・さっきから言葉遣いが・・・。
そう、思っていると階段のほうからお父様がきました。
「朝早くからうるさいぞ、アーマド」
「兄上。親父たちが来てるだろう」
「ああ」
「やっぱり。すまない、兄上。とどめきれなかった」
「いや。こちらこそ、すまなかったな。捕まえてくれたんだろう」
「ああ。案の定、魔法を使いまくって一昨日に来やがった」
「それは、こちらの判断ミスだな。知らせれば飛んでくるのはわかっていたことだ」
「まあ、そうなんだが。それで」
「ああ、上で話をしていたところだ」
「わかった。俺もいこう。お前たちは待っていなさい」
「私もいきますわ」
「それじゃあ、ミルフォード。シュレインとアマリアのこと頼めるか」
「はい。お任せください」
お父様と叔父様と叔母さまは2階に行ってしまいました。
私達も居間に戻りましたが・・・。
やっぱり。おじいさま、おばあさまは、やらかしている人たちなんですね。
多分、叔父様達が起きだす前に、何も言わずに出てきてしまったと。
うん。できることならあまり関わり合いたくないけど・・・まあ、無理よね。
ところで、無茶な事ってどんなことなんでしょう?
「ミルフォード兄様、何をしていたのですか」
「セリアにね、この国や周りの国を教えていたんだよ」
「そうなのですね。あ、フォングラム公爵領がありますね。ミルフォード兄様、アルンスト侯爵領はここら辺ですよね」
私が考えている間にお兄様達が話していました。
シュレイン様が王都より南側を指さします。
「そうだよ。よく覚えていたね」
お兄様はその場所にアルンスト侯爵領と書き込みました。
「アルンスト侯爵領まではどれぐらいかかるのですか」
「あのね、ばしゃで8にちかかるの」
「そうなのですね」
アマリア様が一生懸命話してくれます。
うん。かわいいです。
「そういえばお兄様、サンフェリス国まで、どれくらいかかりますか」
「ああ、20日だよ」
「ミルフォード兄様、カテリア伯母様はどれくらいで来るとおもいますか」
「そうだね~。軽量化の魔法を使ってくるだろうから・・・15日かかるとして、あと、7日後か8日後じゃないかな」
「わあ~、。たのしみです。ク、モガモガ」
アマリア様が何か言いかけたのを慌ててお兄様が口をふさぎました。
そして、そのまま抱き上げると部屋の隅に行ってしまいました。
「シュレインもおいで。あ、セリアはそのままで」
私もそばに行こうと立ち上がったら止められました。
内緒話なんて、ひどいです。
お兄様の話に納得したのか、2人は頷いています。
3人は戻ってきました。
「何を話していたのですか」
「うん、だからね、あとのお楽しみだよ」
ニッコリ笑顔で言われましたが、つまらないので、プイッと横を向きました。
アマリア様と目が合いました。
なんか、悲しそうな寂しそうな目をしています。
すねてるわけにもいかないので、微笑みかけました。
花が咲くようなパァーとした笑顔を向けられました。
もう、かわいすぎます。
ギュッと抱きしめました。
あれ、もう一つ聞きたいことがあったはず・・・。
そうそう。
「そう言えば、お兄様。私のことをどうやって伝えたんですか」
「どうって・・・。ああ、ごめん。それも話してないか。遠話の魔道具があるんだよ」
「遠話の魔道具ですか?」
「そう。対になる魔石を使うと話ができるんだよ。見た方が早いか」
そう言って立ち上がると、私に手を差し出してきました。
その手に摑まって立ち上がり、遠話の魔道具が置いてある部屋に向かいました。
もちろんシュレイン様アマリア様も一緒です。
遠話の魔道具は・・・電話の形をしていました。
受話器があって、そこからコードが伸びて箱につながっています。
あの世界と違うのはその箱には10の引き出しがありました。
お兄様が引き出しを開けると魔石がいくつか入っていました。
「対の魔石を持っている人から連絡が来ると、音が鳴るようになっているんだ」
「音が鳴る?」
「そう、いつもこの部屋に誰か待機させとく訳にはいかないでしょう。だから、連絡が来たらわかるように音が出るんだよ」
まんま、電話じゃん。
「じゃあ、こちらから連絡したいときにはどうするのですか?」
「それはね、連絡したい相手の魔石をここに入れてここを押すと相手にれんらくができるんだ」
受話器に魔石を入れられる窪みがありました。
その横にはでっぱりがあります。
なんか、使いづらそうです。
72話です。
えーと、説明?
アーマド叔父様の口調が素になってます。
アーマドは武人です。
本当ならフォングラム公爵家の騎士として家を支えるつもりでした。
なので、小さな頃から武芸に励んでいました。
ソフィティアとは幼馴染で彼女の双子の兄と仲良しでした。
その兄が亡くなったことにより跡継ぎがいなくなったアルンスト家に婿に入りました。
と、いう事情により、貴族的な言葉遣いが苦手です。
表向きの事情はこんなところかな。
裏事情は・・・カテリア伯母様がきてから・・・。
でも、ネタバレ・・・いや、信望者の・・・。
と、期待をあおってやめておきます。
もう一つ補足を。
遠話の魔道具のことを。
前に話を盗み聞きした物も、遠話の魔道具としました。
今回の物は電話といっています。
違ってないかと思われた方もいるとおもいますが、間違えていません。
この世界の認識が別物とおもってないからです。
ちなみに、盗み聞きに使用した物は、マイクで、その声を受けたものはスピーカー(声を増幅する物)です。
と、いうことで、お願いします。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
次話で会いましょう。




