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不完全な世界
わたしの想像した世界は完全だ
間違いなく完璧だ
見渡すかぎりに青々とした草原
雲ひとひらもない真っ青な空
ときおり吹く風は柔らかく
長い髪を少しだけ揺らしている
足元にあるのはたった1つの小さな花
名前も分からない、雑草のようにすら見える花
この花が更にわたしの世界を完全にした
ほら大勢の大人たちは嬉しそうに過ごしている
幸せそうにしている
ほら、わたしの世界は完璧だ
あの少年がこう言うまでは
「ねぇ、なんでここに一つだけお花があるの?」
わたしの想像した世界は完全だ
間違いなく完璧だ
見渡すかぎりに青々とした草原
雲ひとひらもない真っ青な空
ときおり吹く風は柔らかく
長い髪を少しだけ揺らしている
足元にあるのはたった1つの小さな花
名前も分からない、雑草のようにすら見える花
この花が更にわたしの世界を完全にした
ほら大勢の大人たちは嬉しそうに過ごしている
幸せそうにしている
ほら、わたしの世界は完璧だ
あの少年がこう言うまでは
「ねぇ、なんでここに一つだけお花があるの?」
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