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ますぷろ 〜ファンタジー世界で量産機しか乗れない俺だけど、プレイヤースキルで専用機やエース機や決戦兵器やドラゴン諸々全部ブッ飛ばす!〜  作者: 紫炎
第二部 雪崩新生の章

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039 一方的な加害者

 マキーニと対峙したシェーロ大天領軍の高出力型アーマーダイバーは、徹底的に破壊されていた。

 全身が切り裂かれ、四肢も千切れていたし、ガードボックスを貫かれて機導核も失われている。これでは修理することは不可能だし、コーザからしてみれば大失点も良いところだろう。


(とはいえ、アレ相手じゃ仕方ないとは思うけどね。あのマキーニは近接戦だけで見るならスペックはオリジンダイバー……少なくともフレーヌを超えていた。その相手とやり合えてたってだけで、この人の実力ならやり様によってはオリジンダイバーも倒せるとは思うんだけどね?)


 ルッタの見立てではあのマキーニの機動力はオリジンダイバー以上。『人間の判断』の部分が弱点ではあったが、高度に制御されたあの近接戦闘を捌けられる乗り手など、そうそういるものでは無い。

 とはいえ、その二機をカスタム済みとはいえ、量産機で倒したルッタが何かを言えば、どうあっても上から目線になってしまうし、角も立つだろう。だからルッタは別の話題をコーザに振ることにした。


「ねえ、コーザさん、今回のマキーニの襲撃ってさ。犯人は深海人なの?」

「うん? あー。まあ、マキーニだからな」

「マキーニ?」


 ギンナが首を傾げる。

 天領の住人の多くは、竜雲海の下の世界のことをほとんど知らない。深海層と呼ばれる地の底には巨大な魔獣である『深獣』がいて、そこに住んでいる人間『深海人』もいることまでは知識として得ているが、彼らがマキーニという人型兵器に乗って戦っていることや、そもそも深海人がどういった種族なのかすらも知らされてはいなかった。


「ギンナ。マキーニは深海人が使う人型兵器で、アーマーダイバーとは違うモノだ」

「じゃあ、そいつらが今回の襲撃犯ってことかよコーザの旦那?」

「かもしれんが、なんとも言えんな。少年が言うようにマキーニは深海人が扱うことが多い。だが、彼らでなければ操作できないというわけではないからな」

「ああ、そうなんだ」

「故に彼らが今回のテロ行為を行った可能性はあるが……マキーニだけで断定できるものではないよ」


 コーザがそう言って話を打ち切る。


(んー。そういえば、これってあまり話しちゃいけないことだったんだっけ?)


 ルッタもマキーニの存在は知らなかったが、深海層に住む深海人のことはテオから聞いていた。

 ルッタがヴァーミア天領にいた時に彼らとはテオを通じて顔を合わせたことがあったのだ。その時に深海人が天領に住まう人間を恐れ、嫌っていることも知った。同時に彼らの情報が天領内でほとんど知らされていない理由も、テオから聞かされていたのである。


(まあ、深海人が俺らを恨む理由は分かるんだよね。領主様は彼らを守っている側ではあるんだけど……そういうのって、理屈では動いていないかもしれないしなぁ)


 深海人は、天領の人間を天上人と呼び、恐れ、憎み、何よりも信用していない。

 けれども彼らが天上人を嫌うのは、種族的な対立や、生活環境の差による妬みなどによるものではなく、彼らが正しく被害者の側で、天上人たるルッタたちが加害者の側であるが故だ。

 無論、ルッタが深海人を殺したなどという事実はない。だが、ルッタがハンターである以上は将来的に、実際に行動に出ずとも、頭の中で思い描くことはあるかもしれない。タガが外れれば、どうなるかは分からない。ルッタは自分という人間をそこまで信用してはいないし、自分以外の人間が凶行に出たとしても不思議とは思わない。事実として、天上人はここに至るまでに深海人を一方的に虐殺し続けていた。

 だから深海人にとって、空に住む人間は考慮する余地もなく『潜在的な虐殺者』たり得る存在だ。


(まあ、こちらは一方的な加害者で、改善できる余地もなし……なら溝も埋まるはずもないよね。溝を埋めようとした人間こそが加害者になる可能性が高いってんだからさ)


 そんなことをルッタが考えている間にコーザが話を続けていく。


「ともかくだ。首謀者が誰であれ、連中はアーマーダイバーを無力化し、VIPルームへと真っ先に近づいたと聞いている。また即座に攻撃しなかったことから考えて、VIPルーム内にいた領主様か、或いは第五兵団を率いるミーア様の確保が目的だった可能性は高い。このままにはしておけんよ」


 その言葉にはルッタも頷いたが、同時にわずかに眉もひそめた。あの場にいた人間の中で、コーザが口にした人物以外で、他にも狙われる理由のある人間をルッタは知っているからだ。


(もしくは……リリ姉を狙った……ていう可能性もあるよね。ゴーラ絡みでなければいいんだけど)


 ようやく逃げ切ったのだ。ようやくここまで来たのだ。またゴーラに悩まされるのは嫌だなとルッタは思ったが、この場で相手の正体に答えが出ることはなく、それから一時間後にはアヴァランチやラゴウも活動可能になったのでルッタはタイフーン号に戻ったのであった。

深海人が天上人に狙われてる理由はそのうちに出ますが、話が暗くなるのでそれほど絡む予定はありません。

一応ここまでの話の中で予想するための材料は揃っている……はぅ?

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― 新着の感想 ―
アヴァランチにエスコートしてもらえばいいわけね ルッタ以外 乗ったら いろいろボタン押しそう リリ身長以外大丈夫そう
ブルーバレット 誰か乗って帰ったよね タラちゃん単独で帰ったら 副長 胃に穴開くよ
高性能のマキーニを作れるのなら立場も変わりそうだけどな。
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