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ますぷろ 〜ファンタジー世界で量産機しか乗れない俺だけど、プレイヤースキルで専用機やエース機や決戦兵器やドラゴン諸々全部ブッ飛ばす!〜  作者: 紫炎
第一部 強羅業の章

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016 エスケープピリオド

「ふーん。確かに速いけど」


 スカイフィッシュはすばしっこい相手だ。

 であればガトリングガンを外して機動性重視にしたのは正解ではあったのだろうが、ルッタ基準からすれば対策するほどの歯応えはあまりない。


『ルッタ。その素早く、先が鋭そうなのはスカイフィッシュランサー。ランクはCだよ』

「ありがとシーリス姉。まあ確かにノーマルのよりも速いかな。タラちゃん、外れたよ。集中して」

「キーキー」


 タラが必死にタクティカルアームを駆使して全自動魔導散弾銃を撃つが、タラの狙撃力では三回に一回程度しか当たらない。


「シーリス姉、二体そっちに逃す。お願い」

『あいよ!』

「タラちゃんは機体制御に集中。タクティカルアームの散弾銃を黒牙剣と交代して」

「キー」

「分かってる。不甲斐ないなんて思ってないよ。機体制御だけで十分助かってるさ」


 この時点でタラの射撃性能テストは十分に果たしたとルッタは考え、自分メインでの戦闘に意識を切り替える。実際、細かな機体調整をタラと二人三脚でリアルタイムで行えるようになったことで、ルッタの負担は減っていた。行動後のわずかなタイムラグを手動操作で埋めることで、ルッタはよりひとつ上の次元の戦闘に足を踏み入れることができたと感じていた。


(まあ、タラちゃんのキャパはまだ少しあるし、オプションの兵装を増やすかな?)


 そう思いながらもルッタはガガガガと全自動魔導散弾銃を撃ち鳴らす。スカイフィッシュの動きは直線。真正面から迫るから胴が長くとも狙われた側からは頭部分の面積しか狙える箇所はないが、ルッタにとって真っ直ぐに迫ってくる敵など、動かない的も同然であった。


「こいつら、俺と相性良過ぎるんだよなぁ」


 一般的なアーマーダイバー乗りであればスカイフィッシュのスピードは脅威だが、量産機しか乗れないルッタにとっては自ら迫ってきてくれる相手ほどありがたいものはない。勝手に距離を詰めてくれるから討伐速度が速まるし、変速的な動きもないので狙いやすい。


「タラちゃん」

「キー」


 総弾数が瞬く間に尽きると同時に一斉にスカイフィッシュが迫るが、わずかな時間でタクティカルアームが持っていた黒牙剣と全自動魔導散弾銃を切り替えて、二刀流となったルッタが暴れ狂う。従魔契約でリンクした思考は、遅延なくルッタの意思をタラが実行することができ、武器の切り替えのみならず、近接戦闘メインのわずかなパラメータ変更をも容易に可能とする。

 デュアルセイヴァーがなくともタラちゃんという存在は極めて有用だった。


(タラちゃんが召喚弾生成に集中するからリチャージも速い。これはいいね。でも……)


 歯応えがなさ過ぎることにルッタが眉をひそめる。

 相手の行動が気の抜けたコーラのように、何かが欠いているように思えて仕方がなかった。


「リリ姉。これおかしくない? 親玉いる? この数なら司令塔のランクB程度はいると思うんだけど」

『いないね。多分、これ足止め』


 違和感はここまでの群れであるにもかかわらず、群れのリーダーの姿が見えないという点にあった。

 飛獣の種類にもよるが、大半の飛獣の群れは上位種であるリーダー格の個体と、眷属となる複数の下位種で構成されている。

 数が少なければ同一種で強いリーダーが率いるのだが、ここまでの個体数であれば、上位種がいないというのは考え辛い。

 けれども思考がそこに至った時にはすでにタイムオーバーだった。


『む、遅かったかも。ルッタはタイフーン号に戻って』

「どうしたのリリね……!?」


 タイフーン号と共有している索敵レーダーに新しい反応が現れたのに気付いたルッタが息を呑む。

 それは飛獣の群れとはタイフーン号を挟んで逆方向に発生した反応だった。示した光点は飛獣ではなくアーマーダイバーと雲海船のものだ。

 そして竜雲海内に潜航して接近してきていたソレらは、すでに相手を捉えたと認識してその姿を表していく。


「ゴーラ武天領軍!?」


 雲海の中より現れたソレが掲げているのは翼広げる鷹の紋章。

 それはゴーラ武天領軍のものに違いなく、それは遂に追うものと追われるものが再び接敵した瞬間だった。

ウェポンハンガーは神。

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― 新着の感想 ―
性懲りも無く来たかあ 今回は向こうさんは勝算でもあるんかねえ?
初期タラちゃんが強すぎるとそれだけアルティメット研究会の戦力が跳ね上がるからなぁ…
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