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ますぷろ 〜ファンタジー世界で量産機しか乗れない俺だけど、プレイヤースキルで専用機やエース機や決戦兵器やドラゴン諸々全部ブッ飛ばす!〜  作者: 紫炎
第一部 強羅業の章

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001 バーンアウト

「あーあ、こりゃ完全に燃え尽きてんねー」

「まあ、分かってたことだけどなぁ」


 アンカース天領を出航したタイフーン号。

 その甲板上には、固定ロープで添えつけられている黒コゲの機体があった。

 それはデュアルセイヴァーと呼ばれていた機体の成れの果てだ。ヒムラが戦闘終了後に自らと共に燃やし尽くしたソレをルッタは欲した。しかし、デュアルセイヴァーの希少性と有用性からそのものを手に入れることは叶わなかったものの、風の機師団がヘヴラト聖天領に入る前までの間は自由に調べてよしと許諾を得ることには成功していたのだ。

 そのため出航後の落ち着いた今、ようやく機体を調べ始めることにしたわけだが、ルッタをはじめ整備班の面々は難しい顔をしてここまでに得られた成果を話していた。

 それは成果ゼロだから……ではなく、この機体から得られた解が不可解そのものであったためだ。


「機導核は想定通りに量産機用と高出力型用のダブル。実際に動いていたのを見る限りでは、ザイゼンさんのニンジャみたいなスイッチ式ではなく並列起動してたはずなんだけど」

「見てない僕には信じがたい話だけどな。けれども造りは確かに……恐らくは機導核を納めていたガードボックスを固定していたフレームの間にあっただろう仕切りが干渉を防いでいたようにも見えるんだけど」

「そこはねー。俺らの知らない素材を使ってどうにかできたかもってのは分かるんだけさ。ま、念入りに燃やされてるから調べようがないけど」

「まあな。それにもっと大きな問題もある」

「干渉を防げたとしてそれをどうやって制御していたかだよねー。私としては本当に可能なのって思うけど」

「ふん。結局アーマーダイバーは人間の延長線上の動きしかできないからな。とはいえ、不可能ではないぞ。武器やフライフェザーだって人間の仕組みからは外れているわけだしな」


 ルッタやコーシロー、またレッドアラームの専属整備士ラウラと整備班長のオーエンなどがそんなやり取りを交わしている。

 もっとも最後に出たオーエンの言葉は少々的を外してはいるものだ。アーマーダイバーの武器は人の手、フライフェザーは人の足で、人間の形をしたものが道具として制御できるように造られている。

 バックパックウェポンなどについても結局はトリガーを増設することで発動可能としているのだが、オーウェンの言葉はそこまでを踏まえた上で同じような何かしらの仕組みがあるのだろうと考えてのものであった。


「まあフライフェザーみたいに別個で制御が組み込まれているなら別だけど、でも結局は機導核ふたつだと思考制御が安定しないよね。複座型って考えるなら分からなくはないけど……」

「確かに干渉を防ぐ仕切りが造れるなら複座はありだな」

「問題はふたり乗っていた様子はないし、そんなスペースもないことだね」


 彼らの話は結局そこに行き着く。

 結果としては機導核同士の干渉を防ぐ仕切りがあったのだろうということは分かるが、それぐらいしか分からない。

 過去にアーマーダイバーの出力をあげようと様々な研究がされてきたが、結果は未だ出ていない。

 そもそもアーマーダイバーという機械人形はアーマン大陸の現行技術を大きく凌いでいるし、それは地球の技術と比較しても同じであった。そのために今のアーマン大陸の人類には基本的に既存品の組み合わせを工夫したり、プラントでの自動制作時のパラメーターを弄って制限された出力上限まで上げる程度のことまでしかできることはない。

 決められた範囲内でのカスタマイズ。それは高出力型も同様であり、そのためにアーマーダイバーというモノにパラダイムシフトが起こったことはほとんどないのだ。地球での知識を活かした武装などを造る組織もあるにはあるが、それらも既製品の改造が主であり、ゼロから生み出しているわけではなかった。

 けれども目の前の機体だった燃え滓はその壁を越えていた。アーマーダイバーの革新がそこにはあった。


(やっぱり複座型? 以前に見た研究書の内容を考えれば可能かもしれないけど……いや、そもそもコックピットはひとつしかない。うん?)


 ルッタが焦げついたフレームの一部が丸く盛り上がっていたのに気づいた。


(フレームの一部? にしては奇妙な……熱で膨張した?)


 ルッタが眉をひそめてそれを眺め、それからその丸みに手を触れようとした時……唐突に艦内から警報が鳴り始めた。それは飛獣の接近を知らせるモノだ。


「あーあー、またかー」

「仕方ないさ。あのクィーンビーが倒されたことで周囲の飛獣が活性化している。ひとまず見るものは見たし、ここは僕が片付けておくからルッタは急いで」

「了解ッ」


 ルッタや他の整備班たちも慌てて動き出してガレージへと向かう。そして焼け焦げたフレームの丸く盛り上がった部分のことについては、もうルッタの記憶の中からは消えていた。

デュアルセイヴァーの考察回。

・機導核同士の干渉を防ぐ謎の素材が使われてる可能性が高い。

・複座型なら可能かもしれないが2人目のスペースがない。


ということが判明。

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― 新着の感想 ―
フロントミッションのカレンと似たようなものかな。脳だけあるとか。
非人道的な香りがしますねえ……
エトラムルかな?
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