【 あとがき 】
このたびは「Darkness Ruler Episode 1」を最後まで読んでくださった方、途中まで読んでくださっている方、途中で投げ出してもこのあとがきに訪問してくださった方、すべての方々に厚く御礼を申し上げます。
あらすじにも書いておりますが、この作品はかつて、家庭用ゲーム「RPGツクール」というゲームのために起こしたシナリオに、多少ロマンス的なエッセンスとドラマチックなスパイスを加えて創作したものです。
では、どうして「RPGツクール」のためにシナリオを起こすに至ったか? それは、わたくしの友人からのこんな誘いから始まりました。
「みんなでRPGツクールを使ってゲームを作ろう!」
わたくしを含めた友人たち四人で、それぞれRPGゲームを制作し、出来上がったものをそれぞれがプレイしてから評価、一番おもしろかった作品を作った人が参加料を総取りできる、というルールです。なお、世界観やテーマに条件はなし、とにかく最後まで完成させること、参加料は一人一万円、ここまではとんとん拍子に事が進みました。
各自がゲームとメモリカードを準備し、締め切り期限を決めてからいざスタート!となったわけですが……。
わたくしはまず、ゲームにあらかじめ用意されている背景やキャラクターを見ながらシナリオを考えました。もともとファンタジーの世界観に疎いのですが、だからといって和風な世界観など出せるゲームでもなく、止むを得ず、お城や街や村を旅しながら悪者をやっつけるという王道なストーリーで落ち着きました。
次にパーティーのキャラクターですが、ストーリーを考えている時から女の子の主人公にするのは決まっていました。さらに、主人公が想いを寄せる剣士もほぼ固まっていました。パーティーは全員で四名の仕様ですが残る二名に悩みました。人間のキャラクターがどうもパッとしない無個性なものばかりだったのです。
そこで、パンチの効いたユニークなストーリー設定もおもしろいだろうと思って、残る二名を動物キャラクターにすることにしました。犬と猫ではあまりにも個性がない、とはいえ、動物キャラクターもそんなに種類があるはずもなく、悩んだ挙句、犬とニワトリという異質なコンビになってしまったわけです。
大まかなストーリーも出来上がり、キャラクター設定も完了、というわけでゲームにおける仕込み作業、いわゆるプログラミングに入ったわけですが、いやまぁ、ナレーションと台詞をコントローラーで入力するのは困難の極みでした。
しかもフラグを立てるためのスイッチ制御も大変で大変で。ノートにメモを取ったりフローチャートを書きながら作り上げていきました。ゲームバランスのチェックや誤字脱字チェックなど、テストプレイを何回やったかわかりません。最終的には締め切りの期日までに完成することができましたが、完成までに数カ月ほどかかりました。
そして、いよいよ締め切り期限を迎えて、友人たちが揃って我が家に集まり評価大会となったわけですが……。
何と、参加者四人の中で完成したのはわたくし一人だけ。しかも友人たちは事もあろうか、RPGツクール以外のRPGゲームに熱中していたというお粗末ぶり。いやはや、呆れてものが言えませんでした。
完成したゲームが一つだけでは評価も何もあったものではない、プレイもそこそこに、ぼくの優勝が決まり賞金の四万円を総取りしたのであります。結局、何の大会だったのかよくわかりませんが、こうして一つの創作作品に繋がったわけですし、これはこれで価値のあるものだったのかも知れませんね。
ちなみにその賞金四万円の使い道ですが、このあと友人三人をおごるために、近所の焼肉屋さんの豪勢なディナーに消えてしまいました。
――といった経緯の中で誕生した「Darkness Ruler Episode 1」ですが、このタイトルからしておわかりになるかと思いますが、この作品には続編があります。まぁ、明らかにラストシーンがそれっぽいですけどね。
続編の公開はしばらく先になりそうですが、もし公開できた暁にはお気軽にお邪魔に来ていただければ幸いでございます。
それでは、皆さま、このあとがきを最後まで読んでくださって本当にありがとうございます。感謝の言葉で締めくくりたいと思います。それでは。
霧明様(http://mypage.syosetu.com/413917/)よりいただきました。
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