ボードゲームと粘着テープ
クロエに手を引っ張られて、自分の部屋に戻ってくると、なんとなく気分がほぐれてきた。
やっぱり自分の部屋に来ると、緊張がほどける。
「えーと、どこに入れたかなぁ」
クロエが鞄をガサゴソ探っている。
「あれー、おかしいな? 入れたはずなんだけど……」
そんなことを言いながら、次から次へと鞄を開いていく。
「なんでそんなにたくさん荷物があるんですか?」
「ん? いろいろ。こっちで退屈するかもと思ってさ。あ、これ、お土産」
と、クロエがうさぎのぬいぐるみを投げてきた。
「え?」
「子供の頃にたくさん買ってもらったぬいぐるみなんだけど、最近片付けて、それがあまり」
「いや、私、ぬいぐるみとかいりませんよ」
そう言いながら、うさぎを抱きかかえる。
ちょうど抱えられるぐらいのいいサイズで、さわり心地もかなり良い。
「すごく気に入ってそうだけど」
クロエが手を止めて俺を見た。
「え?」
自分の手元を見ると、いつのまにかうさぎの頭を撫でていた。
「あ……そうみたいですね」
「アリス、そういうの自分でわかってないの?」
クロエが不思議そうな顔をする。
「まぁ……あんまり」
と言いながら、名残惜しさを感じながら、うさぎをベッドの上に置いた。
後で一人になったら撫でまくろう。
「記憶とか考え方は男の時からそんなに変わってないんですけどね。感じ方が全然違うので、未だに自分でも全部つかめてないんですよ」
「へぇ、やっかいねぇ。あ、これだ」
と、クロエが引っ張り出してきたのは折りたたんである木の板にマス目が書いてあるボードゲームだった。
「やり方は……?」
「そっか、アリスは知らないのか。この駒は上下左右に動けて、この駒は前に一直線ね」
と、クロエが説明をし出す。
ちょっと役割が違うけど、将棋とかチェスみたいなもののようだ。
シェルツという名前のゲームらしい。
「うん、だいたい分かりました。でも、ここだと座る場所とか困るし手狭なので、ゲストルームに行きましょう。あそこなら、ソファも机もあるので」
「なるほど、そうね」
と、クロエも同意したので、ボードゲームを持ってゲストルームに移動した。
ゲストルームに入ると、掃除はしてある物の、ほんの少しかび臭い匂いがする。
やっぱり、古くなってしまった家具類は掃除をしてもどうしようも無い。
一人用のソファと二人用のソファがコの字型に置かれているので、一人用のソファを二人で移動した。
それから、小さな机をその間に運んで、その上にボードゲームを広げた。
「よーし、それじゃ何を賭ける?」
と、クロエが元気よく言った。
「……は?」
「シェルツって言ったら、なにか賭ける物でしょ?」
「そうなんですか」
「そうなのよ。そうねぇ、なにがいいかなぁ」
「あのー、キスとか勘弁してくださいよ」
「そんなの賭けないって。別に賭けなくてもいつでもキスできるし」
と、クロエがさらっと流す。
それはそれでどうなのだろう。
「うーん、なにか無いかなぁ」
と、クロエが結構本気で考え込む。
「あの、私初心者なので、そういうのなしで普通にプレイしたいんですけど」
いちいちいじられるのはもう疲れる。
「だめだめ。そんなのつまんない。んー……じゃあ、ベタだけどあれにするか」
と、クロエが席を立って部屋を出て行く。
え、何を思いついたんだ?
しばらく待っていると、なにかを持って帰ってきた。
「あってよかった、これこれ」
クロエが見せびらかしてくる物は、筒のような物にテープのようなものがぐるぐる巻きに巻いてある。
「ガ、ガムテープ?」
「ん? ガムテープっていうのは知らないけど、普通の梱包用テープだよ」
クロエからそれを受け取って、よく見てみる。
少し剥いでみると、布のような生地の裏に粘着質のものが張り付いている。
見るからに工業的に作られた物なので、ちょっと驚いた。
てっきりこの世界には手工業で作られるものしかないと思ったが、この程度の物は大量生産できるらしい。
水力か蒸気機関か分からないが、多少の工業設備はあるのだろう。
「へぇ……」
「そんなに珍しい?」
とクロエが不思議そうな顔をする。
「あ、別に。で、これをどうするんですか?」
クロエにテープを返した。
「それも知らないんだ」
クロエはテープをちぎって、腕まくりして自分の腕に貼り付けた。
「勝った方が負けた方のテープをいっきに剥ぐ! 地味に痛いのよね、これ」
「なるほど。それだと負けるペナルティになりますね」
「そうそう。ほら、アリスも腕を出して」
言われるがままに、腕を出す。
すると、クロエがそのテープを大きめにちぎって、俺の腕に貼り付ける。
「え、ちょっと大きくないですか? 不公平では?」
「気にしない気にしない」
とクロエがふざけたようにテープの上からぐいぐい押さえつける。
ん?
なんか、この粘着力……やばくない?
「ちょ、ちょっと待ってください」
そのテープの端を持って、ちょっとだけ剥がしてみる。
「ひっ……」
激痛が走って思わず歯を食いしばる。
「え、嘘でしょ? そんなに痛い?」
と、クロエが驚いた顔をする。
「い、言ってませんでしたっけ。この身体の皮膚、すんごい敏感なんです。この身体自体、この世界に来ていきなり変化したので、まだ神経となじんでいないらしくてすごく過敏なんですよ」
「そ、そうなんだ。私も敏感な方って言われるけど、さすがにそこまでじゃないよ」
と、クロエがゆっくりとテープを引っ張って剥がしていく。
恐らく、普通の感覚であれば、一気に引っ張って剥がせば痛いけど、ゆっくり剥がせばそれほど痛みを感じないのだろう。
だが、この身体だとゆっくり剥がすだけでも神経を突き刺すような痛みが入る。
やばい。
駄目なものを皮膚に貼ってしまった。
「これ……濡らしたら剥がれやすくなります?」
「あ、それは駄目。濡らすともっと張り付きやすくなるし、たまにかゆくなる人も居る」
と、クロエが言う。
ぬれるとかゆくなるって……皮膚に刺激性のある成分入ってるってことじゃないか。
あんまりそういうこと気にしないで使っている時代なのだろう。
「ってことは、このまま剥がさないといけないってことですか!?」
「そう……ね。ごめん、そんなに敏感だと思わなかった」
と、クロエが素直に謝る。
分かってもらえてうれしいが、腕にべたっと貼り付けられたテープは厳然とそこにある。
かなり絶望的な気分になる。
「肌が敏感って事は荒れやすいの? いい保湿クリームあるけど、居る?」
「敏感肌とか荒れやすいとかでは無く、単純に脳みそに伝わってくる刺激が強いだけなんです。でも、肌触りがいいクリームだったらもらいます。とにかく、このテープを……」
と、数ミリ剥がすが、耐えがたい痛みですぐに手を離した。
「本当に痛いんだね。本当にごめんね」
クロエがまた謝った。
「も、もう、手遅れです。くっ……」
うらめしげにテープをにらみつける。
「自分でやるのが痛いなら、私が一気に引き剥がそうか? その方が一瞬ですむし」
と、クロエが言った。
その発言に、俺は青ざめた。
「む、無理無理! それ、普通の人の発想だから! この身体でそんなことやったら、死んじゃう! 本当に死んじゃう!」
「そ、そうなんだ。アリスが言うんだから、そうなんだろうね」
と、クロエも困った顔で俺の腕を見る。
「と、とにかく、手を出さないでください。折を見て自分で少しずつ剥がしていきますから」
「そ、そう?」
「じゃ、じゃあ、ゲームをやりましょうか。罰ゲームはなしで」
「だ、大丈夫? きつかったら言ってね」
「いまものすごく困ってますが、これは時間をかけて行くしかないので、ゲームしながら剥がしていきます」
「そ、そう? じゃあ、先行はアリスでいいよ」
「あ、ありがとうございます」
それから、シェルツをクロエとプレイした。
将棋よりも駒の数は少ないし、動きもわかりやすく、初回とはいえ思ったよりもうまく動かせた。
負けはしたが、それなりにいい勝負を繰り広げることが出来た。
「アリス、初めての割にうまいわね」
「いえいえ、それほどでも。クロエが弱いだけです」
「あ、言ったわね。次も私が勝つから」
「もうコツはつかみました。次は必ず勝つ!」
と啖呵を切ったところで、腕のテープが目に入った。
あ、初めてのゲームに夢中で剥がすのを忘れていた。
「じゃあ、今度は私が先行ね」
と、クロエが駒を動かした。
「あ、ずるい」
「さっきはゆずってあげたんだから、今度はこっちの番」
「え-」
そんなこんなでどんどん盤面が進んでいく。
序盤は自分もクロエもどんどん進めていくので、全然暇が無い。
中盤になると、クロエが長考をするようになり、かなり長い待ち時間がでるようになってきた。
この隙に剥がしていこう。
ピリッ
「んふぅっ……ん……んん……」
クロエが顔を上げた。
「ちょっと、変な声を出さないでよ」
「だ、だって、黙っていられるような痛みじゃ無いんですよ……」
「気が散るなぁ」
クロエはまた盤面を見ながら、考え込む。
その間に、またちょっとだけ剥がす。
「くっ……ふぅっ! う……うぅ……」
クロエが視線を上げる。
「わざとやってない?」
「わざとだったらこんなに苦しんでない! クロエがいきなりベタって貼るから!」
「やっぱり、私が一気に剥がそうか?」
クロエが真顔で言う。
悪意は無くても本当におそろしいセリフだ。
「だから、絶対にダメ!」
結局、その勝負が終わってもテープはほとんど剥がせなかった。
「あーうっそー、アリスが勝ったの? ちょっとくやしー」
クロエが悔しそうな顔をする。
後半の巻き返しのおかげでなんとか勝つことができた。
「ん? そろそろお昼の時間かな」
と、クロエがゲームに興味を失ったように立ち上がった。
なんだかんだで、俺に勝つのが目的だったらしく、負けた途端にやる気をなくしたようだ。
「ええ、そのようですね」
と、俺は立ち上がって、まくっていた裾を元に戻した。
すると、剥がしたテープがまた張り付くのを感じた。
「え、嘘!?」
裾をもう一度めくって、さっき剥がしたはずの部分をつかんだ。
引っ張ると、普通に痛い。
「な、なんで?」
「あれ、また張り付いちゃったの? そのテープ、一度剥がしても粘着力あんまり落ちないのよ?」
と、クロエが普通のテンションで言う。
「はぁ!? なんでそんな無駄に高機能なの!?」
普通、こういうものって一度剥がしたら粘着力が大幅に落ちるものだ。
テープの端をつかんで、引っ張る。
本当にしっかり張り付いている。
「いつっ……」
さきほどの8割ほどの痛みだが、やはり痛いものは痛い。
「痛い……いたっ、いたっ……っつぅぅ……」
その様子をクロエが「うわー」という顔で見ている。
「大変だねぇ」
「クロエのせい! つっ! はうっ!」
剥がすのを止めて息継ぎをする。
だめだ。
これはやっぱり時間をかけていかないと。
「やっぱり私が剥ごうか?」
「や、やだ……どうせ痛くするでしょ」
「ゆっくりやるって」
クロエが手を出してくる。
「たしかに自分でやるのもきついですけど、クロエの場合、悪ふざけしそうで怖いんですが」
「大丈夫だって。いくら私でもその様子を見て無理なことはしないよ」
と、クロエが念を押す。
そこまで言うなら、と俺は腕を突き出した。
「ゆ、ゆっくりお願いしますよ」
「うん」
クロエがテープの端をつかんで、ぐっと引っ張る。
「そ、そんな乱暴に」
「このぐらい力入れないと剥がれないでしょ」
「それはそうですが……」
クロエがかなり強引に力を入れて、ピリピリとテープを剥がしていく。
「ああぁぁぁぁぁ!!!」
自分で驚くくらいの絶叫を上げてしまった。
クロエが驚いて、引っ張る手を止める。
「お、驚くじゃん」
「だ、だって、痛い……」
「声を抑えてよ。私が変なことをしてると思われるじゃん」
「わ、わかってますよ」
口にチャックをして、目だけ腕を見つめる。
本当は目も瞑りたいくらいだが、見ていないとクロエが変なことをしそうで怖い。
「ゆっくりやるからさ」
クロエがまたテープに力を入れる。
歯を食いしばる。
耐えきれなくなって目を瞑る。
涙が出てくる。
痛みが何度も襲ってくる。
「ちょ、ちょっと、アリス……」
「……え?」
声をかけられて目を開けると、クロエが俺をのぞき込んでいた。
「いじめてるみたいだから、泣くのは止めてほしいんだけど」
「勝手に出るんです……」
「もう」
と、クロエがぐっとテープに力を入れる。
ピリピリとテープが剥がれる。
「ああああああぁぁぁぁぁ!!!」
クロエがびっくりして、手で俺の口を塞ぐ。
「や、やめてよ、その悲鳴は!」
「いきなり剥がさないで!」
「隙を突いた方が痛みがないかと思って」
クロエが困った顔をする。
「余計に痛いんです! もう止めて!」
腕を引っ込める。
すると、突然ゲストルームの扉が開いた。
「今、悲鳴が聞こえたけど、アリス大丈夫!?」
ホウキを武器のように構えたレベッカが突っ込んできた。
うしろから埃払いをもったコレットも付いてくる。
レベッカはクロエを見ると、憎々しげに舌打ちをした。
「お嬢様、うちのアリスになにをやってるんですか!?」
「ち、違うわよ! テープを剥がしていただけ!」
「テープ……?」
レベッカがホウキを下ろして、俺の腕を見た。
「シュルツの罰ゲームでテープを貼ったら、アリスが痛がってたから剥がしてただけよ! アリスが騒ぐから誤解されたじゃないの!」
と、クロエが叫ぶ。
レベッカがホウキを壁に立てかけて、俺の方に近づいてきた。
「腕見せてよ」
「え、やだ……」
最近レベッカが怖いので、腕を後ろに隠した。
「いいから」
「い、痛いんだから、変なことしないでよ」
恐る恐るレベッカの前に腕を突き出した。
レベッカはそのテープを見て、首をかしげた。
「普通のテープでしょ? 普通に剥がせばいいじゃん」
と、無造作に剥がれているテープの端をつかもうとする。
あわてて腕を引っ込めた。
「ちょ! レベッカ、私の神経の過敏さ、分かってないでしょ!?」
「え、そんなに?」
と、レベッカが不思議そうな顔をする。
毎日会っているのに、案外気がついていなかったらしい。
「か、過敏なの! 下着でもめてたことあったでしょ!? 皮膚の刺激がすごい来るんだから、無造作に引っ張らないで!」
「あ、そ、そう……」
レベッカがちょっとたじろぐ。
「い、いいよ。みんな触らないで。自分で剥がすから」
テープの端を持って、歯を食いしばってから引っ張る。
「ひぎっ……ぃ……ぃぃ……ひっ……」
少しだけ剥がれたので、手を離してから息をつく。
「っはぁ……はぁ……」
「そ、そんなに痛い物なの?」
と、レベッカが目を丸くする。
「わ、分かってくれた? こういう皮膚なんだから……無造作に触ったりしないでほしい」
「そ、そっか。そこまで敏感だと思ってなかったからさ」
と、レベッカが少し気まずそうに身を引いた。
よかった。
「はい。私が剥がします」
と、レベッカの後ろのコレットがいきなり手を上げた。
「え?」
あっけにとられていると、コレットが前に出てきた。
ソファに座る俺の前で中腰になって、俺が腕を出すのを待った。
まぁ、いきなり変なことをするクロエや、乱暴に力をかけそうなレベッカよりはいいだろう。
「あ……じゃあ、お願いしようかな」
「まかせてください」
とコレットが小さく拳でガッツを示す。
俺は腕を差し出した。
コレットはテープの端をつかんで、優しく引っ張った。
その優しい感じに、ちょっと安心した。
「剥がれないです……」
「しっかりついてるんだ。あせらないでゆっくり引っ張ってもらえると」
「わかりました」
と、コレットがだんだん力を入れていく。
しかし、全然剥がれない。
なんかだんだん危なっかしくなってきた。
コントロールがきかずにいきなりバリッと剥がれたら危なすぎる。
「あ……やっぱりいいよ」
「いえ、ちゃんと私がやります!」
コレットがいきなり渾身の力を込めた。
だから、それが駄目だって……!!
「い……いいいぃぃぃぃ!?」
歯を食いしばって叫ぶのはこらえたが、そのまま勢いに任せてコレットがひっぱった。
「あああああぁぁぁぁぁ!! 痛い! やめ! 痛い、痛いからああああぁぁぁぁぁ!!」
こんなことならソファの上じゃなくて立ってやるんだった。
ソファに座ったままだと逃げようが無い。
叫んでいるのに、コレットは引っ張り続ける。
「あああああぁぁぁぁぁぁ!!」
「コレット!」
レベッカが横から入り、コレットを止めた。
「アリスが痛がってるでしょ!」
「だ、だって、全然剥がれないから……」
と、コレットがうなだれる。
「はぁ……はぁ……うう……」
息を整えてから、自分の腕を見た。
めちゃくちゃ痛がったが、テープが半分くらい剥がれていた。
たしかに、自分ではここまでたどり着けなかっただろう。
「う、うん、コレットありがとう。結構剥がれた……」
そう言うと、コレットが頷いた。
外見上も年下と言うこともあって、コレットには甘くなってしまう。
でも、もう二度とコレットには頼まない。
「ん? 今の感じでいいの? なら、私が続きをやろうか」
レベッカが腕まくりをした。
「ち、違う! いいから! もう触らないでいいから! 自分でやるって!」
「そう?」
レベッカが残念そうに腕を下げる。
「ちょっと、みんな遊んでないで給仕を手伝ってよ! お昼だよ!」
そういいながら入ってきたのはマリーだ。
「みんな、なにを遊んで……あ、クロエもここに居たんだ。とにかく、レベッカとコレット、こんなところで遊んでないでよ。どっちか食堂に来てくれないと困るんだから」
とマリーがちょっと怒った声を出す。
「まずいまずい。今日は私が行く日だった。私が行くよ」
レベッカが向きを変えて、マリーと一緒に厨房の方に早歩きで歩いて行った。
残された、俺とクロエとコレットは顔を見合わせた。
「クロエ、行った方がいいんじゃない? ……じゃなくて、行った方がいいんじゃないでしょうか」
と、俺がクロエに言った。
「そうね。招かれておいて、ランチをすっぽかすようだと無作法に思われるわね。じゃ、アリスも行こう」
「いえ、私は別にいいです。給仕はマリーとレベッカがやるみたいですから」
「私が来てって言ってるの」
「……わかりました」
ゲストがそう言うなら行こう。
と、俺は立ち上がったのだった。
○コメント
早く屋敷の外に物語を移したいのに、屋敷内でイベントが起きすぎてなかなか外に移動できない。
一体、どれだけの文字数になるんでしょう、この話。




