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「【カイジョ】と相席?」

遭遇したのは……?



 「……ほら、やっぱりそーよ!! 【ほーりぃ☆パルすいーつ】じゃない! ……あ、でもだからって言って、サインだとか写メだとか、そーゆー落ち着かない事は言わないわよ?」


 その女のヒトは、私に向かってそう言うと落ち着いた雰囲気を醸しながら、スタスタと歩いて私の前に座ると、


 「……あ、ハツちゃん!! コッチにも缶2つね!!」

 「やっ!? あ、あの……」

 「いーじゃん相席くらい!! ……それとも【カイジョ】とは(おおやけ)の場でも口も利きたく無いって感じなの?」


 そのヒトはそう言うと、ハツミちゃんが持ってきた缶ビールをカシュッと開けて、おもむろに飲んでから……



 「……くううぅ~ッ!! やっぱコレよねぇ~♪ ……でさ、実際の所、どうなの?」

 「いや、それは……別にお互い、こうして普通の格好なんですから……気にしません……はい。」

 「そうよねぇ~! そうこなくっちゃ!! たまにはお互いぶっちゃけて話さないとダメよねぇ~!?」


 フレンドリー……いや、フリーダムな【カイジョ】さん……か。




✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳




 「……私は【カイジョ】の《デトネーション・レディ》。基本任務は【カイジン】のエスコート役……って感じかな?」


 サラリと当たり前みたいに自己紹介して、横に居る男性を手で指しながら、


 「……で、コッチは召喚されたての【カイジン】、まだ名前も能力も決まってないスッピン君なの。」

 「初めまして! まだ右も左も判らない若輩者ですが、宜しくお願い致します!!」


 ……って、親兄弟を紹介するみたいに軽く言ってますが……私、【カイジン】や【カイジョ】さん達とこうして普通に話すの……初めてだよ……。



 「……そっか、カズちゃんは【カイジン】や【カイジョ】とこんな風にお話した事無いのね……」

 「は、はい……何と言うか……緊張しますぅ……」

 「ふ~ん、そうなの? まぁ、仕方ないわよね……お互い【魔法少女】と【カイジョ】で顔合わせすれば、派手に戦って終わりだものね」


 そう言ってビールを飲んでから、イカ焼きを一口齧って、モグモグと噛んでからビールをまた飲んで、


 「……あ~、美味しっ!! やっぱ昼間から飲むビールはひと味もふた味も違うわよねぇ……」


 しみじみって感じで呟いてから、私の顔をじっ……と見て、


 「それにしても《ほーりぃ☆パルすいーつ》って若い感じだったけど、中身は私とあんまり変わらないみたい……ねぇ! ホントはアラサーなんじゃないの?」

 「……あ、あの……さっきからズバズバ言ってくれますが、どうしてそんなに……詳しいんですか?」

 「ん~、そうねぇ……あなた、【カイジョ】と【カイジン】が何処から来るか、知ってる?」


 ……知らないよ、そんなの……


 「……カズちゃん……【カイジン】や【カイジョ】は、この世界の住人じゃないの」

 「……おっ! 流石は《らぶりー☆ジャムきゃっと》ねぇ♪ そろそろ引退間近って噂だけど、現役の間はしっかり務めるって感じかしらぁ?」

 「ノアさん、そうなんですか!?」

 「……カズちゃんにだけ、秘密にしてた訳じゃないけど……【魔法少女】としては、そろそろ引退も近いのよ? ……もう、五年間も続けてきたしね……」


 ……魔法少女に任期が有るのは知ってたけど……任期切れしちゃったら、どうなるの?


 「ははぁ~ん、その顔は知りたいって感じよね? 【魔法少女】のその後を、ね……」


 【デトネーション・レディ】さんが言おうとすると、遮るみたいにノアさんが缶ビールをカシュッ! と片手で縦に潰しながら……


 「……私が教えます。魔法少女はね……任期を終えると、それまでの記憶と引き換えに《最後の願い》を叶えて貰うのよ……それで、おしまい……」

 「記憶……って……【魔法少女】の時の事、全部忘れちゃうんですかぁ!?」

 「……そうよ。平均して六年程度で任期終了……かな? まぁ多少は伸びたりするけど、最後は……綺麗サッパリ忘れて……幸せに暮らすって感じね……」


 ……ウニょんは……そこまでは教えてくれなかった。……でも、それだとおかしくない? 噂じゃ、ずーっと前から【魔法少女】してるレジェンドさんも居るって聞いた事あるけれど、都市伝説だったのかな……?



 「まぁ……絶対に【魔法少女】をやめなきゃいけないって訳じゃないけど、何でも終わりは有るモノよ? おばーちゃんになっても【魔法少女】って言うのも……ねぇ?」

 「う~ん、確かにもう【魔法少女】って言い張るのも……無理有り過ぎかな……?」


 ノアさんと、そんなやり取りをしている内に、気がつけば缶ビールが一本、また一本と消費されていって……



 「だぁ~かぁ~らぁ~ッ!! わらしがかいじょーだって、れつにいーれひょ~ッ!?」

 「ひゃい!! わらっとりらすっ!! でぇ、あなたはぁ~、おなまれぇ、なんれぇいぅんれすかぁ~あっ!?」

 「わらぁしぃ~ッ!? ……えーっと、……『ミフネ・ミカサ』で……」


 そーいうと、とつぜんシャキッとして……


 「……まぁーいーやぁ! またねぇ!!」

 「ハイッ!? あ、ちちちょっと待ってください!!」


 さっきのおとこのヒトをつれて、出てっちゃいました……なんだろ、きゅうに……?



 「……あ、チェックインの時間よね、そろそろ。宿に戻りましょうか、カズちゃん?」

 「ふえぇ~っ!? もっとのみたいよ~!!」

 「もう……そんなに飲みたいなら宿に戻ってからにしなさいね?」


 ぜんぜん、よってないノアさんにいわれて、おひらきになりらした……



 「……あの、お客さん達、今夜は何処かにお泊まりなんですか?」

 「そうよ? 観光で来てるからチェックインしに戻らないといけなくて……それが何か?」

 「あの、えと……もし決まってなかったら、ウチも宿やってるから……お勧めしたかったんですが……」

 「ああ……ゴメンね? もう予約してあるから……」

 「そうですか……あ! もし、明日も泊まるんでしたら、()()()()してますんで宜しくお願いします!!」



 ……ふぇ?


 「ねえ、ハツミさん……この辺りって、漁師旅館が沢山有るの?」

 「……え? ううぅ~んと……たぶん、漁師旅館としてやってるのは、ウチしか無いんじゃないかなぁ~?」

 「……もしかして、ここらへんの地名で『真幌場(まほろば)』って名前だったりする?」

 「あれっ? お客さん、ご存知だったんですか?」


 ノアさんは、ほんのすこしだけ、こまったかおで、コッチをみました。






 ……いや、よっぱらいのわたしに、ふらないでくださいよぉ……


 

次回は夏らしい展開に……? ブクマ評価を引き続きお願い致します!

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