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宮園さんに下着を脱がされる光景を頭の中で思い描く。
『スカート、上げてくれる?』
『うん……』
私は指示に従い、ゆっくりとスカートの裾をたくし上げる。すると、宮園さんはしゃがみ込んで私の濡れた下着を真正面からジッと見つめてくるのだった。
『じゃあ、脱がすわね』
ぐっしょりと濡れた私の下着の両端を持ち、ズルリ、ズルリと太ももの上を滑らせていく宮園さん。
ふくらはぎを通り過ぎ、踝の辺りまで来たところで、私は右足を少しだけ浮かせ、下着からくぐり抜かせた。それから左足も上げて同様の所作を行う。
ビショビショのパンツを手にした宮園さんは蔑むような目で私を見ている。そして、こう問いかける。
『どうしてこうなる前にお手洗いへ行かなかったのかしら』
トイレは部室を出てすぐのところにある。
いつでも行こうと思えば行けたはずだ。
『わかんない……』
答えを濁した私は彼女から目を逸らす。
『もしかして、ワザとお漏らししちゃったとか?』
『う……』
『へぇ、やっぱり。我慢できないフリをして、ここで垂れ流したのね』
核心を突かれる。
反論の余地はなかった。
『……変態』
宮園さんは冷めた顔と声で言った。
『くうぅっ!』
変態と呼ばれた私はビクッと身体を震わせる。
電流のような刺激が全身を駆け巡るのだった。
『ふふ……。変態の松浪さんには、そういう趣味があったのね。私に恥ずかしいところを見られて興奮してるんだぁ』
宮園さんは笑う。
それは私をゾクゾクとさせる笑みであった。
『じゃあ、今からもっと恥ずかしいことをしましょうか』
『何するの……?』
『そうねぇ。まずは……』
ああ、これはダメだ。ただの空想なのに脳が爆発しそうになるくらい恥ずかしい。しかし、それなのに興奮が止まらない。羞恥心を引っ掻き回されるような感覚が私を更なる妄想へと駆り立てるのだった。
「はぁ、はぁ……」
気づけば息が荒くなっていた。おまけに体が熱い。
かつてないほどエッチな気分に襲われている。
やはり、私は変態なのだ。自分の情けない姿を宮園さんにあの手この手で弄られることを望んでいる。もちろん、私にだってプライドや威厳というものがある。高校生にもなって人にパンツを履き替えさせてもらうなんて、恥ずかしいったらありゃしない。相手が宮園さん以外の人間だったら、断固として拒否するだろう。
だが、宮園さんは特別だ。彼女のことが大好きだから、彼女に自分を虐めてもらたいし、汚い言葉で罵ってもらいたいのだ。
そんなことを考えてしまう私は、やっぱりおかしいのだろうか。変態を通り越して、ド変態の領域に突入しているのではないか。
「素晴らしい妄想です。さすが紗友里さん。こちらの想像の遥か斜め上を行く変態っぷりを発揮してくれますね!」
ユリエルさんが私を称える。
こんな褒められ方をしても、全然嬉しくないけれど。
「ユリエルさん。お願いがあるんだけど……」
「はい。わかっていますよ。どうやら、これはもう反省会どころではないみたいですね」
すべてを察したユリエルさんはスッと立ち上がると、私の顔を一瞥して微笑んだ。
「えっと……」
上手く言葉を続けられずにモジモジしている私。
「しばらく私は消えますので。どうぞ、ごゆっくり」
「ごめん……」
「いいえ。全然構いませんよ」
私は体の内側を駆け巡る欲求を抑えることができなくなっていた。
「恥ずかしいことではありませんから」
そう言ってユリエルさんは部屋の窓を開ける。
そして、背中の翼を広げ、夜空に向かって羽ばたいた。
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