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百合×百合オペレーション  作者: 平井淳
第二章:ワクワク遊園地デート作戦

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感想をお待ちしております。

 ジェットコースターの最前列で宮園さんは私を昇天させた。

 他の乗客がいるにも関わらず、彼女は淫らな行為に及んだのである。状況が状況なので、私は抵抗できなかった。


「ねぇ、あの子どうしたんだろ……」

「具合でも悪いんじゃない?」


 後ろの女性客がヒソヒソと会話している。悶える私の姿を見て言っているようだ。


 こんなところで気持ちよくなってることがバレたら、絶対に変態だと思われる。ここは意地でもやり過ごそう。


「はぁっ……はぁっ……」


 息が荒くなった私はしばらく安静にする他にない。

 ところが、意地悪な宮園さんは再びイタズラを仕掛けてきた。


「もう一回ね」

「やめて、宮園さん。これ以上はっ……」

「やめない」


 彼女の指が私を襲う。

 さっきよりも一段と速い動きで、小刻みに刺激を与えてくるのだった。


「だめぇぇぇ……」


 私は涙目になった。

 こんなことしていたら、余計に怪しまれてしまう。

 

 もうやめよう。せめて違う場所で……。


「ちょっと! あなたたち何してるの?」


 ついに見つかってしまった。

 真後ろに座っている女性が私と宮園さんに声をかけてきたのだ。


「えっ……。マジで何やってんの」

「ウソでしょ」


 今ここで繰り広げられている淫行にドン引きする女性たち。


 私は頭が真っ白になった。

 社会的に死んだ瞬間である。


 宮園さんは後ろを振り返ると、女性客二人に向かって言った。


「申し訳ございませんが、静かにしていただけますか? 紗友里ちゃんがビックリしちゃいますので」


 紗友里ちゃん……?

 私のことを宮園さんが初めて下の名前で呼んだのである。


 新鮮な響きだった。視界が揺れるような感覚がした。

お読みいただきありがとうございます。

感想をお待ちしております。

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