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宮園さんに何度もお尻をぶたれ、「変態」と罵られた私の心はすっかり満たされていた。
妄想よりもずっと刺激的な体験だったと思う。
宮園さんは女王様役に徹し、私の理想を叶えてくれたのだった。
彼女はサディスティックな一面を持っていた。私の妄想に登場する彼女と性癖が一致しているとは、なんて幸運なことだろう。
机に上半身を預けたまま、私は余韻に浸っている。相変わらず下半身は裸だ。恥ずかしい部分を宮園さんに見せつけるような形になっていた。
足元に広がる水溜まりが臭気を放っている。
私は快楽のあまり失禁し、部室の床を思いきり汚してしまった。
後でちゃんと掃除しないと。
「ねぇ、宮園さん」
「何?」
「楽しかった?」
お仕置きの感想を宮園さんに尋ねる。
私はとても楽しかった。「最高」以外の言葉が見つからないくらいだ。
気持ちよすぎて、他のことは全部どうでもよくなってしまった。お仕置きの最中はフワフワと脳が宙に浮いているような感覚がした。
「楽しかったわよ。松浪さんがすごく可愛かったから……。またやってもいいかしら?」
「うん……! 私もまたやってほしい」
前向きな答えが返ってきた。
どうやら気に入ってくれたみたいだ。これからも、彼女はさっきみたいなプレイをしたいと言っている。
私のことも可愛いって言ってくれた。それが一番嬉しい。
ところが、宮園さんはどこか浮かない表情をするのだった。
彼女はまだ満足できていないのだろうか。
「楽しかったけれど、少し調子に乗り過ぎてしまったわ。松浪さんを自由にできる喜びのあまり、私は我を忘れて破廉恥で見苦しいところを見せてしまったわね。恥ずかしいから、さっきの私の姿は忘れてほしいの」
なぜ?
とてもいい思い出なのに、どうして忘れる必要があるの?
「……忘れるなんてできないよ。私は激しくかき乱れる宮園さんが好き。もっともっと、私を虐め抜いてくれていいんだよ? 宮園さんが望むことなら、何でもしていいんだよ?」
「そこまで言ってくれて嬉しいわ。私も可愛い声で鳴く松浪さんが愛おしくたまらない。あの手この手で虐めたくなっちゃうの。叩いて、撫でて、罵って、慰めて……。永遠にそれを繰り返したいくらいだわ。けれど、それは許されない。きっと、私も松浪さんも元に戻れなくなるから」
「元に戻れなくなる……? どういうことなのかな?」
「それ以上は何も知らなくていいわ。悪いけど、今はしばらく眠っててもらうわね」
宮園さんが私の額に手を当てる。
「宮園……さ、ん」
彼女の名を呼ぼうとした瞬間、強烈な眠気に襲われた。
意識が遠のいていき、やがて深い眠りに落ちる。
ちょっと待ってよ、宮園さん。
私に何か隠し事してるよね?
別に隠さなくていいんだよ。私は宮園さんのすべてを受け止めるから。どんなことがあっても、私は宮園さんを嫌いになったりしない。約束するよ。だから……ね?
だが、私の声は彼女に届かなかった。
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