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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第十三章 個人的な、あまりに個人的な

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第73話 三郎と言う謎の男

「おう、若造」 


 ランの言葉にすぐにその緩んだ表情が消えた。


「姐御……なんです?この餓鬼は」 


 ランの態度にそれまでかなめには及び腰だったチンピラがその手を伸ばそうとした。


「ああ、言っとくの忘れたけどコイツが今の上司だよ。見た目で人を判断するとここじゃあ死ぬことになるんじゃねえのか?そのくらいのことを忘れるなんて……ボケるには早えだろ」 


 そんなかなめの一言が男の手を止めた。


「嘘……ついても意味の無いのは嫌いでしたね姐御は。で、このお坊ちゃんは?」 


 チンピラは挑戦的な目で誠を見つめる。


「おい三郎!店の邪魔だからとっとと消えろ!」 


 そう言う大将を無視して三郎と呼ばれた男はそのまま椅子を引きずって誠の隣に席を占めた。


「いい加減注文をしたいんだが、貴様に頼んで良いのか?」 


 カウラの言葉に驚いたような表情の三郎だが、すぐに彼は品定めをするような目でじろじろとカウラを眺めた。


「なんだ、気味の悪い奴だな」 


 ニヤニヤ笑いながら近寄ってくる三郎にカウラは明らかに不機嫌そうにそう言った。


「ゲルパルトの人造人間ってのは肌が綺麗だって言いますけど、本当っすね。この人も兵隊さん?兵隊さんにしとくには惜しいほどの美人だ。胸が無いのがいささか残念と言うところですかね」 


 そう言って商売物を見定める女衒のような表情でにじり寄る三郎を見てカウラは困ったように誠を見た。誠はただ周りの不穏な空気を察して黙り込んでいた。そのまま値踏みするような目でカウラを見た三郎はそのまま敵意をこめた視線を誠に向けた。



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