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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第七章 翌日の出来事

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第38話 朝から悩む青年

「寒くないのか?」 


 タバコをふかしながらかなめは誠を見上げた。


「タバコのにおいがしたらばれるじゃないですか!」 


「誰にばれるんだ?そうすると誰が困るんだ?」 


 かなめはニヤニヤと笑った。


「あのですねえ……うちには島田先輩と言う『純情硬派』を売りにしているヤンキーが居るんですよ!しかもあの人は寮長だ!この現場をあの人に見られたら僕はこの遼から追放ですよ!どこに住めばいいんですか!西園寺さんにその責任は取れますか?」


 誠は自分の立場をなんとか説明しようとするが、口下手な誠にそんなことをかなめに理解させることは不可能に近かった。


「だからなんだよ。アイツは准尉。アタシは大尉。軍隊じゃ階級がすべてだ。アイツが逆らってきたら射殺してやる。それにアイツがそれでも死ななくてごちゃごちゃ言ってきたらアタシが住んでたマンションに住めばいい。あそこは親父がアタシに買ってくれたもんだから今でも空いてるはずだ。あの建物全部アタシのものだからな。持主のアタシが許可してるんだ。住むところは有るんだからいいじゃねえか」


 あっさりとそう言って誠が頼りにしていた島田の射殺の予定が決まった。


「じゃあ、クバルカ中佐はどうするんですか!あの人僕には『一人前になるまで恋愛禁止』って言ってるんですよ!こんなことクバルカ中佐の耳に入ったら……」


 今度は誠は階級でかなめを上回るランの事を口にした。貴族で権威主義的傾向のあるかなめにはこれなら効果があると誠は踏んでいた。


「恋愛感情無しのセックスもアリなんじゃねえの?アタシは気にしない」


 この理屈もかなめには通用しなかった。誠がグチャグチャと理屈をこねまわしている時に部屋のドアがいきなり開いた。



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