表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第四十三章 かすかな希望が持てる話

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

200/206

第200話 今後予想される事態

「けど……今回の厚生局の違法研究のデータが流出してた件の方が軍幹部の政治ゲームよりももっと重要な事件だと思うんですけど」 


 そんな高梨の言葉を聞くと嵯峨は一口目の前の湯飲みの茶を口に含んだ。


「研究が不完全なものだったのは誰もが認めるものですもの。直接応用しようなんて動きは無いでしょうけど……まあ警戒しておくに越したことは無いわね。その辺は本局の調査部に連絡しておくわ」 


 そこまで言うと安城はじっと嵯峨の顔を見た。明らかに納得がいかないというように手元にあった書類の角をぴらぴらとめくっている嵯峨に不思議そうな視線を向けた。


「何か気になることでもあるの?」 


 安城の言葉に嵯峨は顔を上げた。相変わらず納得がいかないと言う表情で高梨に目を向けて、そしてそのまま天井を見つめた。


「俺はさあ。アメリカ陸軍のネバダの実験場で人体実験の材料にされたことがあるからわかるんだけどさ。今回の事件であの化け物の材料にされた被害者いるだろ?ランの奴は自分達の制御が出来なくなった彼らが誠に止めを刺してくれって言ってたっていうんだけどさあ」 


「クバルカ中佐らしい表現ね」 


 そう言うと安城は手にした湯飲みを口に運んだ。


「だとしたらそんな言葉がなぜ周りの研究者にはその声が聞こえなかったのかなあって思うんだよね。俺の場合は意識があったから注射針とか突き刺してくる連中をにらみつけてやったら結構びびってたよ。反応がある相手だと研究者もびっくりするもんだとそん時学んだ。反応が無いとなると研究者ってどこまでも突き進んじゃうんだよね。怖いよね」 


 嵯峨の口元に微笑が浮かんだ。それを見て安城はため息をついた。高梨は黙って茶を啜っていた。


 ぼんやりとした視線で自分を見上げている嵯峨の顔を見て、ハッとしたのは安城だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ