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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第四十二章 最後の敵を目の前に

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第194話 死闘の行く末

『大丈夫だ神前。もう終わったんだ。奴にもう抵抗する手段はねー。抵抗することも出来ねー。ただの肉の塊に戻ったんだ』 


 頭の中。優しく響くのは穏やかなランの声だった。足を止めた誠の前で肉塊の中から銀色の光の筋が飛び出している。その光の筋の周りの組織が崩壊を始め、肉塊は次第に細かい肉片を撒き散らしながらアスファルトの上に崩れ落ちていった。


『終わったのか?』 


 カウラの声が誠の耳に響いた。未だ誠は目の前に姿を現した自分の機体の専用法術兵器のダンビラの光の筋を放つのをぼんやりと眺めているだけだった。


『やったじゃねーか』 


 化け物が地下から出た際に崩れた瓦礫を浴びたのか、コンクリートの粉塵を浴びて白く顔が染まっているランの姿がモニターに映し出された。


『ランの姐御……化粧でもしたのか?』 


『お前!馬鹿だろ?西園寺。これのどこが化粧だって……』 


『すいません……』 


『査定にひびくわよ、かなめちゃん……ねえ、カウラちゃん』 


『私に振るな!』 


 アメリアの指摘にカウラは苦笑いを浮かべた。いつもの隊舎でのどたばたが展開される画像を見て、ようやく目の前の生体プラントに釘付けにされていた非日常からいつもの日常を取り戻したと言うように誠は大きく息をした。


『お疲れ!とりあえず現状をそのままにして神前、降りろや』 


 かなめの画像が変わっていて彼女が走っているらしいことがわかる。それを見ていたのか、誠の機体を見上げていたカウラの顔に笑顔が戻った。


『この05式の破損した部品もこの事件の証拠物件だ。後は東都警察の仕事。私達はこのまま帰等するぞ』 


 誠はカウラの言葉を聞くとコックピットを開く。動物じみた生臭いにおいが漂う中、誠はワイヤーを降ろしてそのまま地面にたどり着いた。そこには笑顔のカウラの姿があった。


「終わったな」 


 煌々と官庁街を照らし出す東和警察機動隊の投光車両。周りには盾を構えた機動隊員が目の前の肉塊の時々びくりと跳ねる鮮血に警戒しながら包囲を始めていた。光の中、カウラのエメラルドグリーンの後ろ髪が北風になびくのを見て誠の心が締め付けられる気分になった。


「神前……」 


 誠に伸ばそうとしたカウラの手が何者かに掴まれた。



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