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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第三十一章 自分にも訪れるかもしれない悪夢

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第149話 悪夢を見る誠

 眠ったはずの誠の視界が開かれた。


 司法局実働部隊が誇る人型兵器『シュツルム・パンツァー』05式特戦乙型。誠のオリーブドラブの機体のコックピットの中にいつの間にか誠は居た。パイロットスーツに身を包んだ誠は惑星甲武の外周に存在する廃棄コロニー群での戦闘に参加していた。


 模擬戦の時と同じくテロリストの使用する地球製の旧型飛行戦車M5に輸出仕様のM7が数機デブリを徘徊しているのを発見した。M5の主砲は重装甲を誇る誠の乗る05式の脅威ではないが、M7の230ミリ砲はかなめ機が使用している230ミリロングレンジレールガンに匹敵する威力を誇り、誠を緊張させた。


『アルファ・スリー!焦るんじゃねえぞ!敵はシュツルム・パンツァーじゃねえんだ!所詮は飛行戦車だ。できることには限りがある。落ち着いてやればどうにかなる相手だ』 


 かなめはそう言いながらレールガンを乱射していた。


『西園寺!そう言いながら最初に発砲するな!』 


 先頭でレールガンを乱射するかなめのアルファ・ツーのかなめ機が誠のアルファ・スリーの目の前を通過していった。押さえにかかるのを諦めたように誠の機体の先導に移るカウラのアルファ・ワンはそれにつられて前進を始めた。


『アルファ・スリー、乙種出動だ。軍刀だけで何とかしろ!敵はテロリストだから当然発砲するだろうがこちらからの発砲は厳禁だ。西園寺め、アイツは今回は降格処分では済まんぞ』 


 カウラの通信に頷いた誠は軍刀を抜いて法術を発動。干渉空間を展開した。


 だがそんないつもシミュレータでやっていた動作に違和感が走った。全身から一度は吸い取られたような法術の力が逆流して腕から先が膨らんでいくのが見えた。誠はそのまま操縦棹から手を離し手袋を見つめた。


 そのケプラーと合成ゴムの複合素材の手袋が紙袋のように簡単に千切れ飛んだ。それに合わせて腕、太もも、そして胸までのパイロットスーツが引きちぎられていくのが分かった。


『どうしたっ……て!なんだ!神前!何が起きた!言ってみろ!説明してみろ!』


 絶叫に近いカウラの声がヘルメットのスピーカーから誠の耳元に届いた。そのことを確認している間にも誠の身体は確実に壊れていった。 


「力が!力が……!法術が暴走して身体を壊し始めてるんです!僕は!このままじゃ!あの化け物みたいになってしまいます!」 


 膨れていく自分の体。モニターに映っているのは思わずヘルメットを外して手を伸ばそうとするかなめの姿だった。カウラは驚きで口元に手を当てていた。


「うわー!」 


 自分の体が際限なく膨らんでいくのが分かった。不安と苦痛。そして額に当たったモニターの一部分がもたらす痛みが誠を襲った。


 そして……。



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