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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第三十章 司法局本局にて

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第146話 管理職の疑問

「クバルカ先任。ワシはようやっとわかったとこなんやけどな。意外と嵯峨隊長は情報を握っとらんような感じがすんねん。あのおっさんとはあまり深くつきおうたことは無いんやが、ワシが堅気や無かったころにハッタリかます相手の見せる顔にようにとるねん。嵯峨隊長。厚生局がクロだと言うこと以外なんも知らんと違うか?厚生局の背後は本当に遼北人民共和国なのか……それとも別の軍なのか……そこんところを調べとる最中やって顔してたで」 


 そう言って明石は再びテーブルの上のそばに手を伸ばした。さすがに客が増えて蕎麦の量はすでに七割がた減っていた。


「馬鹿にすんなよ。アタシも外から司法局実働部隊に入った口だ。あのおっさんが万能だなんて思っちゃいねーよ。点々と得ることが出来た情報を的確につなぎ合わせ推理してみせる妙であたかもすべてを知っているように見せる。隊長のお家芸には感心させられるがな……って!西園寺!」 


「お子ちゃまですかー。わさび食べられないのはー」 


 まじめに話をしていたランの麺つゆにかなめはわさびを入れようとしてランに怒鳴られた。


「ああ!クバルカ中佐達も到着したんですか!」 


「これが最後ですよ」 


 島田とサラが二つの大きなざるに蕎麦を入れたのを持って現れる。にんまりと笑いながらかなめは場所を空けた。それなりに大きな応接用のテーブルだが、あっという間に蕎麦で一杯になった。


「しかしあのおっさん何をしているんだ?上の情報はさっき明石がよこしたのですべてだろ?厚生局がもうこちらの動きに気付いてて横槍を入れる機会を狙っているって話だが……今の段階でアタシ等に手を出せば自首してみせるようなもんだと言うことぐらい分かっているみたいだし……」 


 島田が並べるあまりの蕎麦の量にランは呆れていた。それを無視してかなめは蕎麦に箸を伸ばした。


「つまりあの志村と言うあんちゃんの携帯端末の情報が生命線なわけか……同盟本部なんかの林立するところで暴れた少女の行方がつながればすぐにでも厚生局にがさ入れに入れる。遼北がなんぼのもんだ!人の国で変な実験したテメー等がわりーんじゃねーかってな」 


 話を戻そうとランが麺つゆを机に置いて明石に話を向けた。誠はひたすら蕎麦を食べながら二人の会話に集中していた。カウラも同じようで、若干緑色になるほどわさびを入れためんつゆをかき混ぜながら明石の禿頭を見つめていた。


「まあな。今回の同盟本部ビルの襲撃。あの肉の塊にされた餓鬼を刻んで見せた三人の法術師……ワシ等の目をつけてるどの陣営の手のものか……東和陸軍、遼南の民族主義勢力、ゲルパルトのネオナチ連中、そして遼北人民共和国……そっちの容疑者を上げたら大変な数になるなあ」 


「そーか?あれは明らかに訓練済みの法術師の動きだった。『近藤事件』以前から法術に関して熟知している組織。いーや、組織の長自身が法術師である組織となるとアタシは知ってる結論は一つしかねーな。その長の名前もはっきり言えるが……隊長に言われててね、そいつの名前は人前じゃー口にするなって」 


 首をひねる明石の言葉にランはすべてを知っているとでもいうようにそう言った。彼女が再び麺つゆを手にして新しい方の蕎麦に手を伸ばした。


「どうしたの?正人」 


 蕎麦を啜りながら二人の話を聞いている隊員達の中、一人島田の箸が止まっているのに気づいたサラが声をかけた。



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