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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第二十三章 『戦争犯罪人』と『粛清者』

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第122話 盗聴器の仕掛けられた店

「世話になったな。それじゃあ用はしまいだ。出るぞ」


 食べ終えたかなめは誠達の様子を見てそのまま店の出口に向かった。


「西園寺……」


 カウラは心配そうにかなめの背中を見つめた。かなめの背中は銃撃戦の中で見た時のかなめのそれにあまりに似ていると誠は思った。


「ベルガー……まあいいや。全員食い終わったみたいだしな。大将!旨かったぜ」


 それだけ言うとランもまたかなめの後に続いた。誠とカウラ、アメリアはお互い顔を見合わせてそのあとに続いた。島田、サラ、茜、ラーナもあわててそれに従った。


 誠達が店を出るとランがそこに立っていた。


「狙撃手が……狙撃手が……」


 まるでうわごとのようにそう言いながら島田があたりを見渡していた。


「馬鹿野郎。そんなことしてると本当にやられるぞ。行くぞ!ここに長居は無用だ。連中の迷惑になる。地球圏の連中は今でもあの大将を追っている。迷惑をかけるわけにはいかねえだろ?」


 そう言うとかなめが先頭を切って繁華街に向けて歩き出した。


 誠達も島田同様、あちこちのビルに目をやった。誠から見てもどのビルからスコープと銃口が見えるのか気になった。カウラが立ち止まっていた誠、島田、サラの肩を順番に叩いた。すでにかなり遠くに行っていた、かなめ、ラン、アメリア、茜、ラーナに続くように促すものだった。


 気が付いた誠達は急いでかなめ達に追いついた。


「この先にカラオケボックスがある。さっき押さえた。そこ行くぞ。深い話はそこでする。路上でするような話じゃねえからな」


 かなめはそう言ってそのまま歩みを速めた。


「ちょっと話そう。西園寺の言うとーり、さっきの大将の過去については表立って話せることじゃねーんだ」


 そう言ってランはそのまま道を急いでかなめの後を続いて珍しくもないカラオケボックスに入る。誠もその後を続いて店内に入った。


「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」


「さっき連絡した西園寺だ。VIPルーム。押さえてあるよな」


 かなめは店員にいつも通り横柄に対応した。


「西園寺様……ご予約の方ですね……こちらになります」


 店員の後に続いて誠達は二階の部屋に案内された。


「ランの姐御!きっとここの店にはあるぞ!」


「ああ分かってる!ねー方がどーかしてる」


 かなめの言葉を合図としてランはテーブルの下に潜り込んだ。かなめは壁を丹念に叩きながら何かを探していた。


「クバルカ中佐……何をなさっているんでしょうか?」


 そう言うカウラは二人が何か小さなものを必死になって探しているのか分からずにいた。


「盗聴器だ!あのおっさんに関わったんだ。あのおっさんは地球圏のあらゆる組織から追われている男だ。それなりに勘のいい組織が所在の見当をつけてそれにかかわる人間の会話を盗聴しようとするのは当然だろ?早く探せ!この会話も盗聴されてる!」


 かなめの言葉に弾かれた様に誠達はそれぞれに部屋の中を物色した。


「西園寺。こいつ等に言っても無駄だ。こいつ等は盗聴器なんて教育課程で見て以来お目にかかったことがないんだ。あてになるか……って見っけた!」


 ランはそう言って机の下から顔を出した。


「盗聴器……これが?僕は実物を見るのはこれが初めてです」


 ランの手のひらに転がる電子部品を見ながら誠は大きくため息をついた。茜もその電子部品のあまりにありふれた姿に驚いたような表情を浮かべていた。彼女に視線を送るラーナの表情が凍っていた。


「見たところ通信機はついてないみたいだな。まあ、この大きさ。おそらく記憶媒体付きだ。定期的に回収しては、その度にデータを抜くんだろ。まあ、通信機の付いてる奴で盗聴なんて使おうもんなら居場所を洗い出されてあの大将の仲間達に見つかって関わった連中全員殺されるに決まってるんだから当然の話か」


 そう言ってかなめは盗聴器を軽く突いた。誠にはどう見てもそれは小型の収音マイクの様にしか見えなかったが、かなめの厳しい表情を見ればそれが盗聴器であることは間違いなかった。



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