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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第二十一章 待っていた謹慎処分

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第114話 山岳レンジャーの動向

 ランが西の端末の画面から目を離した。苦笑いを浮かべていた誠は彼女が現状を打開するような言葉を吐くのだろうと想像ができた。


「おい、西をいじめるのもいい加減にしろよ。それと神前はアタシ等があの昼行灯に言われたくらいで動かないのが納得できない顔しているけど説明するか?」 


 何度見ても幼女にしか見えないランがポップコーンを食べ終えて振り向いた。口の周りのかすがさらに彼女の萌え要素を倍増させた。


「ライラさんの部隊が任意の捜査を始めてまだ時間が経っていないからですか?僕等は東和陸軍なんかに目をつけられているから下手に動くのは得策で無いと……」 


 誠が思いついてすぐ口に出した言葉にランは満足そうにうなづいてみせた。


「なんだよ、分かってるじゃねーか。山岳レンジャーの主要任務は敵支配地域奥深くに秘密裏に浸透、そこで敵勢力の混乱のためのデマゴーグ活動や反政府勢力の煽動なんかをやることだ。捜査活動なんかはお手の物とはいえ捜査を始めてまだ一日経っていないしな。それに『駄目人間』の読みどおり同盟厚生局が研究を仕切っているならアタシ等じゃ数がたりねーよ。東和国内にある病院、医大の研究所、製薬会社の工場。どれも同盟厚生局の管轄だ。同盟厚生局の奴等も本気で反撃の準備とか研究の再開の為のタイムスケジュールの調整とか。いろいろ動いているところだろーなー。できればレンジャーとかち合ってくれれば御の字だ」 


 そう言ってかわいい天使のような笑顔を誠に向けてきて思わず誠は萌えを感じていた。


「それは良いんですけど……皆さんなんで謹慎しているんですか?」 


 コントローラーを奪い返した西がようやくアンと並んでゲームをしながらつぶやいた。アンも不思議そうに誠達を見つめてくる。一応、今回の調査は極秘事項である、問い詰められた誠は冷や汗をかきながらこう言うときには頼りになるかなめを見た。


「東都租界でドジを踏んだ。それだけだ」 


 そう言うとかなめはタバコを取り出すが、すぐにアンに白い目で見られてため息をつくとタバコをしまった。


「お前に話すと部隊全員に知れ渡るからなあ。西は若いのに人望があるから整備班の全員が話しかけて来るだろ?その時ついポロリと出ちゃうってこともあり得るわけだ」 


 島田はそう言っていつもは当てにしている西を信じていない様子を見せた。確かに気の回る西は整備班には無くてはならない存在だと誠も思っていた。


「島田班長!そんなに僕の信用は無いんですか?僕も軍人です!上官から秘密だと言われればその秘密は守ります!」 


 そう言ったとたん西が画面を見つめて口をつぐんだ。それを見てこの部屋を埋め尽くしている人々は皆が画面を見つめた。


『謀反!謀反じゃ!嵯峨和泉守!謀反にござりまする!』 


 非常事態を知らせる音楽に西がコントローラーを取り落とす。何度か画面の数値を確かめたあと、アメリアが忍び笑いをもらしているのに誠は気づいた。


「やっぱりあの数値じゃ駄目なのか?」 


「そうね、このゲームは忠誠度80以下だとばんばん謀反起こすから。それに隊長の義理が0だから特に謀反を起こしやすい状況だったのよ。でも凄いわね、開始4ターンで謀反て」 


 そう言うと再びアメリアが笑い始める。かなめは納得が言ったように画面を見つめた。


『神前様が嵯峨殿につきました!』 


 バックに流れるクライマックスの音楽と共に次々と西の支配から脱して嵯峨側に寝返る部隊の主要メンバーに西はただ唖然として画面を眺めていた。


「これはひどいですわね。西さんの味方は……奥さん役のひよこちゃんと義理がマックスのクバルカ中佐だけ」 


 同情するように茜がアンが見やる。いまいちゲームを理解していない民兵上りのアンは次々と画面が点滅する様を楽しそうに見つめていた。


「でも兵力はこちらの方が多いから……って!城乗っ取られた!」 


 絶望的な西の言葉と共に画面の中で次々と自決する西家の家臣達。そして倒れる鎧武者と共にゲームオーバーの画面が現れた。


「ああ、楽しかったな。西いじめるの本当に面白いよな」 


「お前、やっぱり隊長の姪だってよくわかるな」 


「おい、カウラ。それはどう言う意味だ?」 


 かなめはカウラをにらみつけるがカウラは涼しい顔で目の前の惨状にうなだれる西とゲームと言うものをまだ理解していないアンを見つめていた。



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