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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第二十章 遅すぎた襲撃と権限委譲

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第108話 用済みになった『特殊な部隊』

「でも良いんですか?軍が動き出したら僕達は用済みになるんじゃないですか?本当にこれからどうやって捜査を続けるんです?令状も無い、権限も無い。私立探偵と同じくらいの事しか出来ませんよ」 


「逆だな。私達はある意味目的はこれで一つは達成したことになるな。これ以上非人道的な実験を行わせないというのも今回の作戦行動の目的の一つだ。軍が動けば私達が追っている研究施設の連中もやすやすとは動くに動けなくなる。そうなれば実験は中止に追い込まれる公算も無いとはいえない」 


 カウラはそう言うと基地を制圧し、非常線を張っている山岳部隊の兵士に敬礼する。だが一人島田は浮かない顔で一番後ろを歩いていた。


「どうしたの正人」 


 サラの心配そうな声に誠達は立ち止まった。いつもの陽気な島田の姿はそこには無かった。


「そう言えばさっき叔父貴に呼ばれてたけど何かあったのか?」 


 そう言いながらかなめは携帯灰皿を取り出す。カウラや茜、そしてこういう時は先頭に立っていじりに行くアメリアも不思議そうに島田を見つめていた。


「別に良いじゃないですか。俺も遼州系ですから今回の事件への憤りは……」 


「そんなきれいごとが出てくるような顔じゃないぜ。何かあったんだろ?」 


 かなめの言葉を無視して島田は歩き始めた。サラは心配そうに島田の肩にすがりつく。苦笑いを浮かべる島田は彼女の肩に手を乗せた。


「まあどうでも良いけど。それよりランちゃん。啖呵は切ったのは良いけどどうするつもり?」 


 いつもと違う島田を眺めながらアメリアが小さなランの頭に手を載せる。どうせ何を言ってもアメリアには無駄だと分かっているのでランはそのままの体勢でしばらく考え込んだ。


「隊長が島田に何かを見せてけしかけたってことは、アタシ等の出番が終わりじゃないって事を言いたかったんだろうな。それにアタシも遼帝国軍の動きを耳にしてなかったから恐らく正式な出動手続きが行われたとしてもそれは臨時的措置で権限もかなり制約されているだろうからなあ」 


 ランは長年の軍での勤務の経験から軍が持つ権限についての知識は十分にあった。


「そうですわね。私達の捜査権限を法的に取り上げることを意味する出動なら早い段階で私やクバルカ中佐に話が降りてくるのが普通ですから。ライラ様もあのようにおっしゃったのは恐らく手柄を取られたくないからけん制したおつもりなんでしょう」 


 茜もランの言葉に頷いていた。


「じゃあ決まりだな。明日から忙しくなるぞ」 


 銃を吊り下げたままかなめが再びタバコを取り出した。誠は呆れた顔で歩き出すかなめに続いていった。



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