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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第十九章 捜査権限の限界

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第102話 異変を感じる『甲武の山犬』

「一本道か」 


 脱出口を確保しようと銃を構えるカウラだが、その建物の長く続く廊下を見て進むかなめに続いた。


「おかしくねーか?ここまで警戒が薄いって……いくら遼帝国軍でも有り得ねー話だぞ」 


 最後尾で警戒するランの言葉が真実味を帯びて誠にも響いた。そして倉庫のような扉を見つけたかなめが誠を呼び寄せた。誠はサブマシンガンの銃口の下に吊り下げられたショットガンの銃口を鍵に向けて引き金を引いて鍵を破壊した。


 轟音の後、すぐさま鍵の壊れた扉を蹴破りかなめが室内に突入した。


「空だな。これは完全にしてやられた!畜生!」 


 ランの言葉がむなしく何も無い部屋に響いた。かなめはすぐさま部屋を飛び出しそのまま廊下を進んだ。地下へ向かう階段で先頭を行くかなめは、手を上げて後続のラン達を引き止めた。


「誰かいるな。気を付けろ、ここが空な理由と関係のある人物の可能性がある」 


 ランの言葉を聞いて誠はその言葉に銃口を上げるが、冷ややかなランの視線が目に入ってきた。


「銃の部品の音がしたぞ。小さな音でも気を付けろ。気づかれたらどうするんだ?」 


 陽動部隊の派手な銃撃音が響く中それは杞憂かもしれないと誠は口を尖らせるが、カウラはそれを見て肩を叩くとゆっくりと下へ向かうかなめの後ろに続いた。明らかに人の出入りがあった建物だった。埃も汚れも無い階段。そして避難用のランプも点灯している。


 そして地下の入り口のシャッターにたどり着いたかなめはポケットから聴診器のような器具を取り出すと壁に押し付ける。


「間違いねえ。人がいるぞ。すると商品はこの中か?」 


 そう言って誠の顔をかなめは見上げた。誠はシャッターの横の防火扉の鍵に手を伸ばすと自然と扉は開いた。そのままかなめが体当たりで扉から進入、それにカウラとランが続く。誠もその後に続いて赤い非常灯の照らす部屋へと入った。


「これはやられたな」 


 ランがつぶやいた。誠もその言葉の意味を理解した。


 廊下には紙の資料が散乱していた。実験資材と思われる遠心分離機が銃で破壊されて放置されているのが見えた。床にはガラスと刺激臭を放つ液体が広がり、明らかにすべての証拠を抹消した後のように見えた。


証拠はすべて隠滅済み。すべてが水泡に帰した瞬間だった。



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