その80、伯爵の秘密
ちょっと更新の余裕がありませんでした……。
もうちょっと終わります。
念のためにリンボッド家のほうを探らせたところ――
どうやら、ネアルカ伯爵の動きは鈍くなったようだ。
マイア山のほうに集中しているようで。
といっても、さすがに伯爵本人が乗り込んでくることはないだろう。
<使い魔やスパイらしき連中が時々やってくるようデス>
と、力士から報告。
その度に捕まえて、召喚戦士に連れてかれるようだ。
ま、どんな目にあうかは……ご愁傷様。
さらに。
伯爵本人のほうも調べさせている。
ようやく、ミスリルの抽出が終わったので、力士もそっちに向かわせた。
すると。
<どうやら、伯爵自身には魔術の素養は薄いようデス>
とのことだった。
つまり、あくまでも道具頼みでやっているらしい、か……。
「その道具の出先はどこから?」
道具頼みなら、仕入先ってものがあるはずである。
だが、魔法使いらしき人材の出入りはなさそうだった。
代わりに、本屋や骨董商がよく出入りしてるとか。
「そいつらが怪しそうだな……」
<御意――分身をさらに増員するでござる>
と、忍者。
彼の探索によって、調査は進んでいくが……。
<どうやら、伯爵は地元で魔法使いのラボを見つけたらしいでござる>
との報告。
「ラボ?」
<おそらく、持ち主は放棄したのでござろう。それを……>
「まんまと自分のモノにしたってわけか」
<それを自分なりに研究して使っているようで>
<マイア山のことも、そのラボにあった研究ノートから知ったようデス>
「ふーん。すると、前にも狙っていたやつがいたわけね……。でも……」
なんで、そいつは自分でやらなかったんだ?
<推測でござるが、持ち主は何かのトラブルにあうかして、意図せずにラボを放棄したのではないかと思われまする>
なるほど……。
持ち主は遠くに逃げたか、あるいは死んでしまったか。
どっちにしろ、文句を言ってこないらしい。
「で、伯爵はどの程度使えているんだろ?」
<ゴーレムを操る程度のことはできるようですが、完全ではないデス>
「だろうね」
<しかし、掘り出したミスリルを国外に売って大きな財をなした模様>
「ふん」
なかなかの悪党というべきなのかな。
「で、今の動きは?」
<マイア山の動きが探れないで焦ってるようデス>
「ふむン」
わたしは少し考えて、
「その魔道具を処分できる? 二度と使えないように」
<ま、可能デス。ミスリルの抽出よりは楽かと>
「よろしい」
わたしの方向性は決まった。
どうか完走までお付き合いください。




