その75、胡散臭い貴族
完結させた後、ノクターンでリニューアルする予定です。
「うぎゃ!?」
「ちょ、てかげんして!?」
妹が悲鳴をあげると、ドラコがあわてて仲裁に。
「こいつが暴れなきゃ何もしないって」
「ヘッダ……! 落ちついて、静かに……!」
「………………!!!」
妹ことヘッダはそれが聞いたのか、おとなしくなった。
やれやれ。
わたしが手を離すと、ヘッダは化け物でも見るような目で起き上がる。
「何者です、こいつは……!」
「私の、冒険者仲間だよ」
「冒険者……!? 姉上はそんなものに身を落として……!」
そこまで言うかい。
まあ、確かにヤクザな商売だとは思うけどね。ははは。
「で、ドラコさん。家に帰るの?」
「帰らない」
「何を言われるのです!!」
ドラコの返事に、ヘッダが激高した。
「そのようなことを言われてよいお立場ではないはずです!」
「他の人ならまだ考えた! けど、あんな男とは結婚できないよ」
「姉上……!」
ヘッダはドラコの腕をつかみ、吠えるように言った。
「そんなに結婚させたいなら、あんたがすれば?」
「とっくに断られた!」
ヘッダは即答した。
いや、偉そうに言うことかよ……。
「……で、お家のためにお姉さんを差し出すと」
「関係ない者はひっこんでいろ!」
「うるさい」
怒鳴るヘッダを、わたしはまた押さえつけた。
「むぐぐぐ……! きしゃまーーーー!!」
「確かに関係ないけどね、偉そうに言われるいわれもないよ」
「ブレイク、ブレイク!」
わたしの肩をドラコが叩く。
「ふん……」
わたしはヘッダを離した後、考える。
「聞くに、その結婚したがってる貴族? 色々胡散臭いらしいね」
「実際胡散臭いよ」
ドラコは疲れたような顔で苦笑した。
「ふむ……」
わたしはちょっと考えて、召喚を行う。
「ご用で」
ひざまずくのは、忍者。
「な……何だ、こいつは!?」
ヘッダはあわてて飛び起き、剣を取ろうとする。
わたしはそれを押さえつけながら、
「リンボッドって、公爵さん。それから……あんたの婚約者さん」
と、そこでわたしはドラコに確認する。
「ネアルカ伯爵」
「その貴族さんを調べてよ――」
と、わたしは忍者に命じた。
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