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その64、マイア山へ急げ急げ


いつもより遅れましたが、今日も投稿!






「へえ……これが妖精の道かあ。なんかワクワクするね、小さい頃を思い出すよ」


 王都を出て妖精の道を進む中、ドラコは楽しそうに言った。


「一緒にやらないか?」


 というわたしの誘いを、


「それって、例のマイア山? そっか、うん。付き合う」



 こういうことになった。



 聞くところによると、ドラコもタベルナやマイア山のことが気になっていたらしい。


「よくわかんないけど、引っかかってたんだ」


「ふーん。この蛇妖精がねえ」


「私の名前もドラコ。古い言葉で龍を意味するんだ。だから、縁があるのかな?」


「わらわの一応龍属だからのう」


 自慢そうに、タベルナは言うのだった。


「蛇じゃない」


「ただの蛇ではない。蛇龍ワームじゃ!」


「わかった、わかった」


 ワームって……虫って意味だけどな、元の世界じゃ。


 まあ、こいつらにとっては見たこともない、異世界か。



 で。



 妖精の道を通って、マイア山の近くへと来た。

 なるほど、形の良い山が向こうに見える。


「山がこうして見れるってことは、けっこう遠いな……」


「……山はムカデの縄張りじゃ。道をつなげられぬ」


 タベルナは、悔しそうに言った。


「ともかく、行きますか」


 しかし、この後問題が発生した。


 鉄塊が重いので、ポポバワに乗れないのだ。

 いや、乗れることは乗れるけど、低空飛行でのろい、のろい。


「こりゃ歩いたほうが早いね……」


 思わぬ副産物というか、副作用?


 とはいえ、気に入って買ったものだし、替えたくもなし。

 なので鉄塊をしょって道を進むしかなかった。


「そう言えば、ユウの召喚戦士って、アイテムボックスのスキルがあるんでしょ」


「まあね」


「いったん、そこに預けるとかしたら」


「……」


 ドラコにそう言われ、もっともなことなので立ち止まる。

 というか、完全に忘れていた……。


 しかし。


「どうも、頼りない」


 あのずっしりした重さを感じなくなると、どうも丸腰みたいで嫌だ。


「……まるで苦行みたいだよ、あれしょってるの」


「そんな大げさな」


「というか、今さらだけど、ホントに振れるの?」


「もちよ」


 ドラコが疑うのでさっそくに、5、6回振ってみる。

 ブルンブルンといい音だ。


「……すごいね。いや、腕力というかなんというか」


「いつの間にか、こんなことになってね。でも、非力よりゃいいっしょ」


「そりゃ冒険者ならね」


 ドラコはわたしの腕をニギニギしながら、苦笑している。

 結局、鉄塊をしょったまま、ふもとの村へと急いだ。






サブ連載のほうも書いてます。

よろしく!

book1.adouzi.eu.org/n9219gd/1/





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