その62、掘り出しものを発見
今月も頑張ってまいります
「こいつなんかどうだい?」
奥から運ばれてきたのは、金属製の無骨なメイス。
菱形の突起が凶悪そうだった。
「ちょっと振ってもいい?」
「店を壊さないでくれよ」
「あいよ」
しかし。
わたしが片手でつかむと、オッサンはギョッとなる。
「うーん……」
何度か振るって、こりゃちょっとダメだなと思った。
控え目な装飾を見るに、ものは良さそうだけど……。
なんていうのかなあ、重量が頼りない。
「もうちょいと重たいのはないかな?」
「わ、わかった。おい……!!」
オッサンは少し引きつった顔で、奥へ怒鳴った。
それから。
二人がかりで重そうなハンマーが運ばれてくる。
「これは良さそうだね」
わたしが片手で持ち上げると、オッサンはさらに青くなった。
「ちょっと振るうよ」
軽く振ってみたが、どうも……。
「悪くはないんだけどねえ? あとちょっと重いやつない?」
「そ、それよりもかい?」
「うん」
「しかし……」
「ないの?」
「いや、ないことはないが……」
「高いの?」
「まあ、高い……」
オッサンは何か言いにくそうに横を向いた。
「そっか。おいくらほど?」
「せ……2000万ジュラだ」
すなわち、日本円で2000万円。わかりやすいが――
「ちょっと見せてくれない?」
「む……」
オッサンは一瞬渋ったが、
「まあ、お姉ちゃんならいいか。奥だよ」
と、奥へと案内された。
倉庫か思ったら、離れにあるこざっぱりした部屋である。
厳重に鍵がかかった分厚いドア。
その中には、
「なんと……」
わたしじゃなく、タベルナが言った。
でかい握り拳みたいな、鉄の塊が飾ってあった。
光に当たれば、うっすらと金色の輝きを放つ。
「龍骨鋼じゃな」
「わかるかい」
タベルナのつぶやきに、オッサンはちょっと自慢そうに言った。
「え。なにそれ?」
「龍族の骨を炉で溶かしこみ、鍛えたものよ。他の金属よりもはるかに強靭でしたたか……。かつ錆びず、折れず、曲がらずという優れものじゃ」
応援お待ちしておりますので、どうぞよろしく!
ブクマ、ポイントをくださったかた、本当にありがとうございます!!




